オレンジボウル サーカスＯＢ及ばず

オレンジボウルの前半は、スタンフォードとバージニア工科が１点差の拮抗したゲームを繰り広げた。ＱＢ対決は、ＮＦＬドラフトのいの一番候補、アンドルー・ラックよりバージニア工科のタイロッド・テーラーのトリッキーなプレーのほうが面白かった。

放送席から「サーカスですよ」の声が上がったタッチダウンシーン。相手ディフェンダーが迫ってきた。スクランブルで前進する余地はあったのに、パスを狙ってサイドラインの方へ逃げる。捕まった！と思った瞬間、ぐるりと１回転して、タッチダウンパスを成功させる。

ひらりひらりと身をかわす敏捷さは見る人を驚かす。プロの守備はもっと速くてタフだからテーラーは通用しないのか、パスプロテクションがしっかりしたチームならもっとやれるのか。テレビじじいには分からないが、こんなマイケル・ビックのようなＱＢが増えていくのは確かだろうと、思った。

ところが、後半は２７－０。ラックの一人舞台になった。自陣３ヤードくらいからの攻撃。まず５０ヤードをランプレーで進め、次にパスでＴＤ。たったの２プレーで得点したのにはびっくり。スタンフォードの前半戦を終えての分析と対策が優れていたのだろうな。