『青春という名のキーワードは美しくも残酷に響く by 牧カオリ』
四つ葉のクローバー🍀を見つけては、
イケメンに贈る50代の小太り男ホモクロ。
本来は、
ホモいろクローバーと言われているが、
略して、ホモクロ。
このホモクロが、
有名私大の母校で、
受付事務をしていた時の出来事。
タカネという名の新入男子学生が、
学部長との面談の為、
ホモクロに、
ラウンジ兼待合室に連れて来られた。
ホモクロはタカネの可愛らしさに心を奪われ❤️
椅子を出して座らせて、
「ゆっくりとなさってください」と言って、
タカネのあごを撫でた。
タカネは驚いて😳
「ナニすんや⁉️お前❗️いきなり人のあごを撫でやがって❗️」と怒鳴った!
ホモクロは慌てて、
「ごめんなさいね🙇♀️」とパニくりながらお詫びして、
またタカネのあごを撫でてしまった。
タカネはキレて😠
「すんなと言うとるやろ⁉️キモいんや❗️」と再び怒鳴った!
そこに、
60代のイノシシ顔したカワバタという名の用務員オヤジが現れ、
タカネに、
「学部長がお呼びです」と告げた。
タカネは『週刊ポスト』を手にしたばかりやったから、
ホモクロに、
「すみませんけど、雑誌を読んで時間を潰したいので、後で少しだけ、ここに居させてください」と言うと、
ホモクロは、
「少しだけとは言わずに、永遠にいなさい」と言った。
タカネは怪訝🤔そうに、
学部長室に入って行った。
ホモクロは胸の高鳴りを抑えて、
一枚のメモを書いた、
『わたしのキラキラ星さま。ご無理とは申しません。けど、よければ、あなたの大好きな食べ物をメモに書いて、この雑誌に挟んでちょうだいな』、
そして、
週刊ポストに挟んで、
元の位置に戻した。
後で、
ホモクロが窓の拭き掃除をしていたところにタカネが来て、
「先程はありがとうございました。それからよければあの雑誌しばらく置いてくれませんか?まだ読み終わってないもんですから」と言うと、
ホモクロは、
「特別にブックカバーを縫ってあなたの為に置いておきます」と言った。
タカネは再び怪訝🤔そうな表情をしながら立ち去った。
ホモクロはすぐに、
タカネが読んでいた週刊ポスト専用のブックカバーを縫った。
そして、
週刊ポストに付けようとしたところに、
新しいメモが挟まっていた。
ホモクロはそれを取って胸に当てて目を閉じた。
そして、
メモを開くと、
こう書かれていた。
『好きな食い物は、ホルモン焼き、豚足、レバニラ炒め』、と。
ホモクロは心に「お下品な😨」と呟きながらも、
再び新しくメモに、
『わたしのキラキラ星さま。あなたの大好き映画を教えてちょうだいな』と書いた。
数日後、
タカネが来て、
ブックカバーが付いた週刊ポストを読んで、
立ち去った。
ホモクロは、
食器類の洗い物をし終えて、
タカネが読んでいた週刊ポストを開いてみた。
すると、
新しくメモが挟まれていた。
ホモクロは軽く歓喜の叫びをあげて、
メモを開いた。
すると、
こう書かれていた。
『好きな映画は「初春狸御殿」「ひばりの東京キッド」「大菩薩峠」「リオ・ブラボー」とバルドー』、
ホモクロは心で怪訝🤔に、
「あんなに若いのに、オッサン臭いわ」と呟いた。
そして、
新しいメモに、
『わたしのキラキラ星さま。旅行したいところを教えてちょうだいな』と書いた。
そして、
電話が鳴ったので、
応対に行き、
事務処理をして、
週刊ポストを片付けようとして戻って来たら、
カワバタがメモを挟んでいたので、
ホモクロは驚いて「カワバタ😱❗️❗️」と叫んだ!
タカネが書いたと思われていたメモは、
カワバタが書いていた。
自分に気がある女子大生からだと勘違いしてたらしい。
ホモクロはガチギレして😡
「カワバタ❗️そこにおなり❗️鞭打ってくれるわ❗️」と叫んで、
ベルトを外した!
カワバタもキレて😡
「やかましい❗️内股が❗️」と怒鳴り返した!
この騒動の後、
ホモクロは家に帰ってお風呂を沸かした。
そして湯船に入って、
顔を洗ったが、
涙があふれて😢
すすり泣いた。
そして呟いた。
「タカネ。あなたはわたしの高嶺の花。だけどタカネ、青春という名の花は、満開の美を放ちつつも枯れやすく、そして塵となっていく。だからわたしは、あなたの美しさと可愛さを、心の中の花園に植え付けます」