(C)KADOKAWA1981
眉村卓の同名小説を、1981年に大林宣彦監督が実写映画化した作品です。
30年以上振りに本作を観直したのですが、この作品は、当時としては、かなり「実験的」だったのかな、と感じました。
1978年に公開された「野性の証明」の長井頼子役で鮮烈なデビューを飾った薬師丸ひろ子さん。
私的には、その時点ですでに薬師丸さんのファンにならせて頂いたのですが・・。
Wikipediaによると、角川映画のボス(?)である角川春樹氏はその頃、「薬師丸さんを、アイドルにしたい」というふうに思っていたそうな。
薬師丸さんは私の中ではすでにトップ・アイドルだったので、感覚的にそのへんよく解らないのですが、まぁ、そう思っておられたそうな。
そんで、大林監督にオファーがあって、ウチに薬師丸ひろ子という女優がおるのだが、まだアイドルになっていない。「ねらわれた学園」という作品で、この子を「アイドル」にして欲しいと。。。
という感じで、本作が作られることになる訳ですが、その後多くの「アイドル映画」を撮る大林監督なのですが、「戦略的」に「アイドル映画」として撮ったのは、本作一本のみ、とのこと。
以上、赤文字部分は、Wikipediaを参考にさせて頂きました。。
そんな訳で、ちょい、あらすじ。。。
新宿にあると思われる高校・第一学園がこの作品の舞台となっている。
主人公は、この第一学園の2年生である、三田村由香(薬師丸ひろ子)と、同じクラスの剣道部主将である関耕児(高柳良一)。
由香は成績学年トップの才媛だが、耕児は剣道に夢中になり、落第スレスレで2年生になった。
この2人はお互いがお互いの良き理解者であり、気心の知れた“相棒”である。
第一学園は、進学校ではあったが、その気風は自由闊達で、皆それぞれに個性的で、充実した学園生活を送っていた。
そんなある日、由香が耕児との下校の途中で、走ってくるトラックの眼前に漕ぎ出た三輪車の子供を見て、(危ない!戻って!!)と心で叫んだところ、ぶつかる直前の三輪車とトラックが、まるで巻き戻しのように後ろに下がり、事なきを得るという、出来事が起こった。
偶然だよという耕児であったが、後日、耕児の剣道の試合を応援に行った際にも、耕児のピンチに、自分で心の中で耕児を応援すると、試合中の相手が、まるでフリーズしたように動きを止め、耕児が一本を取って勝ち進んだり・・・。
由香は自分に何か、特別な力がついてしまったことを、悟らざるを得なかった。。。
(C)KADOKAWA1981
その日の帰り道、由香の前に謎の、星の魔王子(峰岸徹)が現れ、自分と手を組んで、世界を支配しよう、と由香を誘うのだった・・・。
そしてある日、由香たちのクラスに、転校生が入ってくる。
高見沢みちると名乗るその少女(長谷川真砂美)は、いきなり生徒会長に立候補し、当選。
「この学園の乱れた風紀を粛清する」という名目で、生徒による学園パトロールを実施。
徹底的に学園の自由を取り締まってゆく。。。
「英光塾」という謎の塾も出現し、ガリ勉の有川(手塚真)を筆頭に、次々と魂を抜かれたように、学園の仲間が通い始める。
これは、何かおかしい。
由香は、心の中で、この学園に、そしてこの地球に危機が訪れているのを悟るのであった。。。
みたいな感じで、物語が展開してゆくのですが、本当に実験的な作品で、まず上映時間が約90分という短さです。
その90分間に、薬師丸さんの魅力をちりばめた感じです。
そしてさらに実験的なのは、ストーリー後半で繰り広げられる「特撮」です。
1981年時点で、日本映画の特撮を使って、それまで見たこともないような映画を作ろうと、角川春樹氏と大林監督がタッグを組んだ作品というだけあって、思いっきりハジけた映像になっています。
観ていてちょっとキツいかな、という感じもあるのですが、長谷川真砂美さん演ずる高見沢みちるの目が光るシーンなどは、いい感じだなと思います。
画面の中程と、その周囲を微妙に色を違える手法などは、あぁ、ここで試されたのが、2年後に公開される「時をかける少女」に繋がってゆくんだな、と思いました。
手塚真さん演ずる有川君のキャラクターが、こういう演出なのか、または手塚さんのアイデアなのか判りませんが、強烈なインパクトを与えます。リアルタイムで劇場で観たとき、このキャラクターにビックリした憶えがあります(^^♪
耕児役の高柳良一さんは、この作品がデビューで、剣道部の主将を演じて、イイ感じです。この高柳さんは、前述の2年後の「時をかける少女」でストーリーの鍵を握る深町一夫を演ずることになります。誠実さが感じられて、イイ俳優さんだなと、思いました。
高見沢みちるを演ずる長谷川真砂美さんが、いわゆるヒール役なんですが、「あなたの命も無くってよ!」なんてセリフが冷たい感じで、とても魅力的です。良いキャスティングだと思いました。
