言語聴覚士の独り言

言語聴覚士の日記

人生は旅行みたいなもの

2022-12-15 21:57:00 | 伝えたいこと
今日、Voicyを聴いていると

「人生は楽しい思い出作り」最期をああ楽しかったと迎えたいと聴こえてきました。

激しく同意します。

生きる意味や目的をついつい探してしまいがちですが、

面白い、楽しいと思う事をやる。

面白そう、楽しそうと思う事にチャレンジする。

これに尽きると思います。

人生を旅行だと仮定すると分かり易いです。

どこに行くかも大事ですが最重要ではありません。

誰と行くか、何で行くか、何を食べるか、何を見るか。

思い出に残るポイントで、笑顔で写真を撮る事も忘れてはいけません。

旅行中にもアクシデントはつきものです。

アクシデントがあった旅行ほど思い出に残っています。

アクシデントを次の目的地に向かう時に活かす事が大切です。

目的地を変えるのも、その場に留まるのも自由です。

人生を長い旅行だと思うと楽しくなりますね😊

明日はどんな1日が待っているのでしょうか?



プロに任せる

2022-11-01 06:34:00 | 伝えたいこと
私は訪問してリハビリを提供する仕事をしています。

昨日はアルツハイマー型認知症を患った高齢の男性のお家に伺いました。

その方は短期記憶が著しく低下しており5分前の事を思い出せません。

奥さんと2人で暮らしています。

訪問すると奥さんが

「主人が散歩に行って、帰ってきたら綺麗な花を持っていたから、人様の花を勝手に摘んできたのかと思い焦りました。」

と言われました。

奥さんは心配して近所の方に聞いて回ったそうです。

結局、その花はそのご夫婦所有の少し離れた土地から採ってきたものだと分かりました。

普段そのようなことをしない方なので、認知症がなければ、ただの良い話ですが、

花をどこで摘んだのか摘んだ事実ごと忘れておられました。

奥さんの介護疲労は相当なものであるのは言うまでもありません。

担当のケアマネジャーも心臓の悪い奥さんを心配してヘルパーの導入を提案されました。

奥さんは半年くらいは、まだ大丈夫だとヘルパー導入を見送られていましたが、

11月から週一回、運動量の多い掃除でのヘルパー導入が決まりました。

昨日、私が冗談で「ヘルパーさんが来るからと家の掃除をしたらダメですよ。」

と奥さんに言うと、奥さんは笑いながら、本当にそんな気分です。と言われていました。

例えば、自宅で雨漏りがしたら、大工さんなどプロの人にお願いして直してもらうのが当たり前です。

しかし、介護になるとプロに任せるのを躊躇する方がかなりおられます。

理由はたくさんあるように思いますが1番の理由は介護は家族で行うものだという固定概念ではないでしょうか。

雨漏りを自分で直すのは無理があるように、

全部の介護を自分で請け負うのは無理があります。

やってあげたい事、できる事と任せる事を分けて考え、介護も当たり前のようにプロに任せる考えがもっと普及する世の中になるようになるべきです。

また、サービス提供者側も安心して任せていただけるようにニーズに合った質の高いサービスを実践してもっと実績を作り拡めていく必要があります。

心の避難場所

2022-09-20 06:27:00 | 伝えたいこと
昨日、MBさんのVoicyを聴いていると

“心の避難場所”を持っておくと、心理的余裕ができて、挑戦のハードルが下がったり、もう少し頑張れたりできると話されていました。

MBさんの場合は仕事を全部失っても農家やタクシー運転手ならできる(しっかり調査済み)と思っている事が心の避難場所となっているとのこと。

なるほどと思い、自分に当てはめて考えてみました。

私の心の避難場所の1つ目は資格を持っているので今の会社が潰れたり、嫌になったら、隣の会社で働ける事です。

市内、県内必ず募集はしているので選り好みしなければ仕事はあります。

2つ目は私もタクシー運転手です。仕事柄あらゆる道を走っているので道はある程度分かります。また、運転もお話しも嫌いでありません。

最後の避難場所は生活保護もあるし、“死にはしない”と思っている所です。

仕事も家族も失っても死にはしない。

こう思っておくと、気が楽になります。

学校や仕事、人間関係など思い詰めてしまうとどん底まで行きそうになります。

どん底に行く前に心の避難場所に避難すると最悪は回避できます。

今回の台風のように避難してくださいと携帯は鳴りませんが

自分で早めに心の避難場所に避難して、少し心の余裕を作ることは大切だと思います。

エピソード記憶

