cafe de sou-ryu

ほっと一息
ちょっと休憩しませんか?

「こもの屋の小さなこもの展」 カタログVOL12

2009年02月20日 18時13分33秒 | my works
こんばんは。
今日の京都はお昼過ぎ頃までぐずった空模様でしたが
夕方前にはちょこっとだけ陽も射してきました。
今夜は雨も降らなさそうです。


画像は「こもの屋の小さなこもの展」でご紹介しております
ichi-210380-4の帯留です。
楕円形の台に市松模様と七宝模様が刺繍してあり
大きさは長さ約5cm・幅約2.3cm・高さ約1.5cmとなります。
(金具の高さを含みます)


今日のお話は碁盤のマスのような市松模様のお話です。
この市松模様、歌舞伎好きの方にはお馴染みの柄かもしれません。
江戸時代、歌舞伎役者の初代佐野川市松が舞台「心中万年草」
で小姓・粂之助に扮した際、白と紺の正方形を交互に配した袴を
着用したことから人気の出た柄としてよく知られています。

この市松柄、私は上記の頃に生まれた柄だとばかり思っていましたが
実はもっと歴史は古く、平安時代までさかのぼるそうです。
もっとも当時は市松模様とは呼ばず、
「霰(あられ)」と呼ばれていたそうです。


また、この簡潔な柄は日本だけでなく、
世界の様々な国で愛される柄です。

インド東南部の港町マドラスを発祥にしたマドラスチェック、
スコットランドのハイランド地方で発達したタータンチェックなど
普段身につける洋服でもおなじみの名称をもつチェック柄は、
お好きな方も多いのではないでしょうか?


けれど、よく見てみるとこの柄の構成は、
何か他の柄と組み合わせる等のアレンジを加えない限り、
直線または色の面のみで作り上げられています。
文様の世界には様々な複雑な要素や構成をもつものが
少なくありませんが、その中でも縞柄と市松柄は
突出した簡潔さを持っているように思います。


ですが、この簡潔さがかえって人々の印象に残るのかもしれませんね。
インパクトという点では、余計な視点が少ない分
受け取る側にダイレクトに訴えかけるものがあります。
また同時に、シンプルだからこそこの市松柄や縞柄は
多くのアレンジをも生んだのでしょうね。


simple is best !
この市松柄は、この言葉を強く感じさせる
凛とした粋さをもった文様の一つだと思います。



宗流


※ただいまHPにて
「こもの屋の小さなこもの展」開催中です。
3/1まで開催しておりますので、どうぞご覧下さいませ。

和装小物 宗流
http://www.sou-ryu.jp



「こもの屋の小さなこもの展」 カタログVOL11

2009年02月19日 18時23分10秒 | my works

こんばんは。
今日の京都は朝からすっきりしないお天気でした。
いまもじきに雨が降り出しそうな気配…
今日は早めにお仕事を終るようにしないと。


本日ご紹介する帯留はhyo-210380-6です。
こちらは扇型の台にひょうたんの刺繍がしてあり、
大きさは長さ約5.5cm・幅約2.6cm・高さ約1.4cm
となります。(金具の高さを含みます)


さて、本日は「ひょうたん」のお話です。
色々な絵や昔話などで、お馴染みのものですが、
実は日本生まれの植物ではなく、意外にも原産は
アフリカと考えられているそうです。


現地ではサハラ以南のアフリカのほぼ全域で
栽培されており、日常の容器としてだけでなく
信仰の神器としても使われているそうです。
また通常イメージのあの真ん中のくびれた形だけでなく
細長いものや、まんまるのものなど
様々な形のものがあるそうです。


日本でもひょうたんは鑑賞の栽培用だけにでなく
文様としてもとてもよく使われます。
その中でも豊臣秀吉の馬印として用いられた
「千成瓢箪」は特に有名なものではないでしょうか。

