(坐忘斎家元筆、於 サンフランシスコ淡交会60周年記念茶会濃茶席)
無事是貴人(ぶじ これきにん)
臨済義玄という中国唐代時代の高僧の言葉。
その意味は、何事もしない人こそが貴人である、とー。
しかし、私などは、いや、そうだろうかと素直に受け取れない。
向上心こそ大事であり、何もしないより、たとえ失敗が多くとも、何かする人こそ<貴人とは言えないまでも、挑戦する人・向上心がある人として>尊敬できる。
、、とここまで書いて、ある禅語の本を読み進めると、「無事」とは「無作為」のことと書いてある。
つまり、虚飾や策謀権術、あるいは造作を加えることない「無」の状態。
禅師は言う。
無事是れ貴人、但だ造作すること莫れ、、
わかったような、いや、はっきりわからんような、、
やさしいことを難しく言うな、、
と時々思う時あり、禅語とはー、嗚呼。