「The Seisen-kai Cace」
不倫が原因で会社を辞め、ホームレス同然になった矢口誠。
その矢口に乗せられ、作家になる夢を追い、家族と職を失った元都職員の桐生慧海こと鈴木正彦。落ちぶれたふたりは、9・11の自爆テロをきっかけに、金儲けのために始めたのがネット宗教の「聖泉真正会」。
「救い」を商品に金儲けのための新興宗教。しかし集まって来た信者の抱える心の闇は、ビジネスの範疇を超えていた。
家族から無視され続けた主婦、愛人としてホテルで飼われていた少女、
実の父と兄から性的虐待を受ける女性、いじめられている少年・・・居場所を失った彼らたちが集う教団は、次第に狂気に蝕まれて・・・。
日本には今『宗教法人登記185000件 教祖140万人 信者日本の人口の50倍 』(本文より)あるそうです。
この本を読んでオウム真理教やカルト教団、70年代の「千石イエス」を思い出してしまった。
教団内部から教団を見るインチキ教祖だが一番冷静で客観的な鈴木正彦の視点ので語られる。普通のバランス感覚の持ち主である彼は、あくまでビジネスとして新興宗教を始めたので自分たちの教えが偽物だと、一番よく知っている。
しかし、その教えにすがる人々の悩みは真剣であった、ビジネスとして始めた宗教が一時は経済界から受け入れられ大きくなったがやがて破綻し残った少数で再開し始めたが今度は信者からトラブルに巻き込まれ再び破滅への道に向かう。
人間の理性が無くなっていく様がリアルで怖い。トランス状態の神がかりはバリ島で見たファイヤーダンスを思い出した。
上下巻900ページを越える大作。
後半信者たちの暴走にブレーキが効かない状況、どう落とし前をつけるのか予測出来ないスリリングな展開に時間を忘れて一気に読みました。
2008年12月新潮社刊
不倫が原因で会社を辞め、ホームレス同然になった矢口誠。
その矢口に乗せられ、作家になる夢を追い、家族と職を失った元都職員の桐生慧海こと鈴木正彦。落ちぶれたふたりは、9・11の自爆テロをきっかけに、金儲けのために始めたのがネット宗教の「聖泉真正会」。
「救い」を商品に金儲けのための新興宗教。しかし集まって来た信者の抱える心の闇は、ビジネスの範疇を超えていた。
家族から無視され続けた主婦、愛人としてホテルで飼われていた少女、
実の父と兄から性的虐待を受ける女性、いじめられている少年・・・居場所を失った彼らたちが集う教団は、次第に狂気に蝕まれて・・・。
日本には今『宗教法人登記185000件 教祖140万人 信者日本の人口の50倍 』(本文より)あるそうです。
この本を読んでオウム真理教やカルト教団、70年代の「千石イエス」を思い出してしまった。
教団内部から教団を見るインチキ教祖だが一番冷静で客観的な鈴木正彦の視点ので語られる。普通のバランス感覚の持ち主である彼は、あくまでビジネスとして新興宗教を始めたので自分たちの教えが偽物だと、一番よく知っている。
しかし、その教えにすがる人々の悩みは真剣であった、ビジネスとして始めた宗教が一時は経済界から受け入れられ大きくなったがやがて破綻し残った少数で再開し始めたが今度は信者からトラブルに巻き込まれ再び破滅への道に向かう。
人間の理性が無くなっていく様がリアルで怖い。トランス状態の神がかりはバリ島で見たファイヤーダンスを思い出した。
上下巻900ページを越える大作。
後半信者たちの暴走にブレーキが効かない状況、どう落とし前をつけるのか予測出来ないスリリングな展開に時間を忘れて一気に読みました。
2008年12月新潮社刊
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