星の魔王子を演じた峰岸徹さん。演じたキャラクター的には、ちょっとイタいものがあるのですが、当時の限られた特撮技術の中で、真摯に演じる姿は、とても素敵でした。
あと、耕児の父親の熊吉を演ずるハナ肇さんが、しっかりキャラクターの味わいを出していて、流石だなと思いました。ハナさんの演技で、ストーリーが引き締まる感じがしました。
この作品、音楽は、後日「時をかける少女」でも音楽を担当なさる松任谷正隆さんが手掛けており、オープニングとエンディングて流れる主題歌「守ってあげたい」は作詞・作曲・唄を、松任谷由実さんが手掛けていらっしゃいます。
この「守ってあげたい」のフレーズで、「♪ほかには、何一つ、できなくてもいい・・」というのが、“無償の愛”を感じさせてくれて、大好きな曲です。
そして主人公の三田村由香を演じた薬師丸ひろ子さんは、この作品をステップに、大スターへの階段を駆け昇ってゆく訳であります。
当時、薬師丸さんは、角川の事務所サイドの方針だったと思いますが、テレビや雑誌への登場が殆んど無くて(角川書店から発売されていた「バラエティ」という月刊誌にちょっと出るくらいで)、勢いひろ子ファンは、いざ映画館へ!と、足を運ぶことになる訳であります(^^♪
(C)1981KADOKAWA
あの頃、斜陽気味だった日本映画に、薬師丸ひろ子というスターの登場は、強烈なカンフル剤となったと思われます。。。
ということで、「ねらわれた学園」のレビューになっていないようなレビューでした。。。スンマセン(T_T)
追記。 耕児の家の酒屋の店員さん(鈴木ヒロミツ)が、配達のバイクにまたがり、「ぅおんちゅ~おーれの~肩を~♪・・」と、この映画の少し前に公開された「スローなブギにしてくれ」の主題歌を歌うシーンが、楽屋落ちなのですが、ツボにはまってウケてしまいました(^^♪。。。
ヒッキー的満足度★★★☆
つらい腰痛・肩こり・頭痛など、スタッフが全力でサポートします。
癒しの森整体院
丸ノ内線 新中野駅 徒歩3分
眉村卓の同名小説を、1981年に大林宣彦監督が実写映画化した作品です。
30年以上振りに本作を観直したのですが、この作品は、当時としては、かなり「実験的」だったのかな、と感じました。
1978年に公開された「野性の証明」の長井頼子役で鮮烈なデビューを飾った薬師丸ひろ子さん。
私的には、その時点ですでに薬師丸さんのファンにならせて頂いたのですが・・。
Wikipediaによると、角川映画のボス(?)である角川春樹氏はその頃、「薬師丸さんを、アイドルにしたい」というふうに思っていたそうな。
薬師丸さんは私の中ではすでにトップ・アイドルだったので、感覚的にそのへんよく解らないのですが、まぁ、そう思っておられたそうな。
そんで、大林監督にオファーがあって、ウチに薬師丸ひろ子という女優がおるのだが、まだアイドルになっていない。「ねらわれた学園」という作品で、この子を「アイドル」にして欲しいと。。。
という感じで、本作が作られることになる訳ですが、その後多くの「アイドル映画」を撮る大林監督なのですが、「戦略的」に「アイドル映画」として撮ったのは、本作一本のみ、とのこと。
以上、赤文字部分は、Wikipediaを参考にさせて頂きました。。
そんな訳で、ちょい、あらすじ。。。
新宿にあると思われる高校・第一学園がこの作品の舞台となっている。
主人公は、この第一学園の2年生である、三田村由香(薬師丸ひろ子)と、同じクラスの剣道部主将である関耕児(高柳良一)。
由香は成績学年トップの才媛だが、耕児は剣道に夢中になり、落第スレスレで2年生になった。
この2人はお互いがお互いの良き理解者であり、気心の知れた“相棒”である。
第一学園は、進学校ではあったが、その気風は自由闊達で、皆それぞれに個性的で、充実した学園生活を送っていた。
そんなある日、由香が耕児との下校の途中で、走ってくるトラックの眼前に漕ぎ出た三輪車の子供を見て、(危ない!戻って!!)と心で叫んだところ、ぶつかる直前の三輪車とトラックが、まるで巻き戻しのように後ろに下がり、事なきを得るという、出来事が起こった。
偶然だよという耕児であったが、後日、耕児の剣道の試合を応援に行った際にも、耕児のピンチに、自分で心の中で耕児を応援すると、試合中の相手が、まるでフリーズしたように動きを止め、耕児が一本を取って勝ち進んだり・・・。
由香は自分に何か、特別な力がついてしまったことを、悟らざるを得なかった。。。
(C)KADOKAWA1981
その日の帰り道、由香の前に謎の、星の魔王子(峰岸徹)が現れ、自分と手を組んで、世界を支配しよう、と由香を誘うのだった・・・。
そしてある日、由香たちのクラスに、転校生が入ってくる。
高見沢みちると名乗るその少女(長谷川真砂美)は、いきなり生徒会長に立候補し、当選。
