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2020/12/15 ウェザーニュース
宝永山と須走の間だけに降雪か
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昨日14日(月)は、伊豆大島付近から静岡県東部にかけて、北東の風と西風がぶつかり合う場所でシアーラインと呼ばれる雲の帯が形成されました。さらに夜にかけて弱い前線帯が通過したため、富士山の東側の一部だけ雪が降ったとみられます。
このため、富士山の御殿場側(東から南東)だけが白く雪化粧をした、面白い姿になってしまった模様です。
アメダスの観測によると、昨日の御殿場の降水量は0.0mmで、積もった雪はそれほど多くありません。強い風によって雪煙が見られているように、数日のうちにはほとんど雪がなくなってしまう見込みです。
ようやく冬らしい姿に 南岸低気圧で富士山が真っ白に雪化粧
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2021/01/25 ウェザーニュース〔写真〕今朝の雪化粧した富士山
富士山周辺でも晴れて、青空に真っ白な富士山の姿が見えました。
今シーズン初の本格的な雪化粧
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アメダスでの観測によると、静岡県富士市では23日(土)に13.5mm、24日(日)には7.0mmと合計で20.5mmの降水がありました。一日に10.0mm以上のまとまった降水があったのは、昨年10月23日以来、約3か月ぶりとなります。
この冬は雪が少なかったため、山頂から裾野までしっかりと雪化粧することはなく、今シーズンはじめての本格的な雪化粧です。
この先も雪化粧した富士山を見られそう
また、週末は冬型の気圧配置が強まる見込みで、富士山ではこの先1週間は周期的に雪が降って、しばらくは真冬らしい真っ白な雪帽子をかぶった姿が楽しめそうです。
〇 被害が巨大になると人は思考停止に
「富士山噴火と巨大地震」リスクが巨大になると人は思考停止に
日経ビジネス
20年後の未来はどうなるのでしょうか? 元日本マイクロソフト社長の成毛眞氏は、年金・社会保障・医療などを筆頭に暗い未来がやってくると予想します。その中でも、あまりにも巨大すぎるがゆえに、正面から向き合えていないもののひとつが天災です。果たして、私たちは災害をどう考えればよいのでしょうか。『2040年の未来予測』(日経BP)を上梓した成毛氏が、地震学と火山学に詳しい、京都大学大学院人間・環境学研究科の鎌田浩毅教授と考えます。
今、富士山は「噴火スタンバイ」状態
地殻の状況は1100年前と似た不安定な状況にあり首都直下地震と南海トラフの2つの巨大地震がいつ起きても不思議ではないが、忘れてはいけないのが富士山の噴火で、これが日本が抱える最大の気候変動リスクだ。
前回噴火したのが1707年。約300年前の江戸時代。これほどの期間、富士山が噴火しないことは歴史上ありません。そして、巨大地震との連動も予想され、まさに富士山は「噴火スタンバイ状態」です。いずれ噴火する火山から、近い将来、必ず噴火する火山に日々近づいています。地殻がこれまでにない変動を起こしている日本では、直近数十年間の常識は通じません。
事実、終戦後から1995年の阪神大震災までの日本は、地殻変動の「静穏期」にありました。ちょうど高度成長期に地震が少ない幸運が重なったのですね。そして富士山が前回噴火したときの状況としては、当時の南海トラフ地震で富士山地下のマグマが不安定になっていたため、大噴火となりました。まさに、今、これと似た状況にあります。 政府も2020年に富士山が大規模噴火した場合の被害想定を初めて公表しました。放置できないリスクとして認識しはじめています。
富士山が噴火すれば日本のインフラは壊滅します。数ミリ火山灰が積もっただけで電気系統や通信機能は破壊され、電車も動かなくなり、水道や道路設備も止まります。農作物への影響も甚大です。
富士山の噴火と聞くと、「東京にいるから関係ない」と考えるかもしれませんが、火山を甘く見てはいけない。江戸時代の噴火では江戸に5センチ、横浜に10センチ積もっています。数ミリでインフラがまひするわけですから、江戸時代のような噴火が起きれば、首都圏はしばらく廃虚と化します。 仕事どころか暮らしもままなりません。政府の試算では、噴火から3時間で首都圏に火山灰が降る。みんな右往左往して買い占めているうちに、灰だらけになってしまう。どこかに逃げようとしても時間もありません。
