新型インフルエンザ・ウォッチング日記~渡航医学のブログ~

照会・お便りetcはこちらへどうぞ
opinion@zav.att.ne.jp(関西福祉大学 勝田吉彰研究室)

鳥インフルエンザA(H7N9)で得した人々は誰だ

2013-04-23 08:37:13 | 雑談/ごあいさつ/その他

鳥インフルエンザA(H7N9)の流行で養鶏業は深刻な影響。その反面、得をした人々はいかばかりか。

  • ある八百屋のインタビュー。今回の騒動で鶏肉を食べなくなった人々が野菜に流れている。ここ1週間はキャベツの売り上げが毎日50トン。これは前年同期の倍。
  • 養鶏業の損害は5億9千万ドル相当。
  •  漢方業界も大儲け、isatis rootはキロ13元から22元へ。honeysuckleは完売御礼状態。
  • 保険業界も。平安保険は鳥インフルエンザ保険を売り出し、感染したら2万元保険金という条件で飛ぶような売れ行き。

中国人はたくましい・・・という感想にもなりますが、どちらかといえば濡れ手に粟系の話ですね。

鳥インフルエンザ保険。感染したら・・・といいつつ、いざとなったら、「PCRで確定例だけ対象です」なんてこと言って不払いいっぱい出てきそう。これも濡れてに粟の予感です。

ソースはpeoples daily
http://english.peopledaily.com.cn/90778/8218158.html?

Bird flu brings windfall for businesses

(Xinhua)

20:36, April 22, 201

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新年あけましておめでとうございます

2013-01-01 00:00:00 | 雑談/ごあいさつ/その他

新年あけましておめでとうございます!

昨年は一見地味ながらも、あわやSARSの再来かと背中に汗の新型コロナウイルス騒動、H3N2vの米国流行、新型インフルエンザ特別措置法・・・と、それなりに話題豊富な年でもありました。

新年は、上記継続案件とともに目の離せない年になりそうです。

2013年が皆さまにとり、面白きこと多き年となりますことを心より願っております。

新年も引き続き、当サイトにおいていただけると幸いです。

 


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着任ご挨拶(関西福祉大学)

2012-04-03 18:19:53 | 雑談/ごあいさつ/その他

 このたび4月1日付にて関西福祉大学社会福祉学部教授ならびに大学院社会福祉学研究科教授の辞令交付をいただき、着任いたしました。

 新職場では、これまで同様の福祉職養成に携わるほか、さらに加えて大学院にて国際系科目(国際福祉開発特講)を担当することとなりました。この中でインフル関連を含めた渡航医学も職務の一角として講じてゆけることになったのは喜ばしいことです。

 新職場はこれまで同様の兵庫県ですが、新快速停車駅になり(前職場より)いくらか足場が良くなりました。赤穂の街は大きすぎず小さすぎず、気候も穏やかで第一印象良さげなところです。

 また、非常勤先の病院や理化学研究所(播磨)との距離もぐっと近くなり、大学業務ともシナジーしてゆければとも考えております。

 今後とも、なにとぞよろしくお願いいたします。

                            2012年4月吉日

                           関西福祉大学 教授  
                               勝田 吉彰

           

               

 


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ホンマにタミフルが効いたのか?とコクランの言い分

2012-01-19 09:01:41 | 雑談/ごあいさつ/その他

先日紹介した、タミフル製造元ロシュ社がコクランに叱られた件、
コクラン側の言い分が正式にパブリッシュ。

  • ある薬の効果について、一般的に、「効いた」とするデータはより早く発表され、「効かなかった」とするデータはそうではないというバイアスがある。したがって、一定期間後にあらゆる論文をレビューする必要があり、コクランはそれを行っている。
  • 今回、タミフルに関していえば、当初予定していたデータにアクセスすることが出来ず、わずか38%のトライアルしか貢献していない。Only 25 of the 67 trials (38%) identified contribute any data to the analysis of outcomes in the review.
  • ここから確認できたのは、「症状を21時間短縮できる」ということだけで、「入院の減少」についてはエビデンスを確認できず、「合併症の減少」については評価することも出来なかった。The findings we do have confirm that oseltamivir shortened the time to alleviation of symptoms by around 21 hours compared with placebo, which is concordant with the effects reported elsewhere.[7] However, the review did not find evidence of a reduction in hospital admission, and the effect of oseltamivir on preventing complications of influenza could not be assessed.

