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【マクロ経済学を一緒に勉強しよう!其の(49)】

2018-01-11 11:08:27 | マクロ経済の基礎の基礎

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【マクロ経済学を一緒に勉強しよう!其の(48)】(☜クリックでリンク)

では、「開放経済に於ける『財市場』」を考えたが、今回は、「開放経済に於ける『貨幣市場』」についての勉強から始めてみたい。

固定相場制

 固定相場制では、何処かで円が売買されると、直ぐに日銀が正反対の取引をし無ければ成らない。

 米国人が日本人に100万円の$を売った⇨米国人は日本人から100万円を受け取る⇨日銀は$を買った日本人の$を円に換える義務を負っている☜日銀が此れをし無いと、為替レートが変わって終う。

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 日銀が、$を買った日本人から$を買い取った時に支払う100万円は、今迄市場に出回って無かった金である⇨世の中の金の量(マネーサプライズ)が増える。

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 米国人~日本人に渡した100万円☜持ち主が変わっても其の儘市場に残って居るが、其の上に日銀が市場に100万円を放出することに成る⇨マネーサプライズが増えるからである

 米国人が「円を売って$を買いたい」と言った場合⇨日銀は自身が持ってる$を売らなければ成らない( ☜円とドルの需給バランスが取れる⇨為替レートを維持出来る)


日銀は売った$と引き換えに円を市場(円を買った米国人)から貰う⇨市場に出回って居る円の量が減ることに成る⇨マネーサプライズが減る

 変動相場制」の場合、民間人が金を国際的に移動(日本→米国等)させると、其の国のマネーサプライズが、変化して終う


LM曲線 : M/P

マネーサプライズ政策の意図とは別に変化して終う


変動相場制

 日銀の為替レートを維持させる操作が必要無く成る⇨市場で円が売買されても、反対の取引をする必要が無い。

 米国人と日本人が円や$の売り買いをしても、夫々の持ってた通貨の種類が変わるだけで。流通してる貨幣量には何の影響も及ばさ無い。

 変動相場の場合、幾ら外貨が入って来ても、国内のマネーサプライズは変化し無い。


 「固定相場制」を採用している中で「不胎化政策」を採ることで、マネーサプライズを一定に保つことが出来る。

不胎化政策: 日銀が手持ちの債券を売買してマネーサプライズの変動を防ぐことが出来る政策である。

 米国から米国人が$を持って来る☜固定相場制の時は日銀が其の$を引き取って、日本円100万円渡さなければ成らないので、流通する金が100万円増える。

日銀は何とかして市場から100万円吸収したいと思う

日銀は自身が持ってる債券(国債)100万円分を民間に売り出す

市場に出回って居た100万円を吸収出来る

マネーサプライズは元に戻る

 逆に、マネーサプライズが減りそうに成ったら、

日銀が債券を買う

市場に金が供出される

民間に出回る貨幣量が増える。

 不胎化政策は、「変動相場制」を採用されている中でも行われて居る。

ex. 円高が急激に進みそうな時

 日銀は自身が持ってる円を売って、為替レートを調整する時がある⇨日銀が円を売れば、市場に在る円が増える☜マネーサプライズを調整する。

 此の政策は永遠に出来る訳では無い。

・日銀が持ってる債券(国際)が底をついたら⇨債券を売れ無い(貨幣を吸収出来無い)

・日銀とはいえ無限に債権を買える訳では無い。

✱ 無暗矢鱈に出来る政策では無い。


 「不胎化政策」は、以上の様に万能では無い。従って、此れに依る金融政策には限界がある。


不胎化政策以外でも、固定相場制・変動相場制の時で、無効に成って終う政策

「国際的に金の移動が出来る」メリット

「儲けを狙って外国に投資出来る」

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(国際的に投資先を移動出来る)


(1)固定相場制で、国際的に金を移動出来無い場合

金融政策の効果

 金融政策とは、マネーサプライズ(人々が持ってる金)を増減させて、景気を良くさせたり、抑えたりすることが出来る。

 マネーサプライズを増やす⇨利子率が下がる⇨投資需要が増える。

需要が増える⇨景気が良く成る⇨「需要」が増える

当然、輸入も増える


円が安く成る(日本人は「円」で代金を払うので)

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何故?

 円を受け取った米国人は円を持って居ても使え無いので$と交換しようとする(円を売って$を買おうとする)

日本の輸入が増えるということは、米国人の受け取る円の量が増えるということに成る。

米国人が売りたいと思ってる円が増え

円が沢山売られる

円が安く成る。


 「円安」に成っても、「固定相場制」を採用して居るので円は下げられ無い。

 其処で、日銀は円高にも円安にも成ら無い様に忙しく市場に金の出し入れをする。

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「円安」に成りそうな時、

日銀は自身「円」を買って、「円の需要」を増す

「円の安定化」を計る

市場に出て居る「円」をドン々吸収する。

然し此処で、問題が発生する。

 日銀は、景気の浮揚を計る為、マネーサプライズを増やしたが、上の様な場合には、折角増やしたマネーサプライズを再度自身で減らして終うのだ⇨「金融政策は無効」に成る。

財政政策の効果

 財政政策を実施⇨国内の「需要」が増える⇨ものが沢山売れる⇨景気が良く成る⇨輸入も増える。

 輸入が増える⇨円が安く成る☞然し、固定相場制では円の価格は下げられ無い⇨日銀は手持ちの$を売って、円を吸収しなければ成らない⇨マネーサブライズが減る⇨利子率が下がり投資需要が減る⇨景気が悪く成る⇨「財政政策」で景気が良く成っても、其の効果が「相殺」されて終う⇨財政政策は無効と成る。


つ づ く

 

※ 本投稿文中の綴りや語句の使い方や理論分析の誤りは、適当に解釈して貰うか、コメント欄で指摘して頂きたい。


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