文様としてのひょうたんは、吉祥文様に分類されます。
これは養老の滝の伝説のお話や、種が多い事から
「子沢山・子孫繁栄」などの意味合いを持っています。

そしてお隣の国、中国でも吉祥文様とされ
ひょうたんには邪気を払う霊気が込められているという
言い伝えがあり、門口や車の中に吊るす事で
「災いを避ける」意味があるといわれています。

姿形がかわいいだけでなく、ひょうたんはなかなか立派な
謂れまで持っているようですね…。


でも宗流の帯留も負けていませんよ。
吉祥文様というだけで何となく縁起のよいひょうたんですが
今回はその台に「末広」を使ってみました。
この末広も「末広がり」と言われ、縁起の良い吉祥文様です。

まさにhappyの2乗♪
ちょっと運気を上げたい方に特にオススメです(?)

…ただ、私の運気がビミョーなので、
効果のほどは定かではありませんが…。


宗流


※ただいまHPにて
「こもの屋の小さなこもの展」開催中です。
3/1まで開催しておりますので、どうぞご覧下さいませ。

和装小物 宗流
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「こもの屋の小さなこもの展」 カタログVOL10

2009年02月18日 17時16分53秒 | my works
こんにちは。
本日の京都は、部屋の中から表を見る分には
いいお天気で気持のいい日だったのですが、
気温は雪がちらついていた昨日に比べ
体感的には今日の方が寒く感じます。
まさに「京の底冷え」です。


本日の「こもの屋の小さなこもの展」 カタログは
flo-210420-3のつまみ細工の帯留です。
薄い羽二重の生地に着色をして、乱菊の形につまみ細工が
ほどこしてあります。
大きさは直径約4.5cm・高さ約1.6cmとなります。
(金具の高さを含みます)


さて、今日は「つまみ細工」のお話です。
つまみ細工は正方形に小さく切った布をつまんで折り畳み、
台の上に貼り付けて、図柄を表すものです。
感覚としては先日のカメオのように、立体感のある「布でできたレリーフ」
といえるのかもせれません。

小さな女の子の七五三の髪飾りや、女性の髪飾り、
また昨今の和雑貨ブームで日常の髪飾りなどにも
軽めのつまみ細工が用いられることは多いのですが
一般的に男女の差なく目にされる機械が多いのは
「羽子板飾り」でしょうか。
これもつまみ細工の仲間で、
様々なパターンのつまみ細工を駆使し
絵のように仕上げられた「飾り絵」とよばれるものの一つです。


この「つまみ細工」最近は色々なプリント生地を使って作られる事が多いため、
結構最近になって生まれたものかと思っていましたが、
調べてみると江戸中期の頃、京都で考案され
江戸中期頃には宮中の女官や大名の奥女中などが、
着物のはぎれを利用して、つまみ細工の薬玉(くすだま)を作ったり、
趣味としてつまみ細工を作っていたようです。


江戸後期になると、庶民の間にも徐々に広がり、櫛やかんざし
などが若い女性の髪飾りとして流行しました。
その後、明治初期には応用範囲はさらに広がり、羽子板や小箱、
うちわ、鏡などにもつまみ細工が施されるようになったそうです。

今でこそ、このつまみ細工用に生地を染めたり
それ用に好みの生地を購入して作る事が多いのでしょうが、
元々は着物のはぎれを利用して作られていたという事は、
一部の裕福な家のはぎれは別にして、
多くの家のものはもっと地味だったのかもしれませんね。
素朴な飾り物ではあるものの、きっと当時の女性たちは
身の回りの品々を可愛らしく飾ることに満足を覚えていたのでしょうね。



宗流


※ただいまHPにて
「こもの屋の小さなこもの展」開催中です。
3/1まで開催しておりますので、どうぞご覧下さいませ。

和装小物 宗流
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「こもの屋の小さなこもの展」 カタログVOL9

2009年02月17日 18時30分52秒 | my works
こんばんは。
本日の京都はとても寒い一日でした。
時折雪も降り、確かにきれいではあったのですが
あまりの寒さに、私はダウン寸前です…。


