タツノコメモ

手作りカバンとお人形の制作者メモ◎

刺繍の話

2004-07-11 21:56:55 | インポート
使い飽きていたカバンに、
レースの冠をかむったカラスの刺繍をした。

なかなか、うまく出来たと思ったので、
おばあちゃんに見せに行った。

おばあちゃんはそれを見て、始めは
「細かくやったねえ」と誉めてくれていたけど、
しばらくすると
「おばあちゃんは昔、ミシン刺繍の内職をしてた」
と言って、
奥の部屋から、古い着物の帯を持って来た。

その帯には、壮絶に細かい刺繍がしてあって、
それに比べると私のカラスなんか、へへへのへ、だった。

おばあちゃんは、そのミシン刺繍内職で
「外人のシャツの背中に、『双頭の鷲とジャックナイフ』とかもやった」と、言っていた。

その後、サイフの話になった。
私のサイフは、小さいガマ口サイフで、
それにはお札が入らない。

そう言いながら、私の小さいサイフを見せると、おばあちゃんは
「本当だ。これじゃあ、百円札か五百円札しか入らないね」
と、言った。