昨夜の十三夜の月を眺められましたか。
今朝の奈良の最低気温は9.5℃と冷え込みも少なく穏やかに開けました。
でも寒気が南下したようで風は冷たく17.9℃から下がり始めた。
10時
ご近所のモミジも紅葉が進んでいます。
今日10月30日は「紅葉忌」または「十千萬堂忌・とちまんどうき」、
小説家、俳人の尾崎紅葉の忌日、胃癌のため1903年36歳で亡くなる。
1866年江戸に生まれ、学生時代に山田美妙らと硯友社を興し「我楽多文庫」
を創刊、出世作は1889年「二人比丘尼色懺悔 」、代表作は近代口語文小説の
『多情多恨』、未完の『金色夜叉』などで、幸田露伴と「紅露時代」を築く。
俳句にも力を入れ、硯友社の巌谷小波などと正岡子規に対抗する自由律の新派
の紫吟社を興した。号は「縁山」「半可通人」「十千万堂」「花紅治史」など
*「半可通・はんかつう」:よく知らないのに知ったふりをする。
辞世の句は
『死なば秋露の干ぬ間ぞおもしろき』
こんな句も詠む。
『切符買うて手毎にかざせ初紅葉』
最後に尾崎紅葉が生まれた1886年・慶応三年でこの年生まれの有名人を称し
坪内祐三は「慶応三年生まれ七人の旋毛(つむじ)曲り」に書く。
現在、新潮文庫、2011年7月 ISBN978-4-10-122634-7、985円で読めます。
その七人とは『夏目漱石』、『宮武外骨』、『南方熊楠』、『幸田露伴』、
『正岡子規』、『尾崎紅葉』、『斉藤緑雨』で、
"若くして成功する紅葉と露伴、悩める漱石と子規の友情、不敬罪で投獄され
る外骨、早熟な緑雨の恋愛観、海外に飛び出した熊楠、
膨大な文献を手がかりに、七人の瑞々しい青春と明治初期という時代の姿を
鮮やかに浮かび上がらせる力作評論。第17回講談社エッセイ賞受賞作。 ”