本日のカタログ画像はToy-210997-17・210997-18
の二点です。
どちらも「こもの屋の小さなこもの展」の中の
「Toys」のカテゴリに本日追加しました。

この丸いボール状のものは、
羊毛をフェルト状にしてつくったボールです。
ちょうど北海道のお土産によくある「マリモ」みたいな感じです。
丸みと風合いが冬にぴったりのフンイキです。
フエルトボールの色合いを合わせ、
4つ一組にして、中央にウッドビーズをアクセントにしています。


さて、本日は「フエルト」のお話です。
よく手芸店などで見かける、馴染み深い素材なのですが
調べてみたところ、結構歴史のある生地の一つでした。

古代から色々な地域で使われていたそうですが
考古学的に見て、発見された最も古いものは
ロシアの中南部にあるアルタイ地方の
パジリク古墳群の古墳のひとつから出土した
もので、紀元前5世紀-紀元前4世紀のものといわれています。
そしてこの頃からすでに、鞍覆いや帽子に
加工されていたそうです。
随分古くから活用されていたんですね。

このフエルト。
定義としては、動物の毛を圧縮して作るシート状製品の総称で
毛にはヒツジやラクダ・ヤギのなど動物のものが使われます。
集められた動物の毛は、アルカリ性の水溶液を含ませ、
圧力をかけて生地を揉むと毛同士が絡み合い、
一本一本の毛がやがて一つの固まりになっていきます。

この固まりになる現象を「縮絨(しゅくじゅう)」といい、
固まりを薄く板状に延ばしたものが、
お馴染みのフエルトになるそうです。
私はてっきり、何か土台になる繊維に羊毛などを混ぜて
織り込んであるのかと思っていたのですが、
フエルトは織をかけない「不織布」との事でした。


ちなみに、この「フエルト」日本に来たのはいつなのだろうと思っていたら、
ちゃんと書いてありました。さすがインターネット検索です。

日本で最古と言われているものは
正倉院所蔵の「毛氈」だそうで、
奈良時代に朝鮮半島の南東部にあった、「新羅」より伝わったとの事でした。
そして、一般的に使用されるようになったのは
江戸時代後期になってからという事です。
しかし当時は一般的とはいえ、まだまだ富裕層を中心とした
一部の庶民に限られていたそうです。


でも…。
それほど深く考えた事はなかったのですが
改めて思うと、お茶席などの際に敷かれる「毛氈」は
フェルトだったんですね…。

何だか「毛氈」という立派な名前がついていてよかったです。
「緋毛氈」だと何となく厳かなフンイキが
漂う気がしないでもないですが、
「緋フエルト」では全く恰好がつきません。


宗流


※ただいまHPにて
「こもの屋の小さなこもの展」開催中です。
3/1まで開催しておりますので、どうぞご覧下さいませ。

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「こもの屋の小さなこもの展」 カタログVOL8

2009年02月16日 17時56分00秒 | my works
こんばんは。
本日の京都は昨日・一昨日とうってかわり
寒い一日となりました。
けれど、このくらいの気温が本来は正しいのかもしれません。
何しろ昨日以前は、この時期の気温とは思えないくらいでしたもの。
寒いのは嫌いですが、余りにも暖かすぎる冬も
何だか少し気持ちが悪いです。


さて、本日の画像は「こもの屋の小さなこもの展」内の
「Toys」というカテゴリに分類予定の帯留です。
明日くらいには他の5商品とともにUPできるかと思います♪

この帯留、商品名を「コチネッラ」といいます。
これはイタリア語で「てんとう虫」という意味です。
そのまんまですね…。

ところで、和装の中でこの「コチネッラ」と
似た言葉を聞く事がよくあります。
それは「コチニール」という赤の色素に使われる原料です。

エンジに近い濃い赤色で、生地の染色や顔料等に使用されます。
この「コチニール色素」、原料は実はカイガラムシ科の
「エンジムシ」という昆虫なのです。
この虫は中南米のペルー、エクアドル、チリ、メキシコに生息し、
サボテンの表面に棲み、樹液を吸って生きています。
見た目は粉を吹いたような白っぽい表面ですが
乾燥させてエタノールなどで抽出された色素は
前出のような濃いエンジ色をしています。
ちなみに、この色素は雌のみがもち、雄にはないそうです。

