主人公は「夜、寝ていると、隣に寝ていた同僚の首がカ切っきられる」怖い体験以来の不眠症。夜、闇の中では眠れない為夜番しかやらないタクシー運転手。元自衛隊→元フランスの傭兵の経験者の久我晋。彼はある夜、血の匂いのする男性客を乗せた。その男はかつてアフリカの小国アンビアで傭兵として戦っていた久我の同僚らしい。客は車内に携帯電話を残して姿を消した後日首なし死体で発見される。その携帯を奪おうとするヤクザが迫り、久我は縁を切ったはずの激しい戦いの中に再び呑まれていく。
キャラの設定が面白い。アフリカの首狩り族や事件の背景もリアル感あり展開も早く後半の息つく暇のない闇の中の闘いまで一気に読める程面白い。迷惑男のフィアンセの妹との絡みやヤクザとの駆け引きなど謎解きしながらのお駆けっこが貯まらなかった。
2016年12月双葉社刊
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