いつも杉森ブログをご覧いただきありがとうございます。
11月13日(水)に食物科1年生の「日本料理講習会」が行われました。
昨年に引き続き、辻調理師専門学校 日本料理教授の大引先生をお招きしました。
先生は、後進の指導にあたり30年以上のキャリアを持たれ、新聞社主催の料理教室の講師をつとめられたり、テレビ「どっちの料理ショー」に出演されたり、現在は日本料理を海外に伝える活動をされています。
では、今回の「松花堂弁当」~日本料理のすべてがひと箱に集結~について少し説明します。
松花堂弁当の「松花堂」とは、和風のおかずが盛り付けられたお弁当ではなく、正式には、「松花堂好み縁高(ふちだか)」とも言われます。
中身は、点心と呼ばれる懐石がまとめられていて、椀物をつけるのが基本です。
昭和初期に料亭吉兆の創始者である湯木貞一氏が茶懐石の料理を提供する際に元々あったこの形の箱に初めて料理を盛り込んだことが始まりとされている。
弁当箱は十字型に仕切られ、それぞれに刺身、焼き物、煮物、飯などを盛り付けます。さらに器などを用いて華やかさを演出したり、献立も季節によって変化させ、松花堂弁当の中には日本調理のすべての調理法が集められているとも言えます。
松花堂弁当をつくれるということは、コース料理もできるというわけです。
更にこの上のレベルになるのがもっと細かい作業が必要となってくる「おせち料理」なのだそうです。
こちらの先生は、辻調理師専門学校の安場先生です。アシスタントの生徒たちに塩の振り方を教えていただいているところです。
塩振り3年”といわれるほどの和食の世界ですからね。まだ1年生だけど、塩振りを教えてもらってよかったね。
焼き物は、何度もたれをつけては焼きを繰り返し様子をみながら焼き上げます。
松花堂弁当には基本の椀物です。
こちらは、白身のすり身にえびを粗叩きしたものを加え、ラップで茶巾に包み、沸騰直前のお湯にいれ火を通し
写真のような一品が完成しました。
アシスタントは、鯛ご飯に使う細ねぎを切っています。
生徒たちが試食するためです。
このように幕の内型でご飯を押し、一つひとつ俵の形に整え海苔を巻きます。
最後に少し専門学校のことを話されました。
辻調理師専門学校日本料理の実習のスピードは普通の学校の3倍速だそうです。
そのスピードで講義実習等が行われるということは、ついていくのがすごく大変だけれど、その分技術、知識とも人一倍習得できるということです。
ちなみに本校教員の壇先生も、先日行われた西洋料理講習会の小田先生もこちらの学校出身です。
そう考えると素晴らしい技術を持った方々が卒業され、今現在、食に携わる仕事に就かれているということですね。
やっぱり日本食っていいなぁ、私も今から学校に入って勉強したいなぁと思いました。
3倍速がついていけるか不安だけど( ^ω^)・・・
日本料理の良さを改め考える良い機会となりました。
大引先生、安場先生、本校食物科1年生のために教えていただきありがとうございました。