前回の紹介とあまり変化はありません。
ロシュ社がちゃんとデータを公開しない。リレンザと態度が違う。だからレビューのしようがない。効いたと断言するのはムリ。。。ということでしょう。

ともあれ、「症状の持続を21時間短縮する」ことについてはエビデンスありと認められているわけですので、まあ、管理人としては、自分がインフルエンザになったらやっぱりタミフルのむだろうな(熱だしてウンウンうなる時間が21時間短縮されたら有難い)という一般目線の感想になります。

「合併症」「入院減少」についてはぜひデータを出していただいてディスカッション盛り上がりを期待するものです。

ソースは1月18日付コクラン↓
http://www.thecochranelibrary.com/details/editorial/1442857/Neuraminidase-inhibitors-for-influenza-methods-change-principles-dont.html

Neuraminidase inhibitors for influenza: methods change, principles don’t


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北京SOSクリニック日本人医師急募

2012-01-09 18:34:21 | 雑談/ごあいさつ/その他

北京SOSから、日本人医師急募のお知らせが届きました。
同クリニックは、北京の邦人医療草分け的存在で、多くの邦人が頼みの綱にしています。
http://www.internationalsos.co.jp/chinaclinic/beijing.html

最近、米国系医療機関(ユナイテッドファミリークリニック)が分裂し、その一方の側が日本語可能医師をSOSクリニックから引き抜いた・・・というのが事情のようです。
管理人の医務官時代にも大変お世話になったところですが、邦人の評判も良く、管理人の目からみてもリーズナブルな運営がなされていると思われます。

以下、同院Drからのメールを貼り付けます(該当部分のみ)。
ご関心の向きございましたら、直接コンタクトください。

*************************************
(以下コピペ。本件該当部分のみ)

ただ、今年は新年早々から、
これまで、一緒に診療に携わってきた、 
日本語堪能な中国人医師が突然辞表を出したため、
(ユナイテッドから分裂した新しいOASIS HPに移るとのこと)
急遽、日本人医師募集という事態になっています。

 そこで、北京の事情にも、SOSの事情にもお詳しい先生にたっての相談ですが、
先生のお知り合いで、もし北京で働いてみたいというお心あたりの先生がおられましたら
CVを送っていただけますと幸いです。

今は、片腕をもぎ取られたような格好で 診療ののぞむ毎日となりましたが、希望を持って前進あるのみ、と思っています。

 
Dr Akiko YAMASHITA
General Practitioner & Neurology
International SOS China
Suite 105, Wing 1, Kunsha Building,16 Xinyuanli, Chaoyang District, Beijing
100027, China
Tel 86-10-64629054
Fax 86-10-64629188
akiko.yamashita@internationalsos.com
www.internationalsos.com


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新年あけましておめでとうございます(平成24年元旦)

2012-01-01 00:00:00 | 雑談/ごあいさつ/その他

新年あけましておめでとうございます

 旧年中は大変お世話になりありがとうございました。
 私にとり平成23年は新しいことに取り組む機会の多い年でした。
4月から(独)理化学研究所の産業医を兼任し、研究者を心身両面で支えることを始めました。報道では「京」はじめ華やかな側面にばかりスポット当てられがちな施設ですが、内側には人間臭い喜怒哀楽が展開しております。研究者の悩み・喜びなど共にするのは想定外のことに直面する機会も多々ありますが興味深くやりがいのある事で、新年の展開を楽しみにしております。

 昨年度から始まった、大阪サテライトキャンパスの留学生クラスにおける国際教育も、無い知恵を絞りながらいろいろ試みてゆく中で、いくつかの方法論が実を結びつつあり、メディア等で注目いただいたのは励みになることでした。人材供給を通じて途上国の高齢者福祉の向上のお役に立てるのは喜ばしいことでした。
http://www.sanyo.oni.co.jp/kikaku/nie/kiji/2011/20111214-2.html
http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/renai/20110730-OYT8T00239.htm

