2014年5月12日。
《今回は写真も文字への色付けもなく、言葉のみのブログです。でも、お読みいただけたら幸いです。どうぞよろしくお願い致します。》
先日、グルジアの首都トビリシにいた時のことです。
僕が泊まっている安宿の目の前で、凄惨な交通死亡事故が発生してしまいました。
被害に遭われたのは女性の方で、頭部が完全に吹き飛び、周囲に脳みそや頭蓋骨が散乱するという、極めて悲惨な事故でした。
僕はその現場を直接目撃していました。
しかし本当に驚いたのは、その後の警察の事後処理です。
遺体を隠すためにかけたシートもいい加減で、完全に遺体を隠しきれていませんでした。
そして遺体を救急車に乗せた後がさらに衝撃でした。
道路上に散乱していた脳みそを、なんとそこいらにあるダンボールで集め、まるでピザのようにひょいっと乗せて持って行ったのです。
そしてまだかなりの量の脳みそと頭蓋骨が道路上にあるにも関わらず、消防車の放水で全て流して終わりにしてしまったのです。
水に流された脳みそと頭蓋骨はちょうど僕が泊まっていた安宿の目の前の排水溝に流れてきました。
そして排水溝の金網の上には、なんとまだ血管が付いている状態の頭蓋骨の破片と、遺体を運ぶ時に使用したゴム手袋まで流れてきていました。
頭蓋骨の破片の大きさは優に15cmはあったと思います。
見付からないはずはありません。回収できないはずがありません。
そしてゴム手袋まで水に流して終わりにするなんて・・・そのずさんな処理に、僕は怒りすら覚えました。
その日ほど、僕は外に出るのが恐ろしくなった日はありません。
トビリシの交通事情はかなり悪く、運転も荒いので、事故が起きないはずはありません。
僕たち旅人は慣れてくると、地元の人と同じように車がバンバン走っている道路を平気でどんどん渡っていきます。
というよりも、そうしなければ道路を渡ることが出来ないような交通事情なのです。
僕もそうやって道路を渡っています。
でもそれは、本当に事故と紙一重なんですよね。
被害に遭われた女性の遺体が処理されるのを見ながら、僕は思いました。
「絶対に絶対に、こんなところで事故に遭ってはいけない。」と。
ある旅人が言っていました。
「うちらはまずは絶対に生きて帰らなくちゃいけないんだから。」と。
被害に遭われた方に対しては、本当に気の毒でなりません。
しかしそれを直接目撃した僕は、そこから学ばなければならないと思いました。
グルジアの女性、特におばちゃんはとてもサッパリしていて優しく、情に厚い人が多いと感じています。
被害に遭われた方も、そんなおばちゃんだったのかもしれません。
ついさっきまで元気だったのに、ほんの一瞬の不注意で、こんな結果になってしまう・・・。
あんなに優しいおばちゃんが、一瞬にして・・・。
そう思うと、居たたまれない気持ちでいっぱいになります。
そして家族や親友の気持ちを思うと・・・。
宿の共有スペースで冷静になった時、僕は考えました。
日本で待っていてくれている人のことを。
母を、父を、ばーちゃんを、大好きな彼女よっさんを、タロ(飼い犬)を、大切な仲間たちを・・・。
「俺はこんな形で死ぬわけにはいかない。」心から思いました。
そして旅仲間と、こんな話もしました。
「もしうちらがあんな形で死んでしまったら、ちゃんと調査してくれるのかな・・・。」と。
ずさんな処理を見ていて、怒りと共にそんな心配も沸いてきました。
なお一層思いました。「絶対に絶対に交通事故になんてあってはならない。」と。
全ての旅人の方へ。
長旅をしていると当たり前になってやっていることって、一歩間違えたら命の危険があることもありますよね。
そうせざるを得ない時もありますが、ぜひ今一度、安全を考えてほしいと思います。
そして必ず「生きて日本に帰る」という使命を、心に刻んでほしいと思います。
なんか上から目線の書き方になってしまって申し訳ありません。でも本当にそう思います。
日本の方へ。
僕は必ず生きて日本に帰ります。
そして逆に、僕が日本に帰った時に、必ず元気でいて下さい。
交通事故などはどんなに気を付けていても起きてしまうものですが、可能性を減らすことは出来ます。
僕のお知り合いの全ての日本の皆さん、どうか無事でいて下さい。
自分自身へ。
あの事故を忘れるな。
被害者の方への想いを忘れるな。
あの事故を目撃したという経験には、きっと意味がある。
今一度、俺に気を付けろと言っているんだと思う。
絶対に油断するな。
絶対に生きて帰れ。
オマエには、日本で待ってくれている人がいる。
そのことを忘れるな。
どんなことがあっても、絶対に生きて帰れ、俺。
2014年5月12日。ようやく辿り着いてやっと一息つけている、アゼルバイジャンの首都バクーの安宿にて。
