魂魄の狐神

天道の真髄は如何に?

【マクロ経済学を一緒に勉強しよう!其の(48)】

2018-01-10 01:31:20 | マクロ経済の基礎の基礎

 円とドルを例として考えて見る。

「為替レート」: 「通貨の交換比率」

 「円」を基準に考える☞「円と$との交換比率」=「$という商品の値段」👇

【マクロ経済学を一緒に勉強しよう!其の(2)】☜参照

「為替が変動する」=「交換比率が変わる」⇨「商品としての$の値段が変化する」

〇 何故、「商品$の値段が変化するか?」⇦「其の商品$の需要と供給が変わるから」

 此処では、「貿易の決済」としてでは無く、「資本の移動」に於ける為替の関係を見て行く(本質的には同じこと)。

▮「資本の移動」: 要するに「お金の投資先を変える」ということ。

ex. 米国から中国に投資先を変える⇒「資本」が米国~中国へ

(投資先を変更する理由)

 「効率のいい投資をしたい(=尤、儲けたい)」: より高い収益を求めて投資先を選んで行く。

 此の時、「金利」が選択の重要なファクターと成る。

 株式投資については別途のことだが、債券を買う場合は金利によって収益が決定する。

ex. 100万円で国債を買う。

金利と投資収益=利子の関係

上の表では米国国債を買った方が儲かるが、下の表では逆に成る。

👇

米国から日本に資本移動

 米国債を買うときは、「」で買う⇨だから、売ったときは、「$」で支払いを受ける。

 次に、日本国債を買うときは「$」を持って居ても日本国債は買え無い☜持って居る「$」を「円」に換える☜「$」を売って「円」に換える⇨売られた「$」は値段が下がり、買われた「円」は値段が上がる。

 「円」を基準に考えると、「$」の値段が下がって、ex.「120円→100円」と成る。

 為替は、此の様な👆仕組みで変動する。


 「開放経済に於けるマクロ経済」を考える場合も、基本的には以前出て来たIS曲線とLM曲線と同じである。

開放経済」とは、「海外と貿易をする」こと。


 「投資が増えると、所得が増える」という話は、

 【マクロ経済学を一緒に勉強しよう!其の(15)】☜左クリックで開く

より以前の回で説明して居る。開放経済では、貿易等の影響も当然考慮する。

均衡国民所得」: 商品の需給のバランスが取れて居る時の所得

であった。


需要 > 供給 ⇨企業は生産を拡大⇨軈て、所得は拡大する。

👆

 其の時の所得は、「均衡国民所得」では無い(需要 > 供給中だから)。

 商品の売れ残りがある場合は、需要 < 供給だあるから、

生産縮小⇨給料減

 此れも、「均衡国民所得」とは成ら無い。

 前出の様に、均衡国民所得が成立つ場合は、

国民総生産=国民所得

Y=C + I + G + ( EX - IM )

 上の式を形を変える為に、C = cY + C^、IM = mY + (IM)^(但し、m: 0 < m < 1) を代入する。

C = cY + C^」: 「消費関数」、「消費Cは所得の大きさに依っ変わる部分cY変化し無い部分C^があるという意味だった。cYの「c」は割合で、例えば「c=0.5」ならば、「所得」のうち50%が消費に回るということを意味する。

IM = mY + (IM)^」: 「輸入関数」☜輸入の大きさを表す関数(「消費関数」と殆ど同じ意味合いがある)、「輸入IMは所得Yに依存する部分mYと依存し無い部分(IM)^がある」という意味である。

 Y=C + I + G + ( EX - IM )、C = cY + C^IM = mY + (IM)^を代入する。

 Y = c(Y-T)+C^+I+G+EX - (mY + IM0)

Y = {1/(1-c+m)}(-cT+C+I+G+EX-IM0)

👆此の式は、例えば政府支出を1億円増やすと、

{1/(1-c+m)}×1億円

だけ増えるということで、以前出て来た「乗数効果」である。

以前の乗数効果は、「1/(1-c)」であった。


日本の国民所得が増える⇨日本人の購買力が増す⇨輸入も増える

mY」: 国民所得を増やす部分


ex. m =0.1⇨Yが10%増える(100兆円→110兆円)⇨輸入IMは1%(1兆円)ふえる。「(IM)^」は日本人の給料が如何変わろうと変わら無い部分である(大部分が輸入に頼って居る食料等は此の部分である☜所得に関係無く生きて行くのに必要なもの)。

 mは+(0<m<1)なので<

「1-c+m」> 「1-c」

1/(1-c) > 1/(1-c+m)

👆

 外国と貿易をし無い閉鎖経済の方が、開放経済に於いてよりも、「乗数効果が大きい」同じ額の財政政策だったら、閉鎖経済の方が効果が大きい。

👆

 政策の効果が「外国に逃げて仕舞う」からである☜「閉鎖経済」であったら、日本の商品しか買えない訳であるから、自分が使った金は間違い無く国民の所得と成る。

👇

 自分が使った金は他の人の所得と成る⇨其の人も消費を増やす⇨更に、他の人の所得をす・・・・・

 こうして閉鎖経済では国内経済に良い循環を齎す。


 開放経済に於いては外国の商品も買えるので、其の分効果が逃げる。

👇

 国内で金を使う⇨他の日本人の所得と成る⇨其の人は外国の商品を買う⇨「更なる別の日本人」の所得を増やさ無い・・・・・

 という風に「効果」が外に逃げて終う⇨「乗数効果」は閉鎖経済に於いての方が大きい。

此の回の開放経済に於ける財政市場の均衡については、このシリーズ外に別途一稿設けて説明し直す。」

👇

 

【『開放経済に於ける財政市場の均衡』☜補足説明】

つ づ く

※ 本投稿文中の綴りや語句の使い方や理論分析の誤りは、適当に解釈して貰うか、コメント欄で指摘して頂きたい。


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