肩の凝らない漢方の話

漢方薬にまつわるあれこれを、気の向いた順に語っていきます。
私たちの生活に根差した漢方の世界をご紹介します。

桃 ~ 梅と桜の間に密やかに咲く花 ~

2023-02-15 16:47:03 | 薬食同源

3月3日は桃の節句です。

春の花と言えば日本では桜、中国では桃の花です。何故か日本では梅と桜に挟まれて桃の花は存在価値が少ないようです。
中国では桃は長寿を意味する仙果であり、桃の花咲き乱れる桃源郷は中国の故事にある理想郷を意味します。
天帝の庭の桃を盗み食いして不老不死になったのは孫悟空だそうです。

桃の果実は食物繊維が豊富で便秘に効果があります。
種子は「桃仁」と言って煎じて飲むと、咳や便秘、月経不順、打撲や捻挫やそれに伴う内出血・疼痛などに効果があります。
また血の道の薬の桃核承気湯や桂枝茯苓丸などに配合されています。月経障害、冷えのぼせ、肩凝り、便秘、打撲などに使われています。

桃の花と同じ時期に密やかに咲く花に「あんず」が有ります。
此の種子「杏仁」もアーモンドに似た形です。桃仁よりアミグダリン多く、咳、呼吸困難に欠かせない生薬です。
麻杏甘石湯、麻黄湯、茯苓杏仁甘草湯、苓甘姜味辛夏仁湯などに配合されています。

桜も梅も果肉は食用にしますが、種子は薬用にはなりません。間に挟まれた桃と杏の種子が重要な生薬になるとは何か皮肉ですね。
アミグダリンの香りはあの杏仁豆腐の香りです。
魅惑的な香りですね。

最近、なんだか調子が悪い。
「どこも悪くないですよ。」「様子を見ましょう。」と言われたけれど…
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