巣立ち-タチツボスミレ-
細茎の 強き風にも 折れずして 飛び来たる 花打つ枯葉 ものとせず 菫の花の 日を浴びて...
ナズナ-ぺんぺん草-
なずな 星野富弘 神様が たった一度だけ この腕を動かして下さるとしたら ...
酒-寝てしまひけり-
のどかさに寝てしまひけり草の上 松根東洋城の句を日比野五鳳(1901-1985)の書きたる 昭...
どんな花より-タンポポ-
この丘の土に根を張り地を抱き一天を指し咲けるタンポポ アスファルトの隙間に空を眺め...
職人技-茅葺き-
この屋根を葺く職人の身も軽く茅葺く御手に神の宿れる 野田の鷺沼に築百年を超へる茅葺き...
夜の国道-交叉点-
ルート6酒門六叉路過ぎ行けば雨パラパラがバリバリとなり ルート50に入らんとして右折す...
修了式-スノーフレーク-
学校の終ふ日なれば庭に咲く鈴蘭水仙 音奏でたり 小中高等学校の修了式 けふ行はれたると...
落日燃ゆ-城山三郎氏を悼む-
綿密な取材 硬派なる筆致 気骨の人ぞ城山三郎 汝が生は「粗にして野だが卑ではなく」「雄...
母の面影-水仙-
たらちねの母の若き日見るがごと我が庭に咲く水仙の紅 一心に針仕事する母なりき片隅に咲...
雪風鈴-スノーフレーク-
道ばたの雪ふうりんに春を聴く 頓休 しろがねの雪ふうりんに春の風 丹人 ...