マイコン工作実験日記

Microcontroller を用いての工作、実験記録

音声PCMの接続 -- 録音時

2008-06-27 00:00:19 | W-SIM
今回は音声を録音するための接続についてです。受信した音声を録音するためには、いったんMCUでPCM音声データを受けて、それを録音媒体に書き出すという処理が必要となります。AT91SAM7SEではSSCという同期シリアルコントローラを適切に設定することにより、W-SIMからのPCMデータを直接受信することが可能です。



W-SIMとAT91SAM7SEとの配線は上図のようになります。録音に先立ち、ガイダンス音声を流したい場合には、MCU側からPCMデータをW-SIMに送信してやる必要が生じます。点線で示した部分です。しかしながら、W-SIMのPCMOUTにはすでにCODECからの配線があるので、これとぶつかってしまいます。この問題を回避するには、セレクターを設けてやることにします。

AT91SAM7SEのTKとTFは、それぞれ送信用のクロックとフレーム同期信号ですが、ガイダンス音声の送信にはこれらの信号は未配線でもかまいません。SSCでは、受信側のクロックとフレーム同期信号を送信時にも使用するように設定することが可能なためです。

配線図からも明らかなように録音機能と通話機能は共存できますので、普通の通話時にも音声を録音することは可能です。ただし、録音できるのは通話相手の音声だけで、自分側からの音声は録音されないのが難点ですが。