田舎で暮らしてます。 (My country life!)

都会の喧騒を離れ、北関東の田舎で可愛いペット達と暮らし始めた中年夫婦の日記です。

まちのねずみといなかのねずみ

2012-08-01 05:23:52 | 日記
いなかのネズミの家に遊びに来た町のネズミはイソップ童話の話であるが、これに似たことが我が家でも起きている。昨夜はささいなことから妻と口論になった。原因は田舎生活の不便さと退屈さである。結婚当初は町のネズミであった夫は、子育てが終わると田舎暮らしを始めたのだ。田舎暮らしなど考えてもいなかった町のネズミは不便ないなかの生活を強いられ、昔暮らした都会のマンションの片隅での生活が懐かしい。田舎の生活はつまらないと言い切る町ネズミの妻。童話では、美味しいチーズやハムなどのごちそうが町にはいっぱいあるとなっているが、我が家の町ネズミは都会の便利さに憧れる。公共交通機関に恵まれない片田舎の生活はペーパードライバーで自転車にも乗れない町ネズミにとって不便このうえない。毎日の買い物も近くのスーパーまで徒歩で往復である。童話の中のネズミは、近所の畑の野菜をいつでも食べられ、遠くまで出かける必要がない。ところが現実世界では田舎に嫁いだ町ネズミは毎日の買い物で苦労する。
退屈かもしれないが平和な田舎で、都会に住むネズミのように危険と隣り合わせということもない生活に何の不満も抱かない田舎ネズミの夫には、まちのネズミの悲しみは伝わらない。所詮あなたは田舎生まれのネズミなのよと、啖呵をきられてしまう。そう所詮おいらは田舎の生まれ、都会に憧れ18歳で故郷をすてた、都会の住み家を転々と渡り歩いた「ふうてんのチュウ公」だったのよ。東京、ロンドン、ヘルシンキと都会のアパートの片隅で心の休まる暇もなく、すさんだ生活送ってた。そんなおいらは田舎にもどり、平和な暮らしが欲しかった。しかしそれは自己満足。町のネズミの不満が爆発、夫婦げんかとなる始末。
さて、田舎の生活が平和で安全であるかというと多少の疑問は残る。都会の犯罪率の高さがとりざたされるが、田舎では凶悪犯罪がおきないということもない。事実、この向野という片田舎でも強盗事件は発生している。住人二人がガムテープなどで縛られ、日本刀で脅されてお金を奪われるという物騒な事件が、今年あったばかりである。だから町のネズミは怖がって、寝苦しい熱帯夜でも面格子の無い窓を決して開けようとはしない。
セキュリティという言葉が日本語としても定着しつつあると思うが、一般にはまだまだ「防犯」や「警備」という日本語が一般的なのだろうか。セコムとかいう企業はビルや工場の警備保障だけでなく個人の家のセキュリティ業務にも力をいれているようだ。これが当たり前にビジネスとして成り立つのは、この国の犯罪率が欧米並みに高まり日本の安全神話が崩れたということであろうか。いまや田舎のネズミにとっても、平和で安全な生活はあたりまえではなくなってきているのだろう。
そんな訳で、田舎のネズミは面格子のない窓に防犯用の柵を設置すべく日曜大工となって働いた。鉄格子では牢獄のようで、圧迫感がある。せめて素材はやさしいものと考え、木製の棒にした。金属に比べると材料も安いし、加工もしやすい。ただ鋸1本で簡単に侵入されるという点では、セキュリティの高さは望めない。まあ、鋸で1本、1本と切っている時間に危険を察知し、逃げるなり対抗手段をとるなり防犯の役割は果たせそうである。まだ未完成であるが、しかかりの写真を掲載する。


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