この記事は、職場の75歳のバーちゃんが、まだ働くということを聞き、書きたくなりました。
記事のポイント
・75歳を超えても、バーちゃんは働きます。
・年金支給額は。
・繰り下げを選択するのは僅かです。
バーちゃんは働きます
仕事場にはお掃除専門の人たちがいます。
午前中2~3時間だけの勤務で、シフト制です。
年寄りのバーちゃん主体です。
6月、75歳を迎えるバーちゃんがこれからも働いてと言われ、笑顔です。
3年前には通勤途中、道路で転び骨折。
この5月には風邪をこじらせて1週間ほど休んでいました。
元気があり過ぎて働くのではありません。
年金だけでは生活苦しいからです。
ご主人は、お元気です。
元気があり過ぎて、Wワークで働くバーちゃんもいます。
働くのが趣味のようですが、これは例外ですね。
国民年金や厚生年金をもらいながら働くバーちゃんもいます。
一体全体、年寄りの経済はどうなっているのかと、気になりました。
年金受給金額の実態
公的年金制度(概要)
日本の年金制度は、上記の図のように3階建てです。
厚生年金加入者は、2階までか3階までです。
さて、定額減税が6月から始まりました。
厚労省によると 年金受給者4000万人の内、定額減税の対象者数は500万人だそうです。
年金受給者の定額減税対象は、年に158万円以上です。
厚労省によるモデル
(注)を読んで欲しいのですが、満額・40年間支払った場合です。
しかも、厚生年金部分は、夫婦二人の年金額です。
厚労省によれば、厚生年金受給者一人当たりの平均月額は、14万5000円(配偶者が無職の場合)です。
一般的に、これまでは夫婦二人で月30万円あれば、と言われてきました。
しかし物価高がこれからも続くとなると、足りませんどころか、どうすんねんです。
また、一生涯未婚の人も増えています。
1970年の日本の生涯未婚率は、男性1.7%、女性3.3%でした。それが2020年には、それぞれ28.3%、17.8%に上昇しています。(国立社会保障・人口問題研究所)
さらに、年寄りのおひとり様も増え続けています。
この推計では、2050年の高齢男性の未婚率は60%です。
厚生年金加入のまま、定年まで働く女性は増え、厚生年金の加入要件も変わって行きますので、女性単独だけでの年金額も増えて行くでしょう。
しかし、現時点では上記の様に、男女差が大きいようです。
単身生活は気楽ですが、経済的・精神的には夫婦2人の方が楽しい面もあるでしょう。
もちろんこれは一般論であり、ひとそれぞれの人生です。
また、年金の繰り下げですが、
厚生年金「繰り下げ受給」2%どまり
との新聞見出しがありました。
厚労省による24年度のモデル年金の支給額でみると、
平均的な収入で40年働いた場合に受け取る厚生年金受給額は月16万2000円(基礎年金を含む)です。
70歳まで受給を遅らせると単純計算で月23万円、75歳だと月29万8000円に増えるそうです。
繰り下げをすると年金は確実に増えますが、それを選ぶのはわずかです。
最大の理由は、3500万人は繰り下げできる経済的余裕がないことでしょう。
(年金受給額が低いので)繰り下げしての見込み金額では、頑張っても、うまみを感じないからでしょう。
また、先送りして年金を受給するまでの期間、
足りない分を働いて補うとしても、思うような働き口がないのではないでしょうか。
高齢求職者と企業のニーズが一致することは稀です。
活力に溢れる例外も存在しますが、仕事の内容、労働条件、労働時間、通勤時間、給与が双方にとって合致しなければ、続かないでしょう。
若い世代(自分達の子供)と高齢世代、両方とも食べて寝るだけで、余裕はありません。
70歳を超えて働くのは当たり前の風潮が拡がります。
しかし、体力と能力からしてしんどいことです。
自分も同じだから分かります。
どうしますか。