なんだか大げさでしかも守備範囲の広いタイトルですが・・・
中日新聞に乗ってた新しい公共のインタビューと、昨日ツイッターで見かけたNPO学会関連のつぶやきと、最近身近で議論している話題をからめて書いてみます。概論で理解していることをベースにしていますので、ひとつひとつのバックデータや引用文献を示すことはできません。よって、かなり乱暴な説になるかもしれません。
行政のスリム化が必須で、営利民間でもできることは企業へ、非営利はNPOへ。
朝刊の新しい公共インタビューはまずそこから始まっている。
日本人の人口は減り始めた。団塊世代が退職していき、年功序列の末の高額な給与に課税して高額の納税をする世代が減っていく。これから働く若年世代の人口は言わずもがな。従って納税をもとに経営する「政府・自治体」は当然これまでのように膨張しつづけることは許されない。整備し尽くされた道路橋梁・上下水道などのインフラの維持更新と、増え続ける高齢者への年金や福祉を、しぼむ税収で賄おうとするなら、それ以外のことは事業総枠として「どこまでを100%税金を原資としてすべきか」見直さねばならないのは必然だ。
また、「仕事」というパイ自体が、国内でしぼみつつある。消費対象である総人口が減る。グローバル化で、単純労働はより賃金の安い国に移る。新産業の規制緩和は他国の方が有利であったりする。法人税の議論では、国内に留まることを悲観する声が聞かれる。よって、行政サービスといわれるカテゴリーも「仕事」のパイに入れることでパイ全体のプラスになるし、適正なサービス競争と価格競争にさらされることはお金を出す住民によって良いことだ。
また、国政では実感がないが、地方政治については、そもそもそこに住む者の「自治=自ら治める」に起点しており、「自助・公助・共助」のお約束のフレーズ以前に、それが当たり前のことのはずであったのだ。その本旨に立ち返るという意味で、当然にNPOに公共サービスはシフトしていくものではないか。
ところがこれらがなかなかうまくいかない。行政の受託NPOはいつも財政難に泣き、町内会組織は壊滅状態。人数は町内会に入っていても、町内会の実働隊はごく限られた人なのは当然の風景だ。町内会もごく一部の人たちが行政からの「やらされ感」に参ってしまっている。
高度経済成長期を経て 「自助・共助」は「公助」するからその分市民は経済成長に務める という構図が出来上がってしまい、それは本来ではないのだ、と段階的に舵を切らねばならなかったのがそのまま刷り込まれてしまった。(これは耳の痛いことでも言わねばならなかったはずの政治の責任が、人気取りを優先した結果、果たされなかったことが大きいと思っている)この点については、まず市民の意識改革が必要だし、市民jは徐々に理解し始めている。
ならば、まずは明解に増税論を止めてはどうか。
税金として取り立てるのではなく、自助に向けて自ら働くか(一例・下条村の道普請)、自分の意思で自助を担ってくれる団体を選び対価を払うか。結果として「公共に対する家計(または労働)負担の割合」は増えるのだろうが、「税」として払うものは据え置き、自己選択自己決定で「公共」への対価を負担していくことを明解に迫ってはどうか。
「自助・共助のために体や時間や対価を払いたくないけど、人にやってもらいたい」
それはもう通用しないので、どうしてもそういうならば、税として取り立てて、公共の担い手に再配分するより他ないだろうけれども。
さて、もう一つ、自治体の行方について。
上段に述べたとおり、しぼむ税収で賄おうとするなら、道路橋梁・上下水道など公共インフラの維持更新(更新にも取捨選択が迫られている=ダウンサイジングの必要性)と、高齢者やチャレンジドへの福祉・支援の比重が高くなり、税を原資とした仕事は減らさざるを得ないし究極それでよいのでは、と思うところだけれども、
ひたすらに収縮を考えていった先に、自治体の未来はあるのか
という疑念は拭えない。拡大再生産が望ましいとは決して思わないが、それで「夢」とか「将来」「未来」に希望を見出せるのか、ということである。
変革期には違いない。しかも苦汁を伴うものであるなら、その先に一筋の光明がなければやりきれない。推進力に劣る。
そんなことでは甘い、といわれるかもしれないが、私はその希望は いささか情念的なものだと考えている。
自己選択・自己決定・自分で責任を負い胸をはって生きて行く充足感。
この地でなら、この国でなら 納得して生きていけるという満足。
公共を相互に担うことで築いた契約関係や人間関係が、そうした生きやすさ、暮らしやすさに繋がれば。
かなり雑駁な目線ではあるが、私が思う自治体の未来(行く末ではなく、希望を持って目指すことのできるもの)のアウトラインは、こんなようなものだと最近思うのである。
******
GWを経て日記の更新が滞っています・汗 修復できたらお知らせします←追いつけるのか?