 3.11の大震災は心痛む出来事でありましたが、震災トラウマケアに関する情報発信、在日外国人支援等でわずかばかりのお手伝いが出来たのは思わぬ体験でした。その中で、一般世間がトラウマケアで何を知りたがっているのか、在日外国人がどのような情報を求めているのかがいくぶん明らかになり、リスクコミュニケーションの視点も加え学会発表・論文発表につなげることも出来ました。

 さて、新年はどのような年になるでしょうか。
 震災について、地震津波と放射能という急性慢性両ストレスを受けたトラウマの影響が時間の経過とともにどう変化してゆくのか、前例のない事だけに注目をもって眺めております。
 海外在留邦人のメンタル問題、近年のグローバリゼーションに加え、超円高を背景とした産業界をあげての海外移転が相次ぐ中、新年は海外転勤を余儀なくされる人口がぐっと増えそうです。そのような環境下、海外在住者のメンタルをどう支えるかさらに研究を重ねてゆきたいと考えております。この分野では5月の精神神経学会(中国在住者のメンタル)、7月の渡航医学会(渡航医学と精神医学)でシンポジストや座長の役を務めさせていただく予定です。
 インフルエンザでは、底打ち反転の気配にある鳥インフルエンザH5N1、米国発の騒動になりつつある豚由来H3N2vなど少々気味の悪い事態も進行しつつあり、こちらも目が離せません。
 
 注目点も多々ある平成24年ですが、新年が皆さまにとり、良き年となることを心より願っております。
                     2012年元旦
                      勝田 吉彰


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3年前の今週はこんなだった(あるスポーツ屋のマスク売り口上)

2011-11-11 09:35:57 | 雑談/ごあいさつ/その他

当サイトが利用しているgooブログ。
面白い機能がありまして、「○年前の今日/今週にあなたはこんな写真をアップしています」と、管理画面に出てくる。

で、2008年のいまごろのショットがこれ。

「脅威 新型インフルエンザの威力 鳥インフルエンザ→新型インフルエンザ」
「流行前ワクチンは接種対象者は限定されている」
「厚生労働省が対策を呼びかける 感染後死亡率62.3%」
「各家庭で1人マスクを8週間分25枚の備蓄を」
「H5N1型対策用高機能マスク 1000円」

スゴイですね・・・
何がスゴイって、これ、薬局でもなければ病院でもなくて、あるフェアの「スポーツ店コーナー」の光景です。ポスターの左側にうつっているのは薬品じゃなくって、スポーツテープ!
場所はコンベックス岡山、コーナーはhttp://bit.ly/sJWLEK

st


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関西空港検疫所医師の急募

2011-07-01 09:54:29 | 雑談/ごあいさつ/その他

関西空港検疫所の医師が急募されています。

詳細は↓(pdfなのでコピペしてません。実際にクリックしてご覧ください)
http://www.forth.go.jp/keneki/kanku/isibosyu230630.pdf
「関西空港検疫所における」になっています。

管理人が見たところ、研修制度にFETP派遣が入ってるのが魅力的です。どれぐらい務めたらその権利が発生するのかな?

あと、検疫所医師全体の普通の募集は
http://www.forth.go.jp/keneki/kanku/data/doctor_boshu.htm
です。こちらは「全国の」になっています。

上の募集で入ったら転勤なし、下のなら転勤ありということなのかな?
管理人にはよきわからないので関心の向きは直接問い合わせ先へ。


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欧州のO104騒動は有機栽培もやしが原因だった?

