感染症への罹患を防止する為に、予め弱い菌をワクチンとして体内に取り込ませ、菌に対する免疫能力を高めておくことを予防接種という。単に「接種」と言うことも多い。ワクチンの代表的なものとして「生ワクチン」と「不活化ワクチン」及び「トキソイド」があります。
① 生ワクチン
生きた細菌やウィルスを用い、毒素を弱める処理をして調剤したワクチンのこと。生ワクチンは、毒性を微弱化させた上で、実際に病気に罹患させ、免疫を作るという方式である。そのため、毒素の影響を受けて大事に至るケースが全く無い訳では無い。例えば、小児麻痺(ポリオ)の生ワクチン接種では、数十万人に1人の割合で、接種に由来する麻痺が発症しているとされる。これを予防接種すると、其の病気に自然に罹った状態と粗同じ免疫力が付きます。病原性を弱くしたウイルスや細菌が身体の中で徐々に増えるので、接種後1~3週間に自然に罹ったのと同じ様な軽い症状が出ることがあります。代表的なワクチンとしては、MR(麻疹風疹混合)、麻疹(はしか)、風疹、水痘(水疱瘡)、BCG(結核)、おたふく風邪等のワクチンがあります。
② 不活化ワクチン
既に死んた細菌・ウィルスを使用する為、接種後に活動することが無く、生ワクチンに比べると安全性が高いとされる。但し、細菌・ウィルス自体が活動し無い為、免疫が付き難く、免疫が出来る迄に複数回、接種を継続する必要がある。代表的なワクチンとしては、DPT-IPV四種混合(D:ジフテリア・P:百日咳・T:破傷風・IPV:不活化ポリオ)、DT二種混合(D:ジフテリア・T:破傷風)、日本脳炎、インフルエンザ、A型肝炎、B型肝炎、肺炎球菌、不活化ポリオなどのワクチンがあります。
③ トキソイド
病原細菌の産生する毒素を、其の抗原性を保たせた儘ホルマリンで無毒化したもの。ジフテリア・破傷風の予防ワクチンに用いられる。アナトキシン。細菌の産生する毒素(トキシン)を取り出し、免疫を作る能力は持っているが毒性は無い様にしたものです。不活化ワクチンとして分類されることもあります。
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