「この学園の乱れた風紀を粛清する」という名目で、生徒による学園パトロールを実施。
徹底的に学園の自由を取り締まってゆく。。。
「英光塾」という謎の塾も出現し、ガリ勉の有川(手塚真)を筆頭に、次々と魂を抜かれたように、学園の仲間が通い始める。
これは、何かおかしい。
由香は、心の中で、この学園に、そしてこの地球に危機が訪れているのを悟るのであった。。。
みたいな感じで、物語が展開してゆくのですが、本当に実験的な作品で、まず上映時間が約90分という短さです。
その90分間に、薬師丸さんの魅力をちりばめた感じです。
そしてさらに実験的なのは、ストーリー後半で繰り広げられる「特撮」です。
1981年時点で、日本映画の特撮を使って、それまで見たこともないような映画を作ろうと、角川春樹氏と大林監督がタッグを組んだ作品というだけあって、思いっきりハジけた映像になっています。
観ていてちょっとキツいかな、という感じもあるのですが、長谷川真砂美さん演ずる高見沢みちるの目が光るシーンなどは、いい感じだなと思います。
画面の中程と、その周囲を微妙に色を違える手法などは、あぁ、ここで試されたのが、2年後に公開される「時をかける少女」に繋がってゆくんだな、と思いました。
手塚真さん演ずる有川君のキャラクターが、こういう演出なのか、または手塚さんのアイデアなのか判りませんが、強烈なインパクトを与えます。リアルタイムで劇場で観たとき、このキャラクターにビックリした憶えがあります(^^♪
耕児役の高柳良一さんは、この作品がデビューで、剣道部の主将を演じて、イイ感じです。この高柳さんは、前述の2年後の「時をかける少女」でストーリーの鍵を握る深町一夫を演ずることになります。誠実さが感じられて、イイ俳優さんだなと、思いました。
高見沢みちるを演ずる長谷川真砂美さんが、いわゆるヒール役なんですが、「あなたの命も無くってよ!」なんてセリフが冷たい感じで、とても魅力的です。良いキャスティングだと思いました。
星の魔王子を演じた峰岸徹さん。演じたキャラクター的には、ちょっとイタいものがあるのですが、当時の限られた特撮技術の中で、真摯に演じる姿は、とても素敵でした。
あと、耕児の父親の熊吉を演ずるハナ肇さんが、しっかりキャラクターの味わいを出していて、流石だなと思いました。ハナさんの演技で、ストーリーが引き締まる感じがしました。
この作品、音楽は、後日「時をかける少女」でも音楽を担当なさる松任谷正隆さんが手掛けており、オープニングとエンディングて流れる主題歌「守ってあげたい」は作詞・作曲・唄を、松任谷由実さんが手掛けていらっしゃいます。
この「守ってあげたい」のフレーズで、「♪ほかには、何一つ、できなくてもいい・・」というのが、“無償の愛”を感じさせてくれて、大好きな曲です。
そして主人公の三田村由香を演じた薬師丸ひろ子さんは、この作品をステップに、大スターへの階段を駆け昇ってゆく訳であります。
当時、薬師丸さんは、角川の事務所サイドの方針だったと思いますが、テレビや雑誌への登場が殆んど無くて(角川書店から発売されていた「バラエティ」という月刊誌にちょっと出るくらいで)、勢いひろ子ファンは、いざ映画館へ!と、足を運ぶことになる訳であります(^^♪
(C)1981KADOKAWA
あの頃、斜陽気味だった日本映画に、薬師丸ひろ子というスターの登場は、強烈なカンフル剤となったと思われます。。。
ということで、「ねらわれた学園」のレビューになっていないようなレビューでした。。。スンマセン(T_T)
追記。 耕児の家の酒屋の店員さん(鈴木ヒロミツ)が、配達のバイクにまたがり、「ぅおんちゅ~おーれの~肩を~♪・・」と、この映画の少し前に公開された「スローなブギにしてくれ」の主題歌を歌うシーンが、楽屋落ちなのですが、ツボにはまってウケてしまいました(^^♪。。。
ヒッキー的満足度★★★☆
つらい腰痛・肩こり・頭痛など、スタッフが全力でサポートします。
癒しの森整体院
丸ノ内線 新中野駅 徒歩3分
「ねらわれた学園」ってそーゆー
ストーリーだったんですねーーーー
あ、ユーミンの「守ってあげたい」って
この映画の主題歌?だったんですかーー
知らなかったーーーーーーーー
薬師丸さんが、ここから、トップアイドルへと
駆け登って行く訳ですねーーーーー
それでは、ひきばさん
うおんちゅー
ぐっどないとー べいびー ----
あ、宮さんこの映画、観たことないすか??
同時上映が、マッチの「ブルージーンズ・メモリー」でした(^0_0^)
「守ってあげたい」
究極のラブソングですよ~!
この映画のオープニングとエンディングに流れます~♪
そう、この作品のロケ先に行くごとにファンの人数が増えていって、大林監督曰く「アイドルが誕生していくのを見た」とのことです~。
宮さんコメント有難うございました(^0_0^)