Happy go Lucky

美術館・ギャラリー・撮った写真や好きな絵、そしてひとりごと

ゴードン・マッタ=クラーク展

2018-09-08 | 【アート】美術館・ギャラリー・レビュー
東京国立近代美術館へ「ゴードン・マッタ=クラーク展」を見に行ってきました。

私が生まれる少し前に、今の私の年齢で亡くなったゴードン・マッタ=クラーク。
様々な活動を、残された資料とともにたどる展示でした。

企画展パンフレットなどで印象的だった、既存の建物を真っ二つにする「スプリッティング」など、解体前の古い家や倉庫をカットしたり穴をあけたりやりたい放題。
すごく問題意識の強い人だったんだろうなぁ
そして同時にすごく強気な人だったんだろうなぁ

役目を終えた古い建物が解体されていく…前にやってしまえ〜やられる前に俺がやらねば〜と思ってそうな、そんな強気な印象を受けました。
こんな風にパフォーマンスして、新しいものに生まれ変わったわけではないし。。
すでに壊す予定だったとしても、これで決定的に建物としての機能は失ってしまった。
もしこれが自分の家だったら?
刺激的なパフォーマンスであるだけに、私の気持ちをザワザワさせるものでした。

それにしても、この感じ何か他に記憶にあるような…真っ二つに切る…
あぁ!!罪と罰だわ!

もうだいぶ前ですけど、椎名林檎のシングル「罪と罰」のジャケットを思い出しました。
真っ二つに切られてるのは、椎名林檎の愛車であった黄色いベンツ。
廃車予定だったのでPVに使ったとか読んだ覚えがあります。
10代だった私は、このジャケットやエピソードも「椎名林檎すごー かっこいいー」とか思っていたように思います。あれ?今日のスプリッティングには拒否反応が出てるのに…
歳をとったのかしら。
私の中の、ドライとウェットの狭間。

長く使われてたくさん手垢がついた物に、軽やか(な風にみえる)に手を入れていく姿が、うーーん 胸がチクリとします。


「スプリッティング 四つの角」

ゴードン・マッタ=クラークが今も生きていたら、どんな活動をしていたでしょうか。
アートが人に受け入れられたり、流行する要因はいろいろあると思うけど、この人が世界的に支持を得たのはなんでだろう?
個人的には、
「ヤコブの梯子」1977年
のような、そうせずにはいられなかった、そうする理由があるようなパフォーマンスに強く惹きつけられたのでした。

双子の兄がアトリエから転落死した翌年のパフォーマンス。
高い煙突にロープをかけよじ登っています。


美術館の外には、東京のゴミをかき集め再作成された「ごみの壁」。
かなり懐かしいJ-Phoneの携帯が!使ってたやつ!ゴミだとしても、よく出てきたな こんな古いの!



ゴードン・マッタ=クラーク展
@東京国立近代美術館 2018/6/19〜2018/9/17
1,200YEN

最新の画像もっと見る

コメントを投稿