昨日の昼から降り始めた雨、午前5時前には上がり、20㎜と降雨量は少なく、
最低気温は18.6℃、徐々に明るさが増してきた空・・・
東の春日奥山からも雲が上昇し、上空には昼過ぎには晴れ間も。
11時、21.2℃、80%
100年前1923年のこの日、 『カインの末裔』『或る女』等で有名な小説家、
評論家の「有島武郎」、45歳の忌日、没後100年ですね。
日露戦争に従軍したことからキリスト教信仰に疑いをもち、30歳過ぎで文学に
自己表現の可能性を見出した。
武者小路実篤、志賀直哉らとの雑誌「白樺」の中心的人物の一人となり、
10年ほどの作家活動だった。
名言の一つ「容易な道を選んではならぬ。近道を抜けてはならぬ。」
妻・安子が結核で亡くなった後、与謝野晶子はじめ複数の女の影が・・・
1923年6月9日、軽井沢の別荘浄月庵で愛人・波多野秋子と情死(縊死)する。
発見されたのは一月後7月7日のことで、数通の遺書と辞世の歌を残す。
幾年の命を人は遂げんとや思い入りたる喜びも見で
修禅する人のごとくに世にそむき静かに恋の門にのぞまん
蝉ひとつ樹をば離れて地に落ちぬ風なき秋の静かなるかな
情死に繋がるのは当時、有島は創作力不振に陥り、秋子との不倫が公になった
ことで、理想の愛と現実の愛の狭間での精神的葛藤によるものとも。
なお「魯迅」が有島を中国で紹介し、教科書に作品の一部が掲載されたこと
で、中国でもっとも有名な日本人小説家といわれる。
今日の誕生日の花は、バラ科の赤い「薔薇」🌹
花言葉は「愛」、「恋」
昨日の「大和文華館」では5月23日から『陶上の華やぎー五彩と色絵』展が
7月2日(日)まで開催中。
様々な色で陶磁器に文様を描き彩る技法は中国で「五彩」、日本では「色絵」
と呼ばれる。
陶磁器の表面に釉薬を施して焼成し、さらにその上に上絵具をのせて装飾する
「釉上彩」で、日本では「赤絵」とも呼ばれる。
色釉を陶磁器の素地に直接のせる技法には「法花」や「三彩」があり、これら
には赤色は使われず、五彩は赤や黄、緑、紫、青、黒などの多彩な色を用い、
華やかな花鳥文や人物文などがあらわされた。
赤絵仙姑文壷 中国元時代
釉上彩の技術は、中国では磁州窯系の窯で焼造された宋赤絵や磁器の開発など
を経て進歩し、多色を使うことでより絵画のように文様を細密に描写すること
が可能になり、陶磁器の歴史に新たな扉が開かれた。
釉裏紅鳳凰文梅瓶・景徳鎮窯 中国元時代後期
五彩花鳥文小壷 景徳鎮窯(官窯)中国明時代後期
赤絵市松文角瓶 景徳鎮窯(民窯)古染付日本向け、明時代後期
五彩花鳥文大鉢 景徳鎮窯(官窯)中国・清前期
日本では江戸時代初めにやっと磁器の焼造と上絵付けが行われるようになる。
京都の京焼や肥前地方の伊万里焼などでは、陶器や磁器に色絵が施されて、
特色あるやきものが作られました。
黒織部沓茶碗・陶器 美濃 桃山時代
色絵菊花文八角瓶・磁器 有田・柿右衛門様式 江戸中期
色絵おしどり香合・陶器 京都・野々村仁清 江戸前期
今回大和文華館の所蔵作品から中国と日本を中心に、欧州オランダのデルフト
やドイツのマイセンも含めて86件(重文・重要美術品各1件含む)展示され、
陶磁器が辿り着いた華やかな色彩の世界を、当館学芸課長「瀧 朝子」さんが
80分ほど、丁寧に説明して頂けた。
なお6月18日(日)午後2時から、大阪市立東洋陶磁美術館館長「守屋雅史」氏
の特別講演「東アジアの釉上彩―中国の五彩と日本の色絵」 があります。
更に見識が深められることでしょう。