ぴとっ。
儚くしっとりしたおててで
むぎゅと握ってくれる赤ちゃんとの握手。
摘むと、みずみずしい青葉の芳しく優しい緑茶の香りに包まれる。
そばに、ぴとっと寄り添って手を重ね、まあるくなったこころで
赤ちゃんと握手を交わす。
うぐいすの声、きれいなさえずりを耳にしながら新芽を無心になって摘む、摘む、摘む、摘む、摘む、摘む、摘む、摘む、摘む。新芽たちでいっぱいになった手のひら。
時間と、こころに余裕がうまれる急須のある暮らし。
こうした赤ちゃん新芽との握手から、うまれるんだね。