「コチネッラ」と「コチニール」が言葉の上で
何か関係があるのかどうかはわかりませんが…、
コチニール色素は結構身近なものにもよく使用させている
天然色素の一つとして知られています。


また天然色素というと、草木染めの印象が強いためか
植物から抽出されるものがほとんどと思われる事もあるのですが
原料は植物染料だけに限らず、コチニールなどの虫や、
鉱物などからも色素は作られています。
そして、様々な素材から得られたその各色が
私たちの身を包む生地を美しく染めているのです。



さて。
この「コチネッラ」、ちょっと可愛すぎるのでは?
と、思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、
宗流では、あえて大人の女性に付けて頂きたいと思っています。

「お遊び」は子供の特権ですが、
「遊び心」は大人の特権!だと私は思います。

お子ちゃまでしたら普通に似合うデザインですが、
大人の女性の遊び心で付けて頂く方が
どうも「コチネッラ」も喜びそうな気がします。



宗流



※ただいまHPにて
「こもの屋の小さなこもの展」開催中です。
3/1まで開催しておりますので、どうぞご覧下さいませ。

和装小物 宗流
http://www.sou-ryu.jp

本日開催です!

2009年02月15日 10時17分36秒 | my works
おはようございます。
今朝の京都はいいお天気です。
寒くもなく、今日はお出かけ日和になりそうです♪


さて、先ほど2/15、AM10:00より
「こもの屋の小さなこもの展」が
宗流HPにて始まりました!

今回はお着物のオシャレアイテム、「帯留」のご紹介です。
刺繍帯留を中心に、様々な色柄をご用意いたしております。
これから暖かくなって、羽織やコートなしの
帯つき姿になると、帯周りのオシャレにも手が抜けません。
そんな時のアクセントに、帯留はいかがでしょうか?

スタンダードな色柄から、POPなフンイキのものまで
あなたの着姿をさらに魅力アップ!のお手伝いが
できれば幸いです。

3/1まで開催しておりますので
どうぞごゆっくりご覧下さいませ。
よろしくお願い申し上げます。



宗流



和装小物 宗流
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「こもの屋の小さなこもの展」 カタログVOL7

2009年02月14日 10時53分54秒 | my works
おはようございます。
本日はバレンタインデーですね♪
みなさん楽しい気分でお過ごしでしょうか?
今日もいい一日になりますように…。



さて、「こもの屋の小さなこもの展」本日は七日目です。
気づくと、もう一週間ほどになるんですね。
早いものです。

今日はのお話は「カメオ」についてです。
画像はToy-2101995-13の帯留。 
大きさは長さ約3.5cm・幅約2.7cm・高さ約1.4cmとなります。
(金具部分の高さを含みます)


宝飾店などのウインドウに、よく大きな巻貝に
繊細な彫り物を施したものを目にする事がよくあります。
カメオは貝殻だけでなく、大理石やメノウの表面に
貴婦人の像や花、鳥などの図柄を彫って加工した
美しい装飾品の総称です。


私はあまり(全く)宝飾品に詳しくないので
ネット検索をしてみたところ、このカメオの歴史はとても古く
古代ローマの時代にはもう存在していたそうです。
そして、宝飾品としての価値だけではなく
古代ギリシャ時代には、このカメオの技法を施した
宝石をはめこんだ指輪を、印章の代わりに使う事もあったようです。

またカメオの彫り方は大きく分けて二通りあり、
表面に浮き彫りを施したものをカメオ、
沈め彫りを施したものをインタリオというそうですが、
一般にはカメオとインタリオをまとめて「カメオ」と
呼ぶ場合が多いとのことでした。

