「先生、次は何をやりましょうか」
「私、絡み織をやりたいです」
「絡み織と言っても色々あるからな」
「全体がからむ織り方教えて!」
「うーん、」
何を思ったか先生、Tugeさんに羊毛メリノのカラー表を持って来た
これをやりなさい。
「羊毛ですか?」
この前に貴女が織っていた作品の糸を見て
「これ。良いね」
「素敵だわ」
と言って感心していたのに、今日はまるで別の物をやりたいと言う、
物創り人間でも、真に良い物を探求する人と、
金儲けの為の物作り人間がある
先生は、なんでも簡単に真似では、どこかの人と同じになってしまうよ、
と言いたいのであろう、
早速、羊毛メリノの原毛を混ぜると
「わっ!、凄く柔らかくて暖かい」
「まるで綿飴のようだわ」
何十色かある原毛を混ぜてミックスすれば無限の色を作り出すことが出来る
それは、貴女のセンスが作る奇跡を織り出すんだ。
糸は一本一本の綿毛が作っているんだと言うことを忘れてはいかん
真剣な表情で原毛の割合を調整するTugeさんである。
外は冬の竹島海岸だが教室内は春の日を浴びながら羊の原毛を紡ぐ
「原毛のままで判断してはいかんぞ」
「糸に紡いで織機に掛けて織物になって良いか悪いか判断しよう」
と言うことでTgeさんは手紡ぎ車を持ち出して来た
「あら!素敵、良い色だわ」
紡ぎ上がる糸を真剣な表情で見ている、
この真剣さが人類がこの地に住み着いて
この土地に繁栄をもたらしたのであろう。
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