本日はダリアの新刊で
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崎谷はるひさん『INVISIBLE RISK 1』
青春の全てだったバンドが解散し、呆然としていたベーシストの攻様は
大学で「ベース募集」の張り紙を見つけ、衝動的に彼らの元へ。そこで
低く滑らかな美声を持つヴォーカルに出会う。それは運命的な出会い!!
本作は
絶版ノベルズを文庫化したリメイク版で来月刊でもう一冊の既刊、
再来月刊で続編がでて全3巻予定
友人に誘われて受様のバンドに入るベーシストと
魅力的な声と美貌とは裏腹に喧嘩早いヴォーカルのお話で
今回は
出会いぱなに喧嘩をした二人が少しづつ距離を縮めつつも
攻様の優柔不断さが受様を傷つけて…という山場まで。
攻様は友人に誘われて中学から七年間
あるバンドのペースをしていますが
大学二年の時にそのバンドが解散してしまいます
就職率が目に見えて悪化する今、
攻様も就職の準備を始めるべきかと思うのですが、
大学構内の掲示板で
バンドのメンバーを募集した一枚の紙片に
目が釘づけになってしまいます。
そのバンドで出会うのが今回の受様です
受様はそのバンドのヴォーカルで
美貌に反して利かんきで喧嘩っ早く
寡黙で知られる攻様をも初対面から挑発、
二人は初対面から一戦交えてしまいます。
最悪な出会いでしたが
彼らの曲を収めた一本のカセットテープの受様の歌は
彼自身の技量を補って尚惹きつけられる魅力に溢れ、
攻様は新たな一歩を踏み出す決意をします
そして参加した新しいバンドで
仲間として自分を受け入れた受様が
大人びた様な見かけとは裏腹な
子供っぽい程の気安さに無意識のうちに
惹きつけられていくのですが
攻様は自分の言動が
受様に拒絶される事を恐れるあまり、
受様との関係を深める事が出来ません。
そうこうするうちに
バンドのドラム担当がバンドを抜ける事なるのですが
それが二人の関係にも決定的な亀裂を入れる事に
予め既刊部分に大幅な改稿がない事は
判っていたのですが
一読してコレでは手が入れられないのも納得(笑)
今の崎谷作品はキャラの年を
当の昔に追い越した年代だからこそ出せる
物語の奥行きみたいなものが有りますが
本作はキャラに近いからこそ書けた
拙さと言うか青さが滲んでる感じですね。
そうはいってもムリヤリ感はないので
もどかしいままの展開も
次巻でスッキリさせて貰えるものと期待して
来月を待ちたいと思いま~す