魂魄の狐神

天道の真髄は如何に?

【『開放経済に於ける財政市場の均衡』☜補足説明】

2018-01-10 22:20:09 | カルト宗教の闇

1.開放経済下の財市場の均衡

 
 貿易収支(輸出-輸入)を考慮した財市場の均衡条件は、
 
𝑌 = 𝐶 + 𝐼 + 𝐺 + 𝑁𝑋
 
 
𝑌 :国民所得
𝐶 :消費
𝐼 :投資
𝐺 :政府支出
𝑁𝑋:貿易収支

とする。
 
貿易収支𝑁𝑋 = 𝐸𝑋 − 𝐼𝑀(ただし、 𝐸𝑋 :輸出、 𝐼𝑀 :輸入)

 貿易収支𝑁𝑋 (= 𝐸𝑋 − 𝐼𝑀)=純輸出(海外の需要=外需)

 一方で、
𝐶 + 𝐼 + 𝐺
 
は国内の需要、所謂、内需出ある。
 
 所得𝑌は消費𝐶 、貯蓄𝑆 、税金𝑇の何れかで処分されるので、

𝑌 = 𝐶 + 𝑆 + 𝑇
より、
 𝑆 = 𝑌 − 𝐶 − 𝑇
 
財市場の均衡条件
𝑌 = 𝐶 + 𝐼 + 𝐺 + (𝐸𝑋 − 𝐼𝑀)
 
より、
 𝑆 − 𝐼 = 𝑌 − 𝐶 − 𝑇 − {𝑌 − 𝐶 − 𝐺 − (𝐸𝑋 − 𝐼𝑀)}
= 𝐺 − 𝑇 + (𝐸𝑋 − 𝐼𝑀)
 
が得られる。従って、
 
貿易収支=(貯蓄-投資)-(政府支出-税金)
 
と表現される。

 国内の民間投資・貯蓄ギャップと財政収支の不均衡が貿易収支の不均衡に繋がる。
 
…「貯蓄・投資(IS)バランス・アブローチ」
 
 

2.貿易と国民所得決定理論

 
 開放経済下の所得均衡式は、
 
𝑌 = 𝐶 + 𝐼 + 𝐺 + 𝐸𝑋 − 𝐼𝑀   (1)
 
 今、消費関数が
 
𝐶 = 𝑐0 + 𝑐1 𝑌 − 𝑇       (2)
 
T:税金
𝑐1:限界消費性向
 
 
 輸入関数は、

 𝐼𝑀 = 𝑚0 + 𝑚1 𝑌 − 𝑇     (3)

𝑚1:限界輸入性向
 
 均衡国民所得は、(3)式と(2)式を(1)式に代入して国民所得Yについて解いて、
 
𝑌 =(𝑐0 + 𝑐1 𝑌 − 𝑇)𝐼 + 𝐺 + 𝐸𝑋 −(𝑚0 + 𝑚1 𝑌 − 𝑇)
(1-𝑐1𝐼+𝑚1)Y =(𝑐0 + 𝑐1 𝑌 )𝐼+ 𝐺 + 𝐸𝑋 −(𝑚0 − 𝑇)
Y = {1/(1-𝑐1𝐼+𝑚1)}{(𝑐0 + 𝑐1 𝑌 )𝐼+ 𝐺 + 𝐸𝑋 −(𝑚0 − 𝑇)}
 
と成る。

 1/(1-𝑐1𝐼+𝑚1)は外国貿易乗数を表☞限界貯蓄性向(1 − 𝑐1)と限界輸入性向𝑚1の和の逆数。

 限界消費性向𝑐1が大きく、限界輸入性向𝑚1が小さい程、外国貿易乗数は大きく成る。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