ネタばれせずにCINEるか

かなり悪いオヤジの超独断映画批評。ネタばれごめんの毒舌映画評論ですのでお取扱いにはご注意願います。

ワンダーウーマン

2017年08月30日 | ネタバレなし批評篇


この映画を見たジェームズ・キャメロンがなぜキレたのか。

自らの持つ興業収入歴代一位の座を脅かされそうになったから?そんなチンマイ理由でアメリカ人から圧倒的指示を受けているこのカリスマ映画監督が目くじらを立てる訳がない。

キャメロンはかつて映画『アバター』においてイラク戦争を侵略戦争として描いたと評価され、本作の主人公を演じたガル・ガドットは元イスラエル女性兵士で、イスラエルによるガザ侵攻の正統性を公式に主張して大炎上中だという。

キャメロンのコメントを読むかぎり、神ゼウスが生命を吹き込んだ粘土人形=ワンダーウーマンが戦争利用されるという映画のシチュエーション自体が心情的に許せなかったからではないか、と思うのである。

私はワンダーウーマンのバノン!もといヴィランである俳優さんの顔写真を見たとき、(ハリウッドがくわだてた)フェミニズムの仮面を被ったトランプ潰しのプロパガンダ映画かと直観したのだが、実際に映画をご覧になった皆さまはどう感じられただろう。

情報から隔離された絶海に浮かぶ孤島で育てられた純粋無垢なダイアナちゃんが(トランプのいい悪いはともかく)政治利用される様は、響きのいいスローガンにおだてられ女性たちが何も気づかないまま安価な広告塔としてシステムに組み込まれていく世界的労働状況と酷似してはいまいか。

ワンダーウーマンが大ヒットしたことにより、ハリウッドは自画自賛、かくも簡単に大衆がメディア洗脳される結果に大満足だという。元夫キャメロンが断った映画の監督を引き受けたおかげでアカデミー賞を棚ぼたでもらい受けた元妻ビグローへの恨みをはらすためにも、怒れるキャメロンの次回作には是非期待したい。

ワンダーウーマン
監督 パティ・ジェンキンス
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