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先日、グルジアの首都トビリシにいた時のことです。
僕が泊まっている安宿の目の前で、凄惨な交通死亡事故が発生してしまいました。
被害に遭われたのは女性の方で、頭部が完全に吹き飛び、周囲に脳みそや頭蓋骨が散乱するという、極めて悲惨な事故でした。
僕はその現場を直接目撃していました。
しかし本当に驚いたのは、その後の警察の事後処理です。
遺体を隠すためにかけたシートもいい加減で、完全に遺体を隠しきれていませんでした。
そして遺体を救急車に乗せた後がさらに衝撃でした。
道路上に散乱していた脳みそを、なんとそこいらにあるダンボールで集め、まるでピザのようにひょいっと乗せて持って行ったのです。
そしてまだかなりの量の脳みそと頭蓋骨が道路上にあるにも関わらず、消防車の放水で全て流して終わりにしてしまったのです。
水に流された脳みそと頭蓋骨はちょうど僕が泊まっていた安宿の目の前の排水溝に流れてきました。
そして排水溝の金網の上には、なんとまだ血管が付いている状態の頭蓋骨の破片と、遺体を運ぶ時に使用したゴム手袋まで流れてきていました。
頭蓋骨の破片の大きさは優に15cmはあったと思います。
見付からないはずはありません。回収できないはずがありません。
そしてゴム手袋まで水に流して終わりにするなんて・・・そのずさんな処理に、僕は怒りすら覚えました。
その日ほど、僕は外に出るのが恐ろしくなった日はありません。
トビリシの交通事情はかなり悪く、運転も荒いので、事故が起きないはずはありません。
僕たち旅人は慣れてくると、地元の人と同じように車がバンバン走っている道路を平気でどんどん渡っていきます。
というよりも、そうしなければ道路を渡ることが出来ないような交通事情なのです。
僕もそうやって道路を渡っています。
でもそれは、本当に事故と紙一重なんですよね。
被害に遭われた女性の遺体が処理されるのを見ながら、僕は思いました。
「絶対に絶対に、こんなところで事故に遭ってはいけない。」と。
ある旅人が言っていました。
「うちらはまずは絶対に生きて帰らなくちゃいけないんだから。」と。
被害に遭われた方に対しては、本当に気の毒でなりません。
しかしそれを直接目撃した僕は、そこから学ばなければならないと思いました。
グルジアの女性、特におばちゃんはとてもサッパリしていて優しく、情に厚い人が多いと感じています。
被害に遭われた方も、そんなおばちゃんだったのかもしれません。
ついさっきまで元気だったのに、ほんの一瞬の不注意で、こんな結果になってしまう・・・。
あんなに優しいおばちゃんが、一瞬にして・・・。
そう思うと、居たたまれない気持ちでいっぱいになります。
そして家族や親友の気持ちを思うと・・・。
宿の共有スペースで冷静になった時、僕は考えました。
日本で待っていてくれている人のことを。
母を、父を、ばーちゃんを、大好きな彼女よっさんを、タロ(飼い犬)を、大切な仲間たちを・・・。
「俺はこんな形で死ぬわけにはいかない。」心から思いました。
そして旅仲間と、こんな話もしました。
「もしうちらがあんな形で死んでしまったら、ちゃんと調査してくれるのかな・・・。」と。
ずさんな処理を見ていて、怒りと共にそんな心配も沸いてきました。
なお一層思いました。「絶対に絶対に交通事故になんてあってはならない。」と。
全ての旅人の方へ。
長旅をしていると当たり前になってやっていることって、一歩間違えたら命の危険があることもありますよね。
そうせざるを得ない時もありますが、ぜひ今一度、安全を考えてほしいと思います。
そして必ず「生きて日本に帰る」という使命を、心に刻んでほしいと思います。
なんか上から目線の書き方になってしまって申し訳ありません。でも本当にそう思います。
日本の方へ。
僕は必ず生きて日本に帰ります。
そして逆に、僕が日本に帰った時に、必ず元気でいて下さい。
交通事故などはどんなに気を付けていても起きてしまうものですが、可能性を減らすことは出来ます。
僕のお知り合いの全ての日本の皆さん、どうか無事でいて下さい。
自分自身へ。
あの事故を忘れるな。
被害者の方への想いを忘れるな。
あの事故を目撃したという経験には、きっと意味がある。
今一度、俺に気を付けろと言っているんだと思う。
絶対に油断するな。
絶対に生きて帰れ。
オマエには、日本で待ってくれている人がいる。
そのことを忘れるな。
どんなことがあっても、絶対に生きて帰れ、俺。
2014年5月12日。ようやく辿り着いてやっと一息つけている、アゼルバイジャンの首都バクーの安宿にて。
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