すずきせいこの「日々雑感」

政治や暮らし、孫のことから平和・原発問題まで“本音でしなやかに”・・・

参院選、うち越さくらさんの「私にとっての憲法」と

2019年05月19日 | 日々思うこと

昨土曜日の早朝から隣りの孫たちはサッカーや学校の体育祭で、西に東へと出発です。今日は朝から気温上昇で糸魚川アメダスの最高気温が23.8度、上越市では28度を超える夏日になり、孫たちも今日は外出を控えてのんびりで、私もEvery Sundayです。

先日、満杯の冷凍庫の断捨離をすると、赤飯やチマキ、コーヒーまでが出てきて、1年や2年前のものでなさそうでビックリです。風味のなくなった赤飯を毎日庭に撒くとスズメたちがどんどん集まって来て賑やかです。

参院選新潟選挙区のうち越さくらさんは、他のいくつかの選挙区からのオファーもあったそうですが、新潟県での出馬を決意してくださってとても嬉しく思います。うち越さくらさんは今、新潟市中央区に居住され新潟で弁護士事務所開業し、新潟弁護士会所属になります。

岩波書店から出版の多くの方々の短文で構成の『私にとっての憲法』で、さくらさんは「飾っておくものでなく、差別を解消するツールとして」と述べています

『私が憲法に出会ったのは、中学生のときだったと思う。感動して何度も繰り返し読み、「暗唱」できる域に達していた。中でも「お気に入り」の条文は、前文、一一条、一二条、九七条。崇高な理念に打ち震え、現在のそして将来の国民の基本的人権の保持のために「不断の努力」に励まねばと堅く決意し、基本的人権が享受できるのも、人々が闘ってきたその歴史があるからだっ、私もその歴史に貢献したい、と拳を握りしめる……。我ながら、うっとうしい(笑)。 

  その後、司法試験受験生として、憲法訴訟を学ぶようになり、「違憲性を真正面から問いかけても勝ち目はそうはない?」と気づいたが、憲法の理念を現場で活用することもできるはず、と楽観的であった。各憲法訴訟を遂行した弁護団の血のにじむような労力を想像することはできなかった。弁護士になって一〇年を過ぎた頃、ようやく憲法訴訟を遂行することになる。夫婦別姓訴訟である。  
 結婚もしたい。でも自分の姓でもいたいーー。選択的夫婦別姓制度であれば、同姓にしたいカップルは同姓に、自分の姓のままでいたいカップルは別姓になることができる。後者にまで、「同姓にしろ。いやなら結婚を諦めろ」という民法七五〇条は、あまりに不寛容である。  
 民法七五〇条は「夫の氏」ではなく「夫又は妻の氏」としているが、多くの女性たちは、女性である自分の方が改姓しなければならないと感じている。なぜ?「「結婚」は夫の家に入るもの」といった家意識がまだ根強いのだ。男女の賃金格差を背景に、経済的に夫に依存することが目に見えていると、「自分の姓のままでいたい」と言うのを遠慮してしまう。個々のカップルの「選択」の背景には、長年の家制度による差別意識も残存している。実際、毎年婚姻する夫婦の一〇〇%近くが夫の氏を「選択」する。それぞれの夫婦で話し合った結果、たまたまこうなっている? そんなわけがない。だいたい、真摯な話しあいなどしないで、なんとなく決めてしまうカップルがほとんどではないだろうか、「姓を同じくせよ」という民法� �五〇条の要求が女性への差別を露呈させるがゆえの結果なのである。家族は「個人の尊厳と両性の本質的平等に立脚して、制定されなければならない」とする憲法二四条が、そんな差別を是認するわけがない。   国家賠償責任を問う訴訟を提起した。  
 どれだけ時間をかけただろう。膨大な文献を読み解き、研究者に意見を聴き、弁護団内で、裁判官を説得しきる論理をどうしたら展開できるか、検討を重ね、書面にする。自分の姓のままで結婚できない苦しみを綴った陳述書を多数集め、提出もした。  
 憲法訴訟は、法廷の中の主張だけでなく、世論のバックアップが必要だ。世論を動かすには、運動を盛り立てなければならない。支援者、マスコミ対応、議員対応、どれも懇切丁寧に応じた。特に大法廷に回付されてからは、体がいくつあっても足りない忙しさだったが、ひたすら感謝して取材を受け続けた。原告たちも、よく取材等に応じてくれた。長年選択的夫婦別姓実現を希求してきた女性たちも支えてくれた。盛り上がる機運の中で、私たちの「不断の努力」でいよいよ! と高揚した。二〇一五年一二月一六日の最高裁大法廷判決前までは。  
 大法廷判決の問題点はここでは書かない(「別姓訴訟を支える会」のウェブページ中の弁護団声明「最高裁判決を受けて」、榊原富士子団長の「大法廷判決について」をご一読いただきたい)が、一九九五年の婚外子相続分差別規定を合憲とした最高裁大法廷決定の一八年後、二〇一三年に違憲判断が下されたように、いずれこの不合理な判断は変更されるだろう。    一五人の裁判官のうち五人は、民法七五〇条は憲法二四条に反する、と判断してくれた。  
 ところが、この二四条を変えてしまおうという論者がいる。たとえば、日本会議政策委員の百地章日本大学教授は、選択的夫婦別姓に反対するとともに、憲法が「親、子、孫と続く家族共同体の大切さがないがしろにされている」と個人の尊重よりも縦のつながりを重視し、単位としての家族を尊重することと、家族内で「助け合わなければならない」とする一項を二四条に新設したり、「婚姻は、両性の合意のみに基づいて成立し」から「のみ」を省いたりしてしまう自民党改憲案を高く評価する(毎日新聞、二〇一六年七月九日付け朝刊)。  
 女性を個人として尊重せず、差別した家制度へ回帰する志向が、選択的夫婦別姓を阻止し、二四条改憲を目指している。そんなこと許すまじ。二〇一六年、「二四条変えさせないキャンペーン」を立ちあげ、私は呼びかけ人の一人となった。  
 ただ一人国家賠償も認めてくださった山浦善樹最高裁元裁判官は、判決が読み上げられた瞬間に失望の表情を浮かべた原告や弁護団に、法壇の上から声をかけたい衝動にかられた、という。「あなたは多くの人を勇気づけましたよ」と(朝日新聞デジタル二〇一六年一一月二四日、市川美亜子記者)。この記事を読み、山浦元裁判官だけでなく、多くの人から、ねぎらわれたような気持になった。訴訟を通じて、憲法は高尚な建て前として飾っておくものではなく、現実にある差別や人権問題を解消するツールとして活かせる、と実感した。そして、憲法を大切にしたいと考えているたくさんの人と出会い、孤立していない、ということも知り、勇気づけられた。絶望しないで、憲法を活かして闘い続けたい。』と・・・。    

断捨離が進まぬ仕事部屋に昨年の『通販生活』がありました。世襲の国会議員が増えて戦争を知らない世代が多くなっていますが、うち越さくらさんは“いのちの実印”を預けることができる素晴らしい候補者であることを実感です。

同じ女性弁護士でも、福井1区選出の自民党稲田朋美衆議院議員の「戦争は人間の霊感進化にとって最高の宗教行事で、国民の生活が大事だという政治は間違っている。血を流す覚悟を・・・」とは大違いですね。そんなことで7月の参院選に向けて、また忙しくなりそうなEvery Sundayです。