絵が完成すると、私は額に入れてみるのが楽しみです。
水彩画を描いていると、出来上がった裸の状態よりガラスに入った額で見る方が絵が良く見えます。
「水彩画は、ガラスで見せる」と私は言っています。なぜなら、水彩画は油絵のように絵の具に輝きがないのです。描いた画面は、表面は乾いた感じがします。
つやのある油絵のように見せるには、ガラスが必要なのです。
私の考えでは、乾いた感じより、潤いのあるすこし濡れた感じの方が良いと思っています。
しかし、これは、好みの問題で、乾いた感じの方が好きだという人もいるので、一概には言えませんが。
その話で思い出すのは、作品批評会の時だったと思いますが、どこかの大学の先生に高校生が油絵を見てもらいました。そして、「もう少し潤いがほしいなあ」とアドバイスされました。そうしたらその高校生は「自分は乾いた感じが好きなんです」と答えました。
すると、その大学の先生は「それなら日本画をやるしかないな」と言っておられました。日本画なら、乾いた絵になりますからね。
だから、その大学の先生も、私と同じように、油絵は濡れた感じ、水彩はガラスで見せる、乾いた感じなら日本画という考えでとらえていたようです。
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余談ですが、油絵でも、印象派の画家たちは、あまり濡れた感じを好まずに乾いた表現をしようとしたことも知られています。これももしかするとサロンへの反発でしょうか。
新聞紙に絵具を着けて、絵具の中に含まれている脂分を抜き取ってから、使ったと聞いたことがあります。
実は油絵は、絵具に潤いがあるにもかかわらず、さらにその上、完成したら表面を保護するためにニスを塗ります。だから、余計にテカテカ光りますね。印象派の画家が、絵の具の脂分まで抜いて描こうとしたのは、それが嫌だったのかな。
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「水彩画は、ガラスで見せる」という考え方に従って、私は絵が完成すると、ガラスのある額に入れて見るのが楽しみです。
それは、難しいことを言わなくても、その方がよく見えるからです。
これも、絵を描く喜びの一つです。
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絵と額の関係については、いろいろな考えがあります。
最近では、額に入れないのが、現代風だと言って、新しさを求めて、わざとキャンバスのまま展示する人もいるようです。
私は、あまり賛成できません。
大きな重厚な額である必要はありませんが、額はあった方が良いです。
その理由を説明します。
私は額は環境だと思っています。人間に例えると、洋服でしょうか。
自分をとりまく外部環境。
人間も、服装によって随分印象が違いますよね。
まあ、服装に例えなくても、額に入れることで、絵を取り巻く最初の外部環境が額ということになります。
その考えを発展させると、次の環境は、壁です。展示壁面環境ですね。
私は、せめてそこまで考えて絵を飾ってほしいなあと思います。
もっと、更に追求すれば、その壁のある部屋の環境です。
どんな場所に飾るかです。落ち着いた応接間ならうれしいですね。絵はやはり静かな落ち着いた場所で、ゆっくり鑑賞してほしいです。
一応、ここまで考えられたら、うれしいですが、更に欲張ると、光と音の環境です。静かなといいましたので、音はもう言ってしまいましたが、静かな音楽があるのもいいですよ。また、光は重要です。うるさいことを言えば、電気の光も色を考えてほしいです。
やや黄色い光、白い光、やや赤っぽい光など、微妙に電気には色がありますよね。
そこまで、考えたくなる時もあります。絵の批評会などを夜に行うと、どうも昼間見たときと色が違って、いやだなあと思うことがあります。
それは、そのくらい微妙な色使いをしている証拠でもあるのですが。
外部の光の入り方、額にどのように反射するかも問題です。特に、ガラスに入っている額の場合は、配慮が必要です。
今、私の絵は、レストラン「味倶楽部 なかまち」というお店に20点ほど飾ってありますが、ここは、静かで、クラッシック音楽が流れていて、お店の雰囲気も音もいい感じです。しかし、お店のつくりの状況で、壁の色と電気の光の関係がおもわしくありません。それは、絵をかけるために作ったものではないので、仕方のないことですが。
また、昼間は、外の光が入るため、ガラスに外の風景が反射して、見えにくい状態の絵があります。そういうことは、画家は考えますが、なかなか思うような理想的な環境は作れないものです。
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いろいろお話ししましたが、額は絵をとりまく外部環境で、絵をよく見てもらうためには、もっと外側まで考えることが必要だということです。
広く言えば、絵を飾る部屋まで、額なのです。
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画家の独り言
いい絵ができたら、額に入れてみたい。できたらその絵が素敵に見える壁がほしい。静かに落ち着いて見てもらえたらうれしい。
それには、できたら部屋まで考えたい。音と光を含めて、絵を見る環境を考えられたらいいのだが。
