すずきせいこの「日々雑感」

政治や暮らし、孫のことから平和・原発問題まで“本音でしなやかに”・・・

上越市秋の名家巡りと嬉しい出会いと

2018年11月18日 | 日々思うこと

新幹線乗り越しショックを引きずったままの日曜日、気分転換もあり秋晴れの中を「上越市名家一斉公開」へ出かけることにしました。上越市内の個人所有の文化財5邸の一斉公開で、保坂邸は2年ほど前に訪れており、大島区の飯田邸は次回にすることに今日は3邸巡りです。

先ずは三和区の林富永邸です。道路から杉林を抜けるとどっしりと落ち着いた茅葺屋根の古民家が目の前に、屋根の中央辺りには囲炉裏の煙の排気口が設けられている構造です。建造は明治16年(1883年)、ほぼ当時のままで現在も持ち主がお住まいで、豪農の館だけに各部屋は広く、欅や杉の太い柱や梁の重量感ある趣です。

玄関から土間に入るとお勝手(台所)で、囲炉裏には薪が燃えて煙が勢いよく天井に上がっています。団体客が入ってきて広間で当主の説明で、私は運よく家の女性とお話しができ、「冬は隙間風と天井も高くて寒いです」と・・・。広い庭も含めて古民家の維持管理の大変さが伝わってきます。

次に頚城区の白田(しらた)邸です。周囲を土塁でめぐらし門を入ると、大屋根は入母屋瓦葺きで軒桁の深い建物です。大正7年に西頚城郡磯部村藤崎(現在の糸魚川市)の斉藤家を頚城鉄道で移築したという一度訪れたかった所です。斉藤家は明治天皇の北陸巡幸の御小休の屋敷で、加賀藩も参勤交代で籠を休めたとあって、欄間や襖や建具に贅を凝らした立派な建物です。

現在、持ち主がお住まいで7代目の白田美和子さんに「糸魚川から来ました」と告げると、丁寧に説明をしていただき「ガラス(特注)の大きいのが特徴です」と・・・。しばらくすると団体客が入ってきて、写真もうまく撮れない混雑さです。

3番目は同じ頚城区の瀧本邸です。ここは黒塀に囲まれ表門と正面玄関だけで主屋は現存せず基礎石だけが至るところに残っています。主屋から離れた大正2年の書院造りの懐徳亭(かいとくてい)のお座敷から、広大な回廊式日本庭園を見ることができ、ここでも新潟市からのツアー客と一緒になりました。

上越市内名家3邸を巡り、今日の最後の目的は同じ頚城区の樹下美術館です。コーヒーとホットサンドを注文し名家パンフを広げていたら、オーナーのお連れ合いさまと思しき女性が「白田さんとは親戚です」の一言で、偶然に医師でもあり憧れの美術館館長オーナーとお会いすることができました。

しばしの会話で心身ともに満たされたひと時で、国道8号を走り5時に無事帰宅です。今日は母親の月命日で、嬉しい出会いと有意義な一日に感謝です。(樹下美術館のことは明日に・・・。http://www.juca.jp/