2011-06-06 08:14:10 | 雑談/ごあいさつ/その他

欧州で病原性大腸菌O104によるHUSが拡大している騒動。
日本でも断片的に報道・・スペイン産きゅうりが濡れ衣着せられかかったけれど否定されたけれど風評被害が深刻だとか、抗生剤に耐性ありだとか・・・されていますが、原因について当局発表されました。ドイツ国内。有機農場。もやし(sprouts)

  • o104問題に関し、ドイツ当局Lower Saxony Agriculture Minister Gert Lindemann 氏発表。
  • ドイツ国内ハンブルグとハノーバー間にある、Ulzenの有機栽培農家から出荷されたもやし(sprouts)が原因と。この農家を示唆する所見が集中している。検査の最終結果は月曜日(本日の予定)。
  • この農家では従業員の感染者2名。現在は閉鎖措置がとられ、製品回収されている。
  • 有機栽培のなかで38℃の蒸気にあてる工程があり、これは細菌繁殖に適した気温。
  • 農場の近隣住民のコメント。悪魔のスペイン製('evil' Spaniards)と思っていたのが、ご近所に原因があったなんてビックリ!もう有機野菜は当分こりごりだ("No more organic food for me for now." )
  • 焦点は、発生時の病院の混乱・医療体制に移りつつある(こちらも受診者のコメント付き)

う~ん、これはドイツ人ショックでしょう。
ドイツ人の清潔観念たるや、EU内でも(清潔方向に)特殊です。管理人の英留学中、PTSD分野のボスは英定住ドイツ人でした。いわく「英に初めて来た当初は、トイレの不潔さにショックを受けていた」。まあ、UKのトイレの状況はほめられたものとは言いませんが、「ショックを受ける」という反応もショックでした。
 今回だって、原因をいちはやく'evil' Spaniardsに求めようとしたのも、根底には「周辺国はドイツほど清潔じゃないし~」という感覚があったのでしょう。

 そんな清潔ドイツ人、大腸菌まき散らしたのはドイツのオーガニック農場、病院混乱して不潔なのもドイツ・・・心中察するにあまりあるものがあります。ときに上から目線ぶりも指摘されるこの国ですが、謙虚な見直しがおこなわれることでしょう。

ソースは6月5日付NYtimes↓
http://www.nytimes.com/aponline/2011/06/05/world/europe/AP-EU-Contaminated-Vegetables-Europe.html?_r=2&hp

Sprouts Cited as Likely Cause of German Outbreak

 

 

 


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外務省医務官募集!(〆切H23年6月30日必着)

2011-05-31 21:45:28 | 雑談/ごあいさつ/その他

外務省医務官の募集が発表されました。

〆切は6月30日必着。
願書取り寄せは下記、外務省福利厚生室まで。
http://www.mofa.go.jp/mofaj/annai/saiyo/gaikokan/iryou.html

管理人はこの仕事でスーダン・フランス・セネガル・中国と在勤しました。かけがえのない経験をしました。
多文化間精神医学・リスクコミュニケーション・熱帯疾患・感染症・渡航医学・・・学んだものは数えきれず。
北京のSARS体験、スーダンの日常的計画停電、いずれもその時点では想定外の経験でしたが、パンデミックや震災などで色々活きてきました。

また、当ブログに来られる方が検索されたキーワードを管理画面で見ると「外務省医務官募集」という方もちょくちょくお見かけします。

応募うまくゆき、新しい視点をゲットされる方を期待します。

(以下コピペ)
*********************************************************
外務省では,以下の医療職に従事して頂ける方を募集しています。

1.資格:

 臨床経験10年以上でプライマリーケアに対応しうる内科,外科等の医師

2.採用人員:

 若干名

3.勤務先:

 アフリカ諸国等開発途上国所在の我が国在外公館

4.身分待遇:

 国家公務員医療職(一)

5.選考内容:

 書類審査及び面接

6.応募締め切り:

 平成23年6月30日(木曜日)(必着)

7.応募方法:

 応募を希望される方は下記9.に選考申込書を請求して下さい。

8.面接日:

 平成23年7月中旬(予定) (面接候補者のみ)

9.連絡先:

〒100-8919 東京都千代田区霞が関2-2-1
外務省福利厚生室医務官班
電 話:03-5501-8000 内線3812,3038
ファックス:03-5501-8110

 

 

 


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