美しい貝や宝石に、あれほど繊細で優雅なものを
彫り込むんですから、高価でも仕方ないのかもしれませんね…。


ですが高価なカメオはなかなか手に入りにくいものです。
今回「こもの展」でご紹介させて頂いておりますものは
アクリル樹脂に加工を施した「アクリルカメオ」といわれるもので
本物のシェルカメオやストーンカメオに比べ、
ずっとずっと安価にお手にして頂けます。
お値段にしては、レリーフ部分もなかなかきれいなものです。


それに…
本物のカメオだと、取り扱いやお手入れに心配がありますが
このアクリルカメオなら、どんどん使って頂いても大丈夫!

何しろ、宗流でご紹介しているのは「和装小物」なんですもの。
陳列するための装飾品ではありません。
「使ってなんぼの和装小物」だと私は思っています。


宗流


※明日2/15(AM:10:00~)より
「こもの屋の小さなこもの展」をHPにて開催します!
どうぞご覧下さいませ。(ページは本日2/14よりご覧頂けます)

和装小物 宗流
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「こもの屋の小さなこもの展」 カタログVOL6

2009年02月13日 16時23分05秒 | my works
こんにちは。
明日の土曜日のお仕事がお休みの方は
今週もあと数時間を残すところ、なのでしょうか?
今日の京都は、お昼頃から少し雨がぱらついてきました。
夜遅くから本格的に降る、との事です…。


さて本日も「こもの屋の小さなこもの展」 カタログです。
早いもので、今日でVOL6となりました!


今日の帯留は、本日のお天気にちなみました♪
けれど…ちょっと分かりづらいかもしれませんね。
斜め45度の目玉おやじではないですよ(念のため)
これは目玉は目玉でも、「蛇の目傘」の帯留um-210420-1です。

こちらは紬の正絹生地にレーヨン糸で刺繍をほどこしてあり、
大きさは直径約4.5cm・高さ約1.6cmと、
少し大き目の帯留となります。(金具の高さを含みます)


さて、本日はこの「傘」中でも「和傘」についてのお話です。
現代ではなかなか見なくなったこの「和傘」、
最近の若い人だと、傘と言えば「ビニール傘」を思い浮かべる
人も多いのかもしれませんが、明治時代以前は
現在のような金属製の骨をもった傘ではく、
この和傘が使われていました。

ちょっと調べてみたところ、
和傘には「番傘」と「蛇の目傘」の二通りあるそうです。
そして蛇の目傘は番傘より細身で、主に女性が使うものだそう。
また、この「蛇の目」は見た目の様子からきており、
開いたところを上からみると、ちょうど大きな蛇の目に似た
色分けの模様が描かれているため、この名前が付けられたそうです。
確かに目のように見えますね。


いまはなかなか使われる事の少ないこの「和傘」ですが、
オシャレ感でお洋服に合わせる場合を除いては
やはりきものにはとても似合うアイテムです。
どこかしっとりとした、色香のようなものを感じます。
これがビニール傘なら、きっとそうはいかないのでしょうが…。


ちなみに
日本には「日本洋傘振興協議会」なるものがあるそうで
その会では、毎年6月11日を「傘の日」と定めているそうです。
これは、暦上の梅雨入りが6月11日となっているのが由来だとか。

今年の6月11日はどうでしょうね。
もうその頃には梅雨入りしているのでしょうか…?

もしきもののお好きな方がいらっしゃいましたら
今年の梅雨には「和傘」をお試しになってみてはいかがでしょうか。



宗流


和装小物 宗流
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「こもの屋の小さなこもの展」 カタログVOL5

2009年02月12日 17時35分35秒 | my works
こんにちは。
本日の京都は昨日の雨も残らず
比較的良いお天気で暖かな日中でした。
こういう日が続くといいのですが…。


さて、本日も「こもの屋の小さなこもの展」カタログ、第五日目です。
今日は私の大好きな冬の花、椿の刺繍帯留Tsu-210380-4です。
こちらの帯留は、紬の正絹生地にレーヨン糸で刺繍をほどこしてあり、
大きさは直径約3.4cm・高さ約1.4cmとなります。(金具の高さを含みます)


