魂魄の狐神

天道の真髄は如何に?

【国民に「多様性」や「共生」を強要する政府は問題である。】①

2021-01-11 15:44:07 | 人類の存続

民族主義の解釈の方法論
 民族とは、言語・人種・文化・歴史的運命を共有し、同族意識によって結ばれた人々の集団である。
民族主義の解釈
歴史的解釈 : 原初主義と近代主義
運動の原動力の解釈 : 表出主義と道具主義
哲学的な認識論の次元での解釈 : 本質主義と構築主義
三組の対抗図式👉原初主義=表出主義=本質主義と、近代主義=道具主義=構築主義に整理。
① 原初主義とは、民族を原初的所与と捉え、民族共同体の時間的持続性を強調するものである。
② 近代主義とは、民族を近代化の過程において作られたものと見るものである。
③ 表出主義とは、民族を象徴体系の表出的・表現的経験の問題として扱い、近代社会に生きる孤独な群衆にとって民族は名前とアイデンティティを与えてくれる存在であると捉えるものである。
④ 道具主義とは、民族を政治的手段としての利益集団として理解するものであり、政治家などが政治目的のために民族意識を利用するという観点からのアプローチである。👈雅にグローバライズに利用され、多様性や共生を
国民に強要し、国家独占主義者が国を好餌として貪る道具として利用。
➄ 本質主義とは、民族を本質的で生得的不変のものと捉える方法である。構築主義とは、民族を実体としては捉えず、作られるという側面を重視する考え方である。
➅ 構築主義と近代主義は近似したものであるが、前者の方が射程距離が長いと言うべきであろう。
 このような分類は絶対的なものでは無く、事によって解釈も異なる。分析概念であり、重複する部分が多く、きちんと立て分けられるものではもちろんない。民族は研究対象としては人為的構築物と捉えられ勝ちであるが、民族主義者にとっては、原初的・本質的なものと受け止められる。
 此処では、民族主義を分析するもので、民族についての詳しい分類法等について詳しく分析するもので無い。
 近年において、民族主義は、シビック(都市の、市民の)・民族主義とエスニック(風俗・習慣などが民族特有である)・民族主義として二分化して議論されている。
〇シビック原理とは、一定の領域に於いて、共通の法体系のもとに、法的・政治的な権利・義務の平等性を確立し、当該地域に居住する人々を政治的市民と規定するものである。
〇エスニック原理とは、祖先にまつわる神話や伝統、土着的な言語や文化などにより人々の紐帯を醸成するものである。
 此の二分法は、政治原理や政治的価値を共有する前者か、血統の共通性を規準にして構築される後者に仕分けされ、前者は健全な民族主義、後者は排他的な民族主義と見なされてきたのである(成り立ちや長い歴史によって育まれた観念を一概に切り捨てることは可笑しい)。
 しかし、この二分法は明らかにイデオロギー性を内包するものであり、典型的なオリエンタリズムであろう。現実の社会では、シビックとされている西欧地域においても多くの問題を抱えており、シビックとエスニックの相克も見受けられる。また理論面においても、二項対立的な二分法の観点から民族を見るのではなく、この二つの原理がともに民族主義の核心にある根本的な二重性であり、市民性と民族性が付随しているとの見方も有効であろう。
 民族に限らず、理論化・分類化するにあたって、イデオロギーとは、物事に関して歴史的・政治的な自分の立場によって構築された考え方のことである。イデオロギーの語は、考えをまとめた集合体としての意味を持つ。主に政治や経済、歴史などの分野で使用されるが宗教や哲学、芸術などの分野でも用いられている。どちらかというと偏った思想というイメージが強く、否定的な意味で用いられることが多い。単純で排他的な二項対立志向にも注意をしなくてはならないだろう。実際の民族は複合的で可変的であり、状況により大きく変化するのである。今まで民族は実体化して考察されることが多かったが、関係的なものである。さらに物事を客観的に冷徹に見る研究者の視点とともに、現に民族が係争事項になっている実践者・当事者の視点も忘れてはならないであろう。

 

民族の方法論 ―現在における民族主義研究の動向と課題 | IGCP ...
www.igcpeace.org/archives/933このサイトは安全ではないとのことです~個人情報等は危険ですのでこのサイトに入力し無いこと)を基本資料として作成。


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