地球上に生命が誕生し、ホモサピエンスがアフリカ大陸から世界に散らばっていった、その最初から書きはじめられた世界史。本巻は第一巻で、言語誕生、脳の発達、農耕生活の始まり、文字誕生に始まる。
世界最古の文明シュメール、エジプト文明とピラミッド建設、インダス文明、メソポタミア統一などの紀元前30世紀から20世紀まで。
さらにバビロニア、ヒッタイト、ミケーネ文明、黄河文明登場へと続くチャリオットによる軍事革命と紀元前2000年のカタストロフ。
周の東遷と中華思想、アッシリア王国台東、ポリスの誕生、ギリシャ神話の世界、インドの部族国家、アッシリア世界帝国の誕生へと続く紀元前10世紀から5世紀。
そして、仏教誕生、呉越の戦い、孔子の教え、アテナイの春にはヘロドトス、ソポクレス、ソクラテス、アイスキュロスなど、戦国時代の始まりから旧約聖書の成立など、知の爆発の時代紀元前5世紀から紀元前0年までを描く。
巻末に西暦元年の世界各地GDP試算が掲載されている。西暦元年は4大国の時代。東の都長安では九歳の平帝が即位、実権を握るのは王莽。漢帝国の総人口は5959万4978人と詳細な調査が実施された。その漢帝国が世界GDPの26.2%を占めた。インドは北部と南部分裂状態が続いたが漢帝国、パルティア、ローマとの交易が盛んとなりインド各国合計で32.9%。パルティアではローマ帝国との間に平和が続き、ローマではアウグスツスのもとでローマ市人口は100万人前後。ローマ帝国の東方パレスティナではイエスと呼ばれる幼子が4歳を迎える。倭国では100余国に分かれて争っている頃、パルティア9.7%、ローマ帝国17.2%、倭国1.2%。現代中国はこの時代の勢力にまで戻ろうとしているのだろうか。