さて椿…庭樹として、よく目にする花ですが、
よくよく考えてみると、思いがけず「椿」は生活の中に
その名前や姿は溶け込んでいます。

シャンプーの「TSUBAKI]
エンターティメントとして、映画の「椿三十郎」
資生堂のシンボルマーク
そして、デュマの小説「椿姫」など、結構あります…。


中でもアレクサンドル・デュマ・フィスの描いた悲恋小説「椿姫」を
お好きな方は結構多いのでしょうね。
私もその中の一人です。
「椿姫 La Dame aux camelias」は絶世の美女と謳われた娼婦
マルグリットとアルマンの恋模様を描いたもので
オペラの演目としても人気の高い物語です。

私は以前、この椿姫を読んだ時、
どうしてもイメージとして何か引っかかりを感じました。
と、いうのも日本の庭園などでおなじみの「椿」の花と
ヨーロッパの美女が、どうも頭の中で噛み合わなかったのです。


…が、ある時この「椿」の花の由来を知り、妙に納得しました。
実はもともと日本で扱われる椿は、日本の藪椿という原種から
18世紀頃に盛んに品種改良を行われたもので
西洋の「西洋椿」とは少し趣きが違うようです。
日本の椿に対して西洋式の美意識からか、
西洋椿は花も概して大きめで八重のものが多く
日本のものより華やかなものが多いとの事でした。


そして、この椿を西洋に持ち帰った人が
宣教師のカメリア(カメル)という人で、
現在の椿の学名「camellia japonica」のもとになったそうです。


けれど…
西洋椿の華やかさもいいのですが、
やっぱり私は日本の椿、特に「侘助」が一番好きです。
ひっそりとやや下向き加減に咲く、この小ぶりな花は
独特の控えめな日本の美しさを表しているように
思えてなりません。


宗流


和装小物 宗流
http://www.sou-ryu.jp



「こもの屋の小さなこもの展」 カタログVOL 4

2009年02月11日 20時52分08秒 | my works
こんばんは。
本日の京都はあいにくのお天気でしたが
みなさんのお住まいの地域はいかがでしたか?
いい祝日をお過ごしになられたでしょうか…♪

さて、本日は「こもの屋の小さなこもの展」カタログ第四日目です。
まだまだご紹介したい商品はたくさんありますので
いましばらくお付き合い下さいね。


今日の帯留画像は「打ち出の小槌」uti-210380-3です。
色パターンは4パターンありますが、
いちばんおめでたい(?)カンジのものを載せてみました。

こちらは正絹の小さなドット柄の生地に、
打ち出の小槌の刺繍加工がされています。
大きさは直径約3.4cm・高さ約1.4cm。(金具の高さを含みます)
一番オーソドックスで扱いやすい大きさだと思います。


この打ち出の小槌、昔話では振ると何でも願いが叶うアイテムとの
お話を聞いたことがあったのですが、
ちょっとネット検索してみたら、いいお話がありましたので
内容は割愛させて頂きますが、↓よりぜひご覧ください。
打ち出の小槌のお話
ほのぼのとしたいいお話ですよ。


ところで…
この帯留の小槌は振っても何も出ては来ませんが、
もし何でも願いの叶う小槌があったとしたら、
みなさんは何をお願いされるのでしょう…?


私は
「絶世の美貌と、明晰な頭脳!」

と、お願いしたいところですが…二つはちょっと欲張りすぎですかね。
まぁそれは諦めるとして、
謙虚なところで「ささやかな幸せ」でしょうか。
もちろん幸せの種類はたくさんありますが
にあふれた生活ですかね。
一応女の子(?)ですから。


「笑う門には福来たる」ではないですが、
装いの中に縁起ものを加えるだけで、
happyな気分になれるかも…です。


宗流


和装小物 宗流
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