話は変わりますが

ギターやゴルフを趣味にのんびり暮らしています。ド田舎でのなんてことない日々を綴っています。

No,2850『名残』

2021年04月27日 | 思想・雑感

アクセス頂きありがとうございます。

巻き戻しという言葉の意味が若者には分からないという話を聞いた。
そらそうか。生まれた時にはもうテープが無かったんだから。

「戻す」に、なぜ「巻き」という言葉が入ってるんだろうかと思うのだろう。

ビデオテープ、カセットテープ、それがどんな物なのかはっきり分かる世代はどこからだろう。

そういえば舞台照明の世界でも、ピンスポットライトを点灯させることを「焚く」という。

現在はスイッチ一つで点灯するのに焚くとはどういうことか。

前職で最初にお世話になった上司は、会社で最高齢の方で照明専門の人だった。
その人はいつもピンスポを触る際、左手でスポットの後部を触ろうとする。そこには何もないのでツルっと手が滑って空振りみたいになる。

「焚いてた頃のクセが抜けねぇんだよ」と照れ笑いするおじいちゃんの渋さったらなかった。

というのも1960年代ぐらいまでは本当にカーボンの棒をスポットの後部で燃やして光を作っていたらしい。
左手で燃える棒を調節しながら、右手でスポットも操作するという職人芸で、舞台上の演者を光で追っていたそうな。
その頃の名残で、60年経った今でも「焚く」というのだ。

伝統行事とかも、結局名残の集大成みたいなもので、現代では意味不明のものだらけだと思う。

僕がおじいちゃんになる頃、果たして巻き戻すという表現をまだ使っているのだろうか。

話は変わりますが、もう5月なのにまだストーブ使ってるんですが…うちだけ?

終わり。