極サイレントパーティ😳

レフティは、

二つ上の先輩ムツザブロウに、

多人数参加型の音を出さないダンスパーティの企画を話した。

ムツザブロウの家は、

高級住宅街のデカい一軒家やけど、

ご近所が騒音に口うるさいので、

音楽も、

ヘッドフォンが常やった。

が、

レフティの提案は、

フツーはパーティ好きのムツザブロウの心を動かした。

両親が親戚の法事で留守の日、

ムツザブロウは、

パーティ会場となる三部屋の床に防音マットを敷いた。

そして、

スーパーパソコンを稼働させ、

パーティ参加者のスマホと連結させた。

参加者は３D用ゴーグルとワイヤレスヘッドフォン持参とともに、

音を立てたら一万円罰金が課されることを誓約されられるんやった。

こうして、

音を立てないヴァーチャルダンスパーティが、

ムツザブロウの家で開催されることとなった。

やけど、

法事で親戚間トラブルがあったので、

ムツザブロウの両親は、

心に傷を負って帰宅して来た。

そして、

ムツザブロウの両親は驚いた。

玄関に凄まじく脱ぎ捨てられた靴の数々に。

けど、

音がしないので、

パーティしている居間を覗くと、

全員、

３Dゴーグルとワイヤレスヘッドフォンして、

スマホ片手に、

無言でダンスしていた。

が、

音も振動も、

防音マットが吸収してるんやった。

そして、

大型テレビに、

「はにゃ」とか「ぴえん」、「草」といった、

レフティ世代の言葉が次々と映し出された。

（3150はサイコーという意味らしい😦）

ムツザブロウの両親は、

この無音集団パーティに薄気味悪さを感じた。

ヴァーチャルで盛り上がる彼らに、

イマはあるのか🤔と考えた。