2014年3月24日。
《以前僕は「心地良い無視」がヨーロッパにはあると書かせていただいたが、前年なことに、「心地悪い無視」も同時に存在する。これは日本でも同じだと思う。》
ルクセンブルクでのある宿でのことだ。
この宿はセキュリティがしっかりしていて、部屋に入るだけでなく、あちこちの扉を通るだけでもカードをセンサーに当てないと開かないシステムになっていた。
受付から客室に向かう際に通るドアにも、センサーを通さないと開かないドアがあった。しかし実はそのドアは壊れていて、カードを開けなくてもドアが開いたのだ。
僕はそんなことはいざ知らず、一所懸命カードを当てていた。しかし、当然だが反応はない。「あれ、おかしいぞ?」と思いドアを開けてみたら、あっさりと開いたのだ。
問題はそこだ。
受付の前のリビングにはたくさんの人がいた。彼らはみんな、そのドアのセンサーは壊れていることを知っていたはずなのだ。しかし誰も僕にそのことを教えてはくれなかった。
そこで僕はちょっと実験をしてみた。
この宿はかなり大きかったので、引っ切り無しに新しい人が受付に来ていた。そこで僕はわざとそのドアの前でパソコンをいじりながら、新しく来た人がセンサーにカードを当てても反応しなくて困っている状況を見ている人たちがどのような行動をとるのかを調査してみた。
次から次へと新しい人がやって来る。そしてほぼ100%の人が、センサーにカードを当てる。しかし反応がなくて、みんな「あれ?これどないやねん?」という状況に陥る。
さぁ、そこで誰か声を掛けるのか?
誰もいなかった。
10人以上の人を見ていたが、誰一人として声を掛けなかった。
※これが問題となったドア。このドアのカードセンサーは壊れていたのだが・・・。
それを見て僕は思った。日本でもよく無関心が問題になるが、これは決して日本だけでの問題ではないと。
例えばもしこれがイスラム圏の国だったら、間違いなくお節介なほどに誰かが教えてくれるはずである。(まぁその後お金を要求されることもあるので、その時は別の怒りが生じるのだが(笑))
ほどよく「無視」されるのは気持ちいい。しかし、明らかに困っているのにされる「無視」は・・・寂しい、というか悲しい。
最初は「僕がアジア人だからかな・・・」という人種的な理由も考えてはみたが、僕が見張っている時に来た人は全員白人だった。やはり問題は違うところにあるのだろう。
日本のニュースを見ていると、よく「日本は、日本は・・・」という、日本だけが問題を抱えているかのように聞こえるが、いわゆる先進国が抱えている問題は、共通のものがたくさんある。
例えば自殺にしたって、自殺率が高いのは日本だけの問題ではない。あんなに平和そうに見えるニュージーランドや北欧でさえ、自殺は1つの社会問題になっている。
見張っていた時間は1時間程度。でも、とっても面白い学びになった。
社会的な問題として捉えれば極めて複雑な事情になるけど、僕が個人としてやるべきことはとっても単純だ。
「困っている人が目の前にいたら助けよう」
そう、ごく当たり前のこと。その当たり前ができる藤本正樹という日本人でありたいと、受付の前で1人思っていた。
2014年3月24日。まさかのトラブル満載の宿で気分最低になってしまった、ドイツのフランクフルトの安宿にて。
※ルクセンブルクはとっても穏やかでいい国なおので、ぜひ一度お伺い下さい~!
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《以前僕は「心地良い無視」がヨーロッパにはあると書かせていただいたが、前年なことに、「心地悪い無視」も同時に存在する。これは日本でも同じだと思う。》
ルクセンブルクでのある宿でのことだ。
この宿はセキュリティがしっかりしていて、部屋に入るだけでなく、あちこちの扉を通るだけでもカードをセンサーに当てないと開かないシステムになっていた。
受付から客室に向かう際に通るドアにも、センサーを通さないと開かないドアがあった。しかし実はそのドアは壊れていて、カードを開けなくてもドアが開いたのだ。
僕はそんなことはいざ知らず、一所懸命カードを当てていた。しかし、当然だが反応はない。「あれ、おかしいぞ?」と思いドアを開けてみたら、あっさりと開いたのだ。
問題はそこだ。
受付の前のリビングにはたくさんの人がいた。彼らはみんな、そのドアのセンサーは壊れていることを知っていたはずなのだ。しかし誰も僕にそのことを教えてはくれなかった。
そこで僕はちょっと実験をしてみた。
この宿はかなり大きかったので、引っ切り無しに新しい人が受付に来ていた。そこで僕はわざとそのドアの前でパソコンをいじりながら、新しく来た人がセンサーにカードを当てても反応しなくて困っている状況を見ている人たちがどのような行動をとるのかを調査してみた。
次から次へと新しい人がやって来る。そしてほぼ100%の人が、センサーにカードを当てる。しかし反応がなくて、みんな「あれ?これどないやねん?」という状況に陥る。
さぁ、そこで誰か声を掛けるのか?
誰もいなかった。
10人以上の人を見ていたが、誰一人として声を掛けなかった。
※これが問題となったドア。このドアのカードセンサーは壊れていたのだが・・・。
それを見て僕は思った。日本でもよく無関心が問題になるが、これは決して日本だけでの問題ではないと。
例えばもしこれがイスラム圏の国だったら、間違いなくお節介なほどに誰かが教えてくれるはずである。(まぁその後お金を要求されることもあるので、その時は別の怒りが生じるのだが(笑))
ほどよく「無視」されるのは気持ちいい。しかし、明らかに困っているのにされる「無視」は・・・寂しい、というか悲しい。
最初は「僕がアジア人だからかな・・・」という人種的な理由も考えてはみたが、僕が見張っている時に来た人は全員白人だった。やはり問題は違うところにあるのだろう。
日本のニュースを見ていると、よく「日本は、日本は・・・」という、日本だけが問題を抱えているかのように聞こえるが、いわゆる先進国が抱えている問題は、共通のものがたくさんある。
例えば自殺にしたって、自殺率が高いのは日本だけの問題ではない。あんなに平和そうに見えるニュージーランドや北欧でさえ、自殺は1つの社会問題になっている。
見張っていた時間は1時間程度。でも、とっても面白い学びになった。
社会的な問題として捉えれば極めて複雑な事情になるけど、僕が個人としてやるべきことはとっても単純だ。
「困っている人が目の前にいたら助けよう」
そう、ごく当たり前のこと。その当たり前ができる藤本正樹という日本人でありたいと、受付の前で1人思っていた。
2014年3月24日。まさかのトラブル満載の宿で気分最低になってしまった、ドイツのフランクフルトの安宿にて。
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