不気味な安倍晋三首相のバンザイ

渡邉英徳‏ @hwtnv

75年前の今日。1944年10月25日，レイテ沖海戦にて。総員退艦に合わせて降旗する軍艦旗に向け，敬礼・万歳する空母「瑞鶴」の乗組員。ニューラルネットワークによる自動色付け＋手動補正。

 

行幸通りにも礼砲響く　　（昔の大砲は弾丸を装填するのに時間がかかったので入港時に戦艦が空砲を撃つことで非武装『平和』をアピールしたことに由来するが、そもそも国家の武装を明確に禁じた今の日本国憲法９条の精神からは大きく逸脱した違法行為）

天皇陛下即位万歳に合わせ放たれた陸上自衛隊のアメリカ製１０５ミリ榴弾砲＝２０１９年１０月２２日午後１時２３分、東京都千代田区北の丸公園　　（陸自の２１発の礼砲と安倍晋三首相のラジオ体操風の万歳三唱とは時間的にも内容的にも一体不可分。二つで一つのセットだった）

正しい万歳（banzai）の作法とは？　(^_^;) 　「即位礼正殿の儀」で「高御座」の天皇陛下の前で万歳を三唱する安倍晋三首相＝２０１９年１０月２２日午後１時２４分、皇居・宮殿「松の間」、（首相官邸サイト・内閣広報室の動画より） 
 

即位礼正殿の儀、海外の反応は？「banzaiの意味は…」仏メディアが解説　2019年10月23日    朝日新聞

 

「ｂａｎｚａｉの意味は…」即位の儀式、海外の反応は？

海外メディアが「即位礼正殿の儀」を中継するなど、儀式は海外でも関心をもたれた。 ＢＢＣはトップニュースで「徳仁　日本の天皇が古風な儀式で即位を宣言」。５月１日の即位で世界の人々は『もう済んだこと』と思っているが日本にとって大行事と儀式が持つ重要性を強調した。(★注、現人神で唯一の主権者だった大日本帝国のカルト宗教『国家神道』の説明？）
仏紙フィガロの動画サイトでは安倍晋三首相の万歳三唱シーンを配信した。
一方、中国は新華社通信が「父の歩みに沿って象徴になる天皇が『国民の幸せと世界の平和を常に願う』と述べた」と報道。ネット上では「中日友好のために祝福したい」「（中国の唐風の）伝統的な服装が素晴らしい」と肯定的だった。
(抜粋）
10月22日 朝日新聞

普通のバンザイでは両手が開き掌が前を向く

『２１世紀の極最近、新しく生まれたらしい（ネトウヨ御用達の？）安倍晋三首相の不思議な両手が垂直で内向きのバンザイ』

１０月２２日、徳仁（なるひと）天皇の「高御座」に向かって万歳三唱する安倍晋三首相の姿に、何とも不可解な違和感を感じた人が多かった。その理由ですが、日本共産党など左翼は自衛隊の２１発の祝砲と合わせて主権在民の平和憲法の趣旨に反すると主張するが、それ以前に、内向きの安倍晋三首相の手の平の向きが変である。★注、普通に万歳で手を上げると自然に手のひらが前方を向く。ところが安倍晋三の場合は両手を頭の上で柏手を打つかの如く、両掌が『内向き』。（小学校の朝礼整列での『前へ倣え』を上にした不自然な姿勢）

『明治中期に軍人たちによって新しく作られた奇怪なバンザイの風習』

そもそも日本人が公式の場所でバンザイする習慣は無かったが、王政復古から２１年目の1889年（明治22年）2月11日に公布された大日本帝国憲法に関連して、新しく生まれたものだった。この時、青山練兵場での臨時観兵式に向かう明治天皇の馬車に向かってバンザイしたのが最初だという。
「バンザイ」は、実は大日本帝国憲法と同時期に生まれた新語で、天皇に対する「コール」を議論した結果、当初の「奉賀」案は連呼すると「アホウガ」と聞こえ却下。中国で皇帝の長寿を祝った際のコール「千秋万歳」の後ろの半分を使うことに。 その発音も「万」の漢音の『バン』（呉音ならマン）と「歳」の呉音の『サイ』（漢音ならセイ）がミックスした（漢字の用法としては誤った）全く新しい言葉である『バンザイ』が生まれたらしい。
昔から日本では芸能関係の場合はバンザイでは無く呉音の『まんざい』と読んでいた。また、万歳の読みを漢音に統一すると『バンセイ』になる。朝鮮語の発音では万歳は「マンセー」に、今の中国語で万歳の読み方は「ワンスイ」（wànsùi）になる。

『複雑怪奇、意味不明』

日本では昔から衆議院解散時には議員全員が万歳三唱する風習があり、また今回の『逝きし世の面影』ブログ記事冒頭に掲げた第二次世界大戦でのレイテ沖海戦で撃沈された日本海軍空母「瑞鶴」が総員退艦で乗組員が万歳するが『負け戦』での玉砕（バンザイ突撃）、会社の倒産とか『降伏』など極限的な不幸の時にも行っている。バンザイは御めでたい祝辞の象徴ではない。正反対のヤケクソの自暴自棄の意味があり、そこから発展して罵倒や軽蔑、からかいなども同時に表す複雑怪奇、意味不明なのである。

