監督 :瀧田智行
製作国 :日本
ジャンル:ドラマ
キャスト:西田敏行
玉山鉄二
この映画、この前観て来たのだけれど、えーつと。
物語は、ある読書好きの市役所に勤める青年が、草原の車の中の
半年前ほどに亡くなられたであろう中年男性の白骨死体と
そのそばで先日亡くなったであろう犬の死体が発見されるところから始まる。
そして、主人公はその男性の身元を明らかにするべく
唯一の手がかりである3枚のレシートを頼りに旅を始める。
だんだんと旅をするにつれ、その男性と犬のストーリーが明らかになると同時に
青年の過去から現在の人生観を見つめ直す自分のための旅となっていく。
決してこの映画は、サスペンスでもなければ、ミステリーでもない、
犬と人の、人と人の感涙ほっこりムービーなのだが、、。
現に、私も号泣した。とても泣いた。
けど、私が泣いたのはちょっと周りとは違う涙かもしれない。
その中年男性や犬がかわいそうだとか、ほっこりあったかい、とか
同情や悲しみ、感動で泣いたのではない。
私が泣いたのは、いやにじっくりとみせてくれた、一人の人間や一匹の犬の生き様、というか、死に様というか。
そんなのを観てなんだか色々想像してしまい、それに参ったというか、困ったというか、こわかったのか。
まぁ、そんなこんなで死について考えたことを書こうと思っていたのだけど、
それこそ今日の朝、だばーっと長い文章をカタカタ打っていたのだけれど、、。
ふとね、死をこわいと思っている自分について考えていたら、池田晶子のことばを思い出した。
そんで彼女の本を手に取って読み返していたら、文章をまだ書き続けようとしていた手がとまった。
もう私とは全然違う域にいて、多分全く違う感覚で物事をみて過ごしているのかと思うと、
ちょいと自分にげんなりした。そして、書いていた文章をぽちっと消していた。
けどね、げんなりもしたけど、いまほど彼女の言っていることがこんなにもすんなりと胸にくることはなかった。
ちょっと矛盾するけど、彼女は自分とは全然違うところにいるんだろうな、とか思いもするけど、
すっごく言っていることが、わかる、気がするのだ。
わかるどころか、ちょこっと共感できる部分もあったりした。
多分小さい頃から植え付けられてきた感覚がそれをすごく理解できてるかんじなのだ。
わかりにくいこと言っているけど。
そんな自分に驚いて、それと、うれしくも思った。
読んでいるとね、彼女が本当にこっちに話しかけてくる感じがあって、
そして、私は、ははっまたこういう言い方して、この人ほんとものすごく考えている人だわ、なんて思ったりして。
うーん。改めて、ちゃんと読み返そうと思ったのでした。
あと、この映画「星守る犬」は秋田犬好きにはたまりません。
もうかわいいったらありゃしない。
けど、やっぱし、うちのらぶりーハナちゃんにはかなわないけどね。