2022-07-29 06:09:00 | 伝えたいこと
昨日は今年に開催された第23回日本言語聴覚士学会の特別講演を視聴しました。

内容はエピソード記憶についてです。

エピソード記憶とは長期記憶(古い記憶)のうち、個人的経験に基づくもの。

個人が体験した出来事の記憶です。

最も印象的だった学びは

「記憶が手を加えられないまま“貯蔵”されることはない。再利用され形骸化した形に書き換えられた記憶が忘却されずに生き残る」

つまり、自分に都合の良い記憶が残り易い理由は

都合良く解釈して上書きしてエピソードを使うことで記憶の内容が変化していっているということです。

自己啓発などで過去は変えることができるとよく聞きますが、

脳科学的にも実際記憶は書き換えられていることが証明されました。

このようなことを書くとつめたいように思われるかもしれませんが、

辛い過去の記憶ばかりが残っていると思っている人は

自分で更に辛い記憶に書き換えていっている可能性があります。

そして無意識のうちに辛い過去を使うことでメリットを得ていることが考えられます。
(PDSDや解離性健忘は別です。)
※解離性健忘とは強いストレスがかかった記憶の全てや一部を忘れてしまうこと

私の好きな考え方に“事実”と“真実”は別という思考があります。

例えば足を骨折したという“事実”があって、

日常生活に支障をきたしたり、イベントに参加できないと、“事実”をそのまま“真実”と捉えることもできます。

しかし、足を鍛え直す機会、助けてもらい他人への感謝の気持ちを再認識できる機会などポジティブな“真実”に変換することもできます。

直ぐには無理でもエピソード記憶を再利用する際にはポジティブな“真実”へ変換して使うようにすれば脳が前向きな記憶として残してくれるようです。

少しでも過去が辛い方の役にたてば幸いです。



郵便等による不在者投票制度の欠陥

2022-06-28 06:12:00 | 伝えたいこと
私は訪問してリハビリを提供する仕事をしています。

昨日は難病によりほぼ寝たきりの方の所へ伺いました。

すると介護者のご家族が愚痴をこぼされていました。

次の選挙に行く事ができない(体力がないため)ため郵便投票にしようとするも対象と認めてもらうために書類のやり取りが煩雑との事。

その方は字を書くこともできないので代理記載制度を利用する必要もあります。

制度の概要は以下の通りです。


1.郵便等による不在者投票

1)対象者
・身体障害者手帳か戦傷病者手帳持っていて、次の(i)に該当する方

i)身体障害者手帳、又は戦傷病者手帳に両下肢、体幹、移動機能の障害の程度が1級又は2級である者
身体障害者手帳に心臓、じん臓、呼吸器、ぼうこう、直腸、小腸の障害の程度が1級又は3級である者
身体障害者手帳に免疫、肝臓の障害の程度が1級から3級である者

・介護保険の区分が「要介護5」の方

⇨投票に行けない状態ということでしょうか

2.郵便等による不在者投票における代理記載制度

(1)対象者
郵便等による不在者投票をすることができる選挙人で、かつ、自ら投票の記載をすることができない者として定められた次の(i)に該当する方は、あらかじめ市区町村の選挙管理委員会の委員長に届け出た者に投票に関する記載をさせることができます。

i)身体障害者手帳又は戦傷病者手帳に上肢又は視覚の障害の程度が1級である者として記載されている者。

⇨両手が使えない又は目が見えない=字が書けない人という事でしょうか

そして手続きがややこしく書いてあります。
詳しくは下のリンクからご覧ください。


総務省|郵便等による不在者投票ができます

総務省

 

申請だけでも大変ですが、

この方の場合は更に煩雑となります。

理由は難病になる前に脳血管障がいがありました。
半身麻痺があり身体障害者手帳で二級でした。
基本的に身体障害者手帳に更新制度はなく、
難病申請後も二級のままでした。

そのため現在は両手が使えず字を書ける状態ではないにも関わらず代理記載制度を利用することができないのです(青色で記載した内容に当てはまらないため)

難病申請を県にしているにも関わらず、
難病認定証を郵送するように言われたそうです。

この方だけではなく、要介護4や3の方でも選挙に行けない方は沢山います。

又、手が使えない、目が見えないために字が書けない人だけでなく

失語症など高次脳機能障がいのために字が書けない方もおられます。

若い人に選挙に行ってもらう活動も大切ですが

行きたくても行けない方に投票が行えるよう制度の改定が必要だと強く感じます。