円とドルを例として考えて見る。
「為替レート」: 「通貨の交換比率」
「円」を基準に考える☞「円と$との交換比率」=「$という商品の値段」👇
【マクロ経済学を一緒に勉強しよう!其の(2)】☜参照
「為替が変動する」=「交換比率が変わる」⇨「商品としての$の値段が変化する」
〇 何故、「商品$の値段が変化するか?」⇦「其の商品$の需要と供給が変わるから」
此処では、「貿易の決済」としてでは無く、「資本の移動」に於ける為替の関係を見て行く(本質的には同じこと)。
▮「資本の移動」: 要するに「お金の投資先を変える」ということ。
ex. 米国から中国に投資先を変える⇒「資本」が米国~中国へ
(投資先を変更する理由)
「効率のいい投資をしたい(=尤、儲けたい)」: より高い収益を求めて投資先を選んで行く。
此の時、「金利」が選択の重要なファクターと成る。
株式投資については別途のことだが、債券を買う場合は金利によって収益が決定する。
ex. 100万円で国債を買う。
金利と投資収益=利子の関係
上の表では米国国債を買った方が儲かるが、下の表では逆に成る。
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米国から日本に資本移動
米国債を買うときは、「$」で買う⇨だから、売ったときは、「$」で支払いを受ける。
次に、日本国債を買うときは「$」を持って居ても日本国債は買え無い☜持って居る「$」を「円」に換える☜「$」を売って「円」に換える⇨売られた「$」は値段が下がり、買われた「円」は値段が上がる。
「円」を基準に考えると、「$」の値段が下がって、ex.「120円→100円」と成る。
為替は、此の様な👆仕組みで変動する。
「開放経済に於けるマクロ経済」を考える場合も、基本的には以前出て来たIS曲線とLM曲線と同じである。
「開放経済」とは、「海外と貿易をする」こと。
「投資が増えると、所得が増える」という話は、
【マクロ経済学を一緒に勉強しよう!其の(15)】☜左クリックで開く
より以前の回で説明して居る。開放経済では、貿易等の影響も当然考慮する。
「均衡国民所得」: 商品の需給のバランスが取れて居る時の所得
であった。
需要 > 供給 ⇨企業は生産を拡大⇨軈て、所得は拡大する。
👆
其の時の所得は、「均衡国民所得」では無い(需要 > 供給中だから)。
商品の売れ残りがある場合は、需要 < 供給だあるから、
生産縮小⇨給料減
此れも、「均衡国民所得」とは成ら無い。
前出の様に、「均衡国民所得」が成立つ場合は、
国民総生産=国民所得
Y=C + I + G + ( EX - IM )
上の式を形を変える為に、C = cY + C^、IM = mY + (IM)^(但し、m: 0 < m < 1) を代入する。
「C = cY + C^」: 「消費関数」、「消費Cは所得の大きさに依っ変わる部分cYと変化し無い部分C^」があるという意味だった。cYの「c」は割合で、例えば「c=0.5」ならば、「所得」のうち50%が消費に回るということを意味する。
「IM = mY + (IM)^」: 「輸入関数」☜輸入の大きさを表す関数(「消費関数」と殆ど同じ意味合いがある)、「輸入IMは所得Yに依存する部分mYと依存し無い部分(IM)^がある」という意味である。
Y=C + I + G + ( EX - IM )に、C = cY + C^とIM = mY + (IM)^を代入する。
Y = c(Y-T)+C^+I+G+EX - (mY + IM0)
⇩
Y = {1/(1-c+m)}(-cT+C+I+G+EX-IM0)
👆此の式は、例えば政府支出を1億円増やすと、
{1/(1-c+m)}×1億円
だけ増えるということで、以前出て来た「乗数効果」である。
以前の乗数効果は、「1/(1-c)」であった。
日本の国民所得が増える⇨日本人の購買力が増す⇨輸入も増える
☝
「mY」: 国民所得を増やす部分
ex. m =0.1⇨Yが10%増える(100兆円→110兆円)⇨輸入IMは1%(1兆円)ふえる。「(IM)^」は日本人の給料が如何変わろうと変わら無い部分である(大部分が輸入に頼って居る食料等は此の部分である☜所得に関係無く生きて行くのに必要なもの)。
mは+(0<m<1)なので<
「1-c+m」> 「1-c」
⇩
1/(1-c) > 1/(1-c+m)
👆
外国と貿易をし無い閉鎖経済の方が、開放経済に於いてよりも、「乗数効果が大きい」☜同じ額の財政政策だったら、閉鎖経済の方が効果が大きい。
👆
政策の効果が「外国に逃げて仕舞う」からである☜「閉鎖経済」であったら、日本の商品しか買えない訳であるから、自分が使った金は間違い無く国民の所得と成る。
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自分が使った金は他の人の所得と成る⇨其の人も消費を増やす⇨更に、他の人の所得をす・・・・・
こうして閉鎖経済では国内経済に良い循環を齎す。
開放経済に於いては外国の商品も買えるので、其の分効果が逃げる。
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国内で金を使う⇨他の日本人の所得と成る⇨其の人は外国の商品を買う⇨「更なる別の日本人」の所得を増やさ無い・・・・・
という風に「効果」が外に逃げて終う⇨「乗数効果」は閉鎖経済に於いての方が大きい。
✱ 此の回の「『開放経済に於ける財政市場の均衡』については、このシリーズ外に別途一稿設けて説明し直す。」
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【『開放経済に於ける財政市場の均衡』☜補足説明】
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