(抜粋)
1月12日 日経ビジネス
行方不明となった 野村亮太さん(当時19)中京テレビNEWS
有史以来、火山活動が一切無かった御嶽山
標高3,067メートルで活火山として日本で富士山に次ぎ二番目に高い御嶽山は2014年9月27日に噴火して死者行方不明者63名の被害者数は雲仙普賢岳の火砕流被害を超えているが、実は御嶽山は富士山のような有史以来の火山活動の記録が一切ないので何の心配もない安全・安心な「死火山」だと思われていた。(★注、富士山は10万年前に出来た新しい火山だが御嶽山は78万年前に出来た古い火山)
ところが1979(昭和54)年に突如として中規模の水蒸気噴火がおこり噴出物の総量は約20数万トン。降灰で山麓で農作物被害が出る。(★注、ところが地元は貴重な観光資源である御嶽山のイメージダウンを恐れて沈黙するし、マスコミも人的被害が無かったことから扱いが小さい地味なローカルニュース扱いで、誰も御嶽山噴火の危険性を指摘するものはなかった)死火山や休火山などの分類が無くなるなど、それまでの火山学を書き換えた有史以来一切の噴火の記録がない御嶽山噴火ですが、「たまたま御嶽山が休止期間に入っていた」だけだったと結論されるが、「火山学」では分かっていることより、分からないことが多過ぎるのである。(★注、世界に冠たる火山大国なのに、日本の火山学は「40人学級」と揶揄されるほどの弱小零細学会)
1月22日まで雪がなく地肌がむき出しだった富士山
西高東低の冬型気圧配置の場合は日本海側は豪雪になるが、対照的に富士山がある太平洋側は空っ風が吹く。(★注、太平洋岸で雪が降るのは厳冬期ではなく冬型が緩み南岸低気圧が通る3月の初春ごろ)
決して地球温暖化で富士山の雪が少ないわけではない。標高が100メートル上がると気温は0・6度下がる。3000メートルを超えると気温はマイナス10度以下になるので平地に雨さえ降れば必ず富士山頂(3776メートル)は雪が積もる。(★注、アフリカの赤道直下のケニア山やキリマンジャロの氷河の後退と同じで、乾燥化が進んでいるのでしょうか)
南海トラフと連動して富士山のマグマの上昇で気温はマイナス10度でも地熱によって富士山の雪が解け地肌がむき出しだったとのとんでもない説まで飛び出しているが、南アルプスの聖岳など3000メートル級の山には1月22日以前にも雪がある。(★注、記録的な「乾燥化」の富士山周辺とは違い、関西の太平洋側にある紀伊半島の大峰や大台山系では冬型気圧配置が強まって豪雪になっているのですから何とも不可解。上空約3000mの高さの天気図である700hPaの高層天気図では1月24日までマイナス7度台程度で推移していた富士山の気温が雪が積もった25日にはマイナス17度まで一気に10度も下がっていた)
〈富士山と気象〉山頂気温は北極圏並み
2019.11.19 山梨日日新聞社
富士山頂の年間平均気温は氷点下6.2度。現在の日本の最北地である北海道の稚内が6.8度、最低気温の記録を持っている旭川でも6.9度なので富士山頂の寒さは飛び抜けている。平地でこの寒さの土地を探すと、シベリアの北極圏付近の地域が相当する。(★注、富士山は北海道の最高峰大雪山と気温がほぼ同じかやや低いので1月末まで雪が無いなどあり得ない不思議)
平均気温の平年値を月別に見ると、1月の氷点下18.4度を低温のピークに、6月になって1.1度とやっとプラスに転じ、7月に4.9度まで上昇、8月に6.2度と最高になり、9月は3.2度まで低下、10月以降は再びマイナスの世界に入る。
富士山頂の最低気温の記録は1981年2月27日の氷点下38.0度。最高気温の記録は1942年8月13日の17.8度。富士山頂はまだ、気温20度を超えた日がない。
(抜粋)
日本海側では記録的大寒波による日本海寒帯気団集束帯( JPCZ)で大雪になっているが、これは中朝国境線上にある標高2,744 mの白頭山がシベリアからの寒気団を東西二つに分離、その後日本海上で合流することからJPCZが起きるが、白頭山より1000メートル以上も高い富士山ではJPCZよりもっと大規模な気象現象が起きていた。
奇妙なホットスポットかブラックホールのように富士山の直前で冬型気圧配置の分厚い雪雲が完全に全部消えてしまい、山体周辺だけが綺麗に快晴になっている不思議。科学的説明ができないのである。(★注、普通なら雪雲が山体にぶつかって雪になるが、これでは富士山だけに雪が積もらないのは当然だった)
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