これは、
1980年代にあった、
俺のおばさんの知人の体験談。
1986年。
高校1年生のアサミは、
中学時代自慢のポニーテールのまま、
通学していた。
中学時代やったら、
みんなから可愛いコール💕いただいてたのに、
高校生になったとたん、
誰も振り向かなくなる。
まるで、
卒業して売れなくなったAKBメンバーやと感じるのは、
30年後になることやろうけど、
ヤッパ寂しい😔
落第して中学に戻りたい😞
アサミが目立たない原因は、
白いティーンエイジャーズと呼ばれるイケ女グループが、
幅を利かせていたからやった。
6人グループのこのオンナたちは、
みんな完璧に近い美系😍
まるで、
某隣国の美女軍団やと😳驚くのは、
20年後なんやろうけど、
とにかく綺麗さ持て余しグループであることは事実。
アサミは、
お近づきになりたいと思った。
白いティーンエイジャーズは4人が3年生で、
2人が2年生。
男子のみならず女子生徒からも羨望の眼差しの数々!
それでいて、
校内には誰一人彼氏を持たず、
有名私大のオトコとお付き合いしてるとのことやった。
白いティーンエイジャーズが食堂で、
特別メニュー(野菜料理)いただいてたら、
アサミは、
お手拭きから、
お茶から、
デザートまでも用意して、
ミエミエの自己売りした。
こんなあざとさの日々が過ぎたある日、
白いティーンエイジャーズのリーダー格のレンコが、
アサミに、
「あたくしたちによく構われるみたいですが、真意はお近づきになりたいとお見受けいたします」と言ったので、
アサミは、
「あたしを弟子にしてください」と言った。
レンコは、
「あたくしたちは、相撲部屋の親方連ではございません!けど、今夜のディナー会とおダンスにお誘いしましょう」と言った。
大喜びしているアサミに、
2年生のシンコが、
「これから仲良くね」とやさしく声掛けした。
その夜は、
シンコにドレス貸してもらって、
慣れないテーブルマナーをレンコたちに教えてもらい、
有名私大の上品イケ男とのダンス---。
アサミの経験したこの一夜は、
7回転生しても得れない幸福やったと、
後に述懐させるほどやったらしい。
うれしくて、
足取りもままならぬアサミに、
白いティーンエイジャーズは、
「明日の日曜日は、レンコの家で!」と声をかけた。
翌朝、
陽の温もりにもうれしさ感じるアサミは、
心ウキウキに大きなレンコの家に来た。
みんな先に来ていて、
「広間においでなさい」と呼びかけてくれる。
アサミが広間と呼ばれる40畳ほどもある和室には、
大きな仏壇が置かれ、
そこにみんなは正座していた。
アサミも並んで正座すると、
シンコから、
お数珠と法華経の経本が渡され、
お数珠は人のカタチを意味してるのでひと捻りして手にかけるように指導。
レンコは仏壇に一礼して、
「先導させていただきます。おのおの方、題目三唱の後、方便品(ほうべんぼんと読む)第二を読誦いたします」と言い、
みんなで、
「なんみょうほうれんげきょう---」と始まったので、
アサミはガク(愕)😱が入ってしまった。
五座(ござ)と呼ばれる読経(勤行)の後、
教学研鑽(きょうがくけんさんと読む。仏教の勉強会のこと)と御住職の手紙の拝読が行われようとしたとき、
アサミが、
「レンコさん!あたし、こんなことしに来たんではありません!」と言った。
レンコは、
「こんなこととは片腹痛いことを言われますのね」と言って睨んで来た!
アサミは必死に、
「ごめんなさい。でも、あたし、こんなことしなくても幸せですから」と言うと、
レンコは、
「幸せ⁉️現証あそばされてこのアマ❗️」と怒ったので、
アサミは困ったように「現証😧❓」と考え込んでたら、
シンコが、
「幸せをすぐにここで示したらという意味なのよ」と助け舟。
アサミは更に困ったように、
「示せと言われても---」と口をつぐんでしまう。
ところが、
レンコは、
「物事には、文証(もんしょう。行動のきっかけとなる思想)と理証(りしょう。持ってる思想の通りの行動)と現証(げんしょう。持ってる思想の行動した結果)の三証(さんしょう)が要あそばされるのよ」と食ってかかるので、
レンコの母親が、
「それくらいにして、お食事して、気楽になさい!」と助けてあげた。
みんなで大きな客間に移り、
豪華な食事や、
この時代にはあり得ない、
大型テレビでのビデオ上映会に楽しむ。
昼過ぎには、
昨夜の有名私大の上品イケ男達が来て、
お茶会と楽しげな語り。
朝の気まずさはどこへやら、
アッと言う間に夕方になった。
それで、
アサミが感謝を述べて帰ろうとしたら、
レンコが、
朝の大広間に集まるように言う。
アサミが怪訝な面持ちになると、
レンコは、
「三座(さんざ)がございましょうが😠この煩悩魔(ぼんのうまと読む。雑念ばかり持つ者のこと)が‼️」とガナった!
アサミが悲しそうに項垂れるとシンコが来て、
「あたしたちと分かれてもいいんだよ」と言った。
アサミは悲しげに、
「それは出来ないわ。だって、学校の友達に合わせる顔がないもん。白いティーンエイジャーズと別れたなんて」と呟いた。
シンコは、
「そうだよね。あたしもあんたと一緒だったのよ。レンコのご機嫌とって、みんなと仲良くして、こうなったんだもん。自分で選んだんだよね。レンコたちは、一言も誘ったりしないし」と言う。
アサミは不安そうに、
「あたしはどうなるの❓」と問うと、
シンコは、
「来週、御住職に会って入会式を済ますのよ。半年後に富士の大石寺に登山するの。これからは元気に楽しく広宣流布(こうせんるふ。布教のこと)して、仏と人のために生きるのよ」と答え、
「さあ、アサミ!拝みに行こう!!」と言って、
アサミはシンコに手を引かれ、
大広間へと連れて行かれた。
現在アサミはおばさんに、
「そのままふり向かなかったたら良かったかも知れない。でも、お近づきになりたいとふり向いてしまったの。そして今があるのよ。あたし今から三座(さんざ)するから付き合わない?」と話を結んだが、
おばさんは、
三座を断りながら、
因縁和合(いんねんわごう。きっかけとなった物事の結末)の深さを知らされた。
ポニーテールはふり向いたんやから!
簡単に言えば!!