Fantasy Football(ファンタジーフットボール)戦記

NFLのFantasy Football(ファンタジーフットボール)のほかMLBやNBAについて語ります

David OrtizはRay Lewisになれるのか、NBAではGarnettが引退しPierceは最後の1年に

2016年10月02日 15時00分00秒 | MLB
以前、2回に分けて書いた米国スポーツの有力選手の引退話ですが(こちらこちら、NBAの大物が去就を決めたのと、MLBのPlay Offが近づいてきたのでアップデートします。
 
まず、NBAでは二人の有力選手の去就が新たに発表されました
 
一人はKevin Garnett。愛称は「The Big Ticket」ってのもありますが、筆者には「KG」の方がピンときます。9月下旬のNBAの2016-17シーズン開幕を控えたこの時点で引退を発表しました。
 
GarnettはMinesota Timverwolvesに高卒で入り21年間、Wolves(#21)→Boston Celtics(#5) →Newjersey Nets(#2) →Wolves(#21) で活躍しました。細身の身体でもゴリゴリとゴール下を守るスタイルが印象的な選手でした。同じPower ForwardのTim Duncanのスマートさというか無機質さとはちょっとイメージが違うんですよね。
 
2000年代にNBAを最もよく見ていた筆者のイメージでいうと、高卒でNBA入りしたこともあって、恵まれないチームで孤軍奮闘する「若手選手」(当時)でした。Wolvesは昔から(今でも)、有望な選手で編成するものの勝ちきれないチーム。そんな中で通算13シーズン半にわたり務めたわけですが、入団するチームが違っていたらDuncan並みの実績(チャンピオンリングの数という意味)を残せていたかもしれません(奇しくも一番長く付けたJersey Numberは二人とも#21でした)。
 
キャリアの頂点は、長年在籍したWolvesからCelticsに移籍した2007-08年シーズン。Celtics生え抜きのPaul Pierceと、屈指のシューター Ray Allenの3人で結成した、「The Big 3」のときでしょう。この年はゴール下を制圧し、NBA FinalではLA Lakersを下しました。Eddie HouseやJames Poseyなどのベンチメンバー、そして入団2年目のRajon Rondoが機能した素晴らしいチームでしたね。Kendrick PerkinsやGlen Davisも...(略

晩年(2014-15年シーズンの途中)、「NBAのシベリア」と呼ばれるWolvesに帰還したときは、これでキャリアを終える気だろうと周囲も納得しました。残念なのは引退決意が2016年シーズン直前になったこと。

ひざの状態がことのほか思わしくなかったのか、Kobe BryantとDuncanという同年代の大物二人の引退と被らないように避けたのか真意はわかりませんが、シーズン直前の発表はもったいない気がします。今期からWolvesのHCに就任した、Tom Thibodeauと話が合わなかったのかとか邪推してしまう自分がいるのですが、これは勘繰りの域を出ません。蛇足ですがBryantとの対比では、こんな面白い記事がありましたのでご参考にどうぞ。
 
もう一人はPaul Pierce。愛称は「THE TRUTH」。こちらはCeltics →Nets→Washington Wizardsを経て、現在はLA Clippersにいます。Pierceは2016-17シーズン限りの引退を発表しました。
 
表向きは「もう1年だけClippersの優勝の可能性に賭けてみたい」とのことですが、筆者の口の悪い友人が指摘しているのは「Bryant、Duncan、Garnettと同じ年に殿堂入りの審査を受けるのを避けた」という見方。確かに殿堂入りは確実な選手なのですが、実績面では先ほどの3人に比べるとやや見劣りすることを否定できません(思い切り配慮した表現)。
 
Pierceのイメージは、長年低迷していた名門Celticsを生え抜きとして支え続けたオールラウンダーです。上で書いたFainal制覇のときは名実ともにチームのリーダーで、確か第1戦でけがを負いながら試合に復帰してチームの勝利に貢献しました。意外だったのはCelticsから当時の金満チームNetsに移籍したこと。トレードなので仕方ないですが、最後までCelticsにいるものだと思っていただけにがっかりした記憶があります。
 
そしてシーズン、Celticsの優勝当時のHCだったDoc Riversの下、最後の戦いに挑みます。ただ2016-17シーズンのClippersが在籍するNBA Westは、Kiven Durantを加えたGolden State Warriorsと、Duncanが引退するもPau Gasolを呼び寄せたSanantonio Spursの前評判が高いです。
 
正直ここを勝ち抜いて、NBA Finalにたどり着くのは至難の業と思います。さらにその先にはLeBron James率いるCleveland Cavaliersが待っていることでしょう。Pierceの最後の輝きに期待したいところです。
 
Pierceは4チームを渡り歩きましたが、Garnettと違いJersey Numberはずっと同じ#34を着けています。そしてMLBで今年引退する#34といえば、お待たせしましたDavid Ortizですね。
 
シーズン開始時から引退を標榜して臨んだOrtizの今シーズン。前回書いたときから成績が伸び、打率.316でHR38本。そして打点は127とリーグ2位の成績を挙げています。Boston Redsoxファンならずとも、これで引退させるのは惜しいですね。
 
チームもシーズン終盤にきて絶好調。9月に10連勝を飾り、American League東地区の優勝を決めました。勝率こそTexas Rangersに上をいかれましたが、立派な優勝候補です。
 
こうなると思い出すのは、2013年シーズンのPlay OFFを「負けたら引退」を宣言して勝ち進んだBALのRay Lewisのこと。BALはこの年、第4シードからの進出でしたが、終盤まで負けていたDEN戦で終了間際のHail Meryで追いつくなど、神懸り的な勝負強さを発揮しSuper Bowl 47に進みました。

Super Bowl 47のダイジェストがYouTubeに上がっていたので、少しだけ見ようと思いましたが十数分の動画を最後まで見てしまいました。最後のボールが止まるまで結果が見えない好ゲームでしたね。
 
 
Lewisは動画にもちらほら出てきますが、「負けないまま引退」という見事な結果を残します。
 
先日、優勝を飾ってそのまま引退したPeyton Manningですが、Super Bowl 50で勝てていなかったら引退の道を選んでいなかったように思います。周囲からも折に触れて進退についてのコメントを求められたシーズンでしたが、Super Bowlの勝利直後のインタビューでもその質問には答えませんでした。勝利という結果を噛みしめて、進退を決めたのでしょう。それも引退までの一つの道といえます。
 
一方で開幕当初からシーズン終了時の引退を発表しているOrtizに期待したいのは、自身の引退を材料にチームを発奮させる役割。MLBではPlay Off進出から優勝までは11勝が必要です。バッティング面では、2013年のWorld SeriesでMVPをとったときの、あの活躍の再来を期待します。そしてLewisが成し遂げたように、「優勝して引退」の花道をぜひ自身の手でもぎ取ってほしいものです。
 
そしてこの言葉を、これから長いそして苦しいシーズンを迎えるPierceにも贈ろうと思います。
 

2015年シーズンからアメリカンフットボールのFANTASY FOOTBALL を