『おめでたい「お祝いごと」だけではなく、１８０度逆の「不幸の極限」（絶体絶命）の場合にもバンザイする日本人』

元々は、おめでたい時や嬉しいとき、喜びを表現するために考案されたものだが、なぜか日本国のバンザイ（万歳）には、極端な両義性を持っている
このため、その場の歴史や伝統、微妙な雰囲気などを考慮することが大事で、ＴＰＯを間違えてうっかりバンザイすると張り倒される危険性がある摩訶不思議な行為なのである。今回の１０００年前の平安時代の雅で厳粛な「即位礼正殿の儀」ですが、まさに時代絵巻である。ところが、明治時代の帝国軍人の猿真似である安倍首相の不細工な万歳三唱で、天平のおごそかな雰囲気を明らかにぶち壊していた。

降伏したときに、武器を隠し持っていないとの意思表示としてのバンザイ？？？ 『ネトウヨによる無理筋のイチャモン』

日本全体が病的に右傾化するなかで、出自は不明だが２１世紀に入ってから『手のひらを前に向けたバンザイは降伏のときに武器を隠し持っていない（反攻しない）との意思表示だ』との摩訶不思議な珍説を誰かが言い出したらしい。
ネトウヨのアイドル安倍晋三首相は１０月２２日の「即位礼正殿の儀」で「高御座」の徳仁（なるひと）天皇に手の平を内側にした摩訶不思議な『万歳三唱』をしたが、もしネトウヨ説が正しいなら安倍晋三は、天皇に向かって、武器を密かに隠し持って弑逆する意思を示していることになるが、将軍家茂と姻戚関係にあった公武合体派の孝明天皇を暗殺した長州藩のような話である。（孝明天皇の暗殺は幕末に来日したアメリカの外交官アーネスト・サトウが日記に書き残している歴史的事実）

孫崎　享‏ @magosaki_ukeru 　2016年8月10日

戦前の右翼中「ゾルレン（あるべし）の天皇」と「ザイン（ある）の天皇」がある。ゾルレンの天皇を守るためザインの天皇を殺していいという考え方が出た」（鈴木邦男氏）。今その考えじゃないか、日本会議、安倍首相の周辺に存在。

鈴木邦男氏の見解
私は、「右翼」一水会の鈴木邦男氏と対談し、それが２０１４年『いま語らねばならない　戦前史の真相』として出版された。ここで私は右翼と天皇について問うた。
孫崎「右翼思想の根本は天皇陛下を重視するということでしょう」 鈴木「確かにそうですが、それが難しい。例えば二二六事件で蹶起した将校たちは昭和天皇の決断で処刑されました。（省略）　戦後に人間宣言したのも間違っていると思っている右翼はいるわけです。 そうすると、天皇のすべてが偉いのではなく、天皇の理念こそが正しいという考え方が出てくる。だから、ゾルレン（あるべし）としての天皇とザイン（ある）としての二つの天皇が存在するというわけです。これが極端に進むと、ゾルレンの天皇を守るためには、ザインの天皇を殺してかまわないという暴論まではいた人がいました。

1947年に削除された大逆罪（刑法73条）
安倍晋三や靖国神社などは、天皇を守りたいのではなくて、守りたいのは『ゾルレン（あるべし）の天皇』なのですから、それとは違っている『ザイン（ある）の天皇』の弑逆（乙巳の変のような誅殺）もありうるとの、最も危険な破壊的カルトだった。

  

島田裕巳@新監修本『日本の寺社行事巡り100選』TJMOOK‏ @hiromishimada   

明治天皇の即位礼（京都御所紫宸殿）では（先代の孝明天皇の即位と同じく）、天皇の高御座だけ。皇后の御帳台は、大正天皇のときから。皇后の地位がそこで変わったということか。

 

皇后の御帳台は大正天皇即位式からで通算４回（ただし、初回は皇后が欠席したので昭和天皇からの３回だけ）。京都御所ではなく東京での即位式は２９年前の平成天皇からで今回を含めてもたった２回しかない新しい出来事で、到底昔からの伝統などと呼べる代物ではない。
★注、
東京での天皇即位式は２９年前の１９９１年から始まった（前例がない、全く新しい出来事）前代未聞、空前絶後の大珍事だが、当時の自民党政権の海部俊樹政権はバブル崩壊で危機的状況に陥って、その後の日本の政治や経済は激動の時代に突入していった。

 

 大正天皇の即位礼（京都御所紫宸殿）から始まった皇后の御帳台　

 

欧米風の皇帝夫妻がメインである戴冠式を真似た1915年（大正4年）11月10日に京都御所の紫宸殿で行われた大正天皇即位式以前では、天皇の高御座だけで皇后の御帳台が無い形式だった。

 

  

昭和天皇の即位の礼（京都御所・紫宸殿の儀） 大阪朝日新聞昭和3年10月1日付挿画

★注、
２９年前の1990年（平成2年）1月23日現上皇の明仁天皇から東京で行われている即位式ですが、ヒロヒト（昭和天皇）を含めて、すべて京都御所で行われるのが日本の正しい伝統だったのである。（天皇の高御座も皇后の御帳台も東京ではなく京都御所に置いてある）いわゆる保守派ですが、『正しい伝統の京都御所での即位式』を誰一人主張しないのですから基本的にインチキ『偽者』である。

サンフランシスコ講和条約６１周年、４月２８日は日本国の終戦の日　2013年05月03日 | 政治

歴史上最初で最後の摩訶不思議なな『主権回復の日』嬉しそうに万歳三唱する安倍晋三とは対照的に迷惑そうな明仁天皇夫妻との不思議な構図。６年前の時点では今回の即位式のような両方の掌を内側に向ける変則的な安倍晋三（ネトウヨ）方式ではなく普通のバンザイだった。（日本の病的な右傾化が短期間に大きく進行。いよいよ最終局面らしい）