水彩画を描いていると、出来上がった裸の状態よりガラスに入った額で見る方が絵が良く見えます。
「水彩画は、ガラスで見せる」と私は言っています。なぜなら、水彩画は油絵のように絵の具に輝きがないのです。描いた画面は、表面は乾いた感じがします。
つやのある油絵のように見せるには、ガラスが必要なのです。
私の考えでは、乾いた感じより、潤いのあるすこし濡れた感じの方が良いと思っています。
しかし、これは、好みの問題で、乾いた感じの方が好きだという人もいるので、一概には言えませんが。
その話で思い出すのは、作品批評会の時だったと思いますが、どこかの大学の先生に高校生が油絵を見てもらいました。そして、「もう少し潤いがほしいなあ」とアドバイスされました。そうしたらその高校生は「自分は乾いた感じが好きなんです」と答えました。
すると、その大学の先生は「それなら日本画をやるしかないな」と言っておられました。日本画なら、乾いた絵になりますからね。
だから、その大学の先生も、私と同じように、油絵は濡れた感じ、水彩はガラスで見せる、乾いた感じなら日本画という考えでとらえていたようです。
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余談ですが、油絵でも、印象派の画家たちは、あまり濡れた感じを好まずに乾いた表現をしようとしたことも知られています。これももしかするとサロンへの反発でしょうか。
新聞紙に絵具を着けて、絵具の中に含まれている脂分を抜き取ってから、使ったと聞いたことがあります。
実は油絵は、絵具に潤いがあるにもかかわらず、さらにその上、完成したら表面を保護するためにニスを塗ります。だから、余計にテカテカ光りますね。印象派の画家が、絵の具の脂分まで抜いて描こうとしたのは、それが嫌だったのかな。
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「水彩画は、ガラスで見せる」という考え方に従って、私は絵が完成すると、ガラスのある額に入れて見るのが楽しみです。
それは、難しいことを言わなくても、その方がよく見えるからです。
これも、絵を描く喜びの一つです。
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絵と額の関係については、いろいろな考えがあります。
最近では、額に入れないのが、現代風だと言って、新しさを求めて、わざとキャンバスのまま展示する人もいるようです。
私は、あまり賛成できません。
大きな重厚な額である必要はありませんが、額はあった方が良いです。
その理由を説明します。
私は額は環境だと思っています。人間に例えると、洋服でしょうか。
自分をとりまく外部環境。
人間も、服装によって随分印象が違いますよね。
まあ、服装に例えなくても、額に入れることで、絵を取り巻く最初の外部環境が額ということになります。
その考えを発展させると、次の環境は、壁です。展示壁面環境ですね。
私は、せめてそこまで考えて絵を飾ってほしいなあと思います。
もっと、更に追求すれば、その壁のある部屋の環境です。
どんな場所に飾るかです。落ち着いた応接間ならうれしいですね。絵はやはり静かな落ち着いた場所で、ゆっくり鑑賞してほしいです。
一応、ここまで考えられたら、うれしいですが、更に欲張ると、光と音の環境です。静かなといいましたので、音はもう言ってしまいましたが、静かな音楽があるのもいいですよ。また、光は重要です。うるさいことを言えば、電気の光も色を考えてほしいです。
やや黄色い光、白い光、やや赤っぽい光など、微妙に電気には色がありますよね。
そこまで、考えたくなる時もあります。絵の批評会などを夜に行うと、どうも昼間見たときと色が違って、いやだなあと思うことがあります。
それは、そのくらい微妙な色使いをしている証拠でもあるのですが。
外部の光の入り方、額にどのように反射するかも問題です。特に、ガラスに入っている額の場合は、配慮が必要です。
今、私の絵は、レストラン「味倶楽部 なかまち」というお店に20点ほど飾ってありますが、ここは、静かで、クラッシック音楽が流れていて、お店の雰囲気も音もいい感じです。しかし、お店のつくりの状況で、壁の色と電気の光の関係がおもわしくありません。それは、絵をかけるために作ったものではないので、仕方のないことですが。
また、昼間は、外の光が入るため、ガラスに外の風景が反射して、見えにくい状態の絵があります。そういうことは、画家は考えますが、なかなか思うような理想的な環境は作れないものです。
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いろいろお話ししましたが、額は絵をとりまく外部環境で、絵をよく見てもらうためには、もっと外側まで考えることが必要だということです。
広く言えば、絵を飾る部屋まで、額なのです。
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画家の独り言
いい絵ができたら、額に入れてみたい。できたらその絵が素敵に見える壁がほしい。静かに落ち着いて見てもらえたらうれしい。
それには、できたら部屋まで考えたい。音と光を含めて、絵を見る環境を考えられたらいいのだが。
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