いのちとはなんでしょうか。広辞苑の第五版によりますと、いのちとは「生物の生きてゆく原動力」と定義されています。しかし、生きていく原動力とはなんでしょうか。これとおなじように、意識にも実体がありません。生命科学は生命現象の個々の過程を物質として分析し、物質の間に生じる作用として説明していますのに、その最終結果が「いのち」という実体のない非物質的なものであるというのはどういうことでしょうか。
生きていく原動力、つまり人体の核である。これは見えない。意識である自己も同じく見えない。自己はいのちであり人体の核だ。生命は40億年前に海より誕生した。地球は星から生まれたと言われている。いつの日か、この「定説」を証明できる日が来るのか。あるいは別の説が誕生するのか。予断は禁物だ。
会社の若い同僚(20代後半)の机においてある「永遠のなかに生きる」(集英社)を読んでみた。かれは上司から、読んだらと、言われたそうだ。しかし、本の内容は面白くないと言っていた。