すずきせいこの「日々雑感」

政治や暮らし、孫のことから平和・原発問題まで“本音でしなやかに”・・・

80年前の原作『君たちはどう生きるか』

2018年01月10日 | 日々思うこと

朝からの雨も午後からはみぞれ混じりの水分の多い雪で、積もるほどにはならないけれど風が強いことで寒さを感じます。

今年は123万人が成人し、新たに大人の仲間入りです。今、若者たちの間で静かに広がり続けている漫画『君たちはどう生きるか』が出版業界が不況の中で、130万部を超す異例のヒットで注目です。

原作は80年前に書かれた吉野源三郎さんの小説で、吉野さんは児童文学者であり雑誌「世界」の編集長も務めた人です。なぜ戦時中に書かれた物語が今を生きる若者の心をとらえるのか、正直のところよく分からないまま昨夜のNHKクローズアップ現代「2018 新たな時代へ “君たちはどう生きるか”」を視聴です。

今日の午後、行きつけの美容院へ出かけると『君たちはどう生きるか』が置いてあり、昨夜の番組と重ねながら待ち時間に読みました。昔も今も変わらない人生のテーマ、貧困や格差、勇気、いじめ等など、真摯に向き合う主人公のコペル君と叔父さん、二人の姿勢には生き方の指針となる言葉が数多く、本誌の帯には61万部とありましたが、その後2018年を生きる“処方せん”は一気に売れているようです。

売れるといえば、正月七草も過ぎるとスーパーの店先には早くも節分の鬼がお目見えです。恵方巻きの注文もあり、何とも目まぐるしく時が過ぎて節分の次はバレンタインチョコですね。クリスマスのキリストの一週間後は神社での神頼みの日本人・・・、こんな忙しい時代だから若者だけでなく大人にも「今をどう生きるか」が求められているのでしょうか。

そんなことでFB「お友達」紹介のこころの豊かさ、今ここを生きるページから先日、「マイナスのオーラを放つ人に気持ちを削がれないようにしよう」という言葉が伝わってきました。そして一年前には「文明とは電灯のつくことでもない、戦争しないこと」と書き込んでいました。限りある人生で、“いい出会い”をいっぱいしてゆきたいと思う新年です。