中日新聞に乗ってた新しい公共のインタビューと、昨日ツイッターで見かけたNPO学会関連のつぶやきと、最近身近で議論している話題をからめて書いてみます。概論で理解していることをベースにしていますので、ひとつひとつのバックデータや引用文献を示すことはできません。よって、かなり乱暴な説になるかもしれません。
行政のスリム化が必須で、営利民間でもできることは企業へ、非営利はNPOへ。
朝刊の新しい公共インタビューはまずそこから始まっている。
日本人の人口は減り始めた。団塊世代が退職していき、年功序列の末の高額な給与に課税して高額の納税をする世代が減っていく。これから働く若年世代の人口は言わずもがな。従って納税をもとに経営する「政府・自治体」は当然これまでのように膨張しつづけることは許されない。整備し尽くされた道路橋梁・上下水道などのインフラの維持更新と、増え続ける高齢者への年金や福祉を、しぼむ税収で賄おうとするなら、それ以外のことは事業総枠として「どこまでを100%税金を原資としてすべきか」見直さねばならないのは必然だ。
また、「仕事」というパイ自体が、国内でしぼみつつある。消費対象である総人口が減る。グローバル化で、単純労働はより賃金の安い国に移る。新産業の規制緩和は他国の方が有利であったりする。法人税の議論では、国内に留まることを悲観する声が聞かれる。よって、行政サービスといわれるカテゴリーも「仕事」のパイに入れることでパイ全体のプラスになるし、適正なサービス競争と価格競争にさらされることはお金を出す住民によって良いことだ。
また、国政では実感がないが、地方政治については、そもそもそこに住む者の「自治=自ら治める」に起点しており、「自助・公助・共助」のお約束のフレーズ以前に、それが当たり前のことのはずであったのだ。その本旨に立ち返るという意味で、当然にNPOに公共サービスはシフトしていくものではないか。
ところがこれらがなかなかうまくいかない。行政の受託NPOはいつも財政難に泣き、町内会組織は壊滅状態。人数は町内会に入っていても、町内会の実働隊はごく限られた人なのは当然の風景だ。町内会もごく一部の人たちが行政からの「やらされ感」に参ってしまっている。
高度経済成長期を経て 「自助・共助」は「公助」するからその分市民は経済成長に務める という構図が出来上がってしまい、それは本来ではないのだ、と段階的に舵を切らねばならなかったのがそのまま刷り込まれてしまった。(これは耳の痛いことでも言わねばならなかったはずの政治の責任が、人気取りを優先した結果、果たされなかったことが大きいと思っている)この点については、まず市民の意識改革が必要だし、市民jは徐々に理解し始めている。
ならば、まずは明解に増税論を止めてはどうか。
税金として取り立てるのではなく、自助に向けて自ら働くか(一例・下条村の道普請)、自分の意思で自助を担ってくれる団体を選び対価を払うか。結果として「公共に対する家計(または労働)負担の割合」は増えるのだろうが、「税」として払うものは据え置き、自己選択自己決定で「公共」への対価を負担していくことを明解に迫ってはどうか。
「自助・共助のために体や時間や対価を払いたくないけど、人にやってもらいたい」
それはもう通用しないので、どうしてもそういうならば、税として取り立てて、公共の担い手に再配分するより他ないだろうけれども。
さて、もう一つ、自治体の行方について。
上段に述べたとおり、しぼむ税収で賄おうとするなら、道路橋梁・上下水道など公共インフラの維持更新(更新にも取捨選択が迫られている=ダウンサイジングの必要性)と、高齢者やチャレンジドへの福祉・支援の比重が高くなり、税を原資とした仕事は減らさざるを得ないし究極それでよいのでは、と思うところだけれども、
ひたすらに収縮を考えていった先に、自治体の未来はあるのか
という疑念は拭えない。拡大再生産が望ましいとは決して思わないが、それで「夢」とか「将来」「未来」に希望を見出せるのか、ということである。
変革期には違いない。しかも苦汁を伴うものであるなら、その先に一筋の光明がなければやりきれない。推進力に劣る。
そんなことでは甘い、といわれるかもしれないが、私はその希望は いささか情念的なものだと考えている。
自己選択・自己決定・自分で責任を負い胸をはって生きて行く充足感。
この地でなら、この国でなら 納得して生きていけるという満足。
公共を相互に担うことで築いた契約関係や人間関係が、そうした生きやすさ、暮らしやすさに繋がれば。
かなり雑駁な目線ではあるが、私が思う自治体の未来(行く末ではなく、希望を持って目指すことのできるもの)のアウトラインは、こんなようなものだと最近思うのである。
******
GWを経て日記の更新が滞っています・汗 修復できたらお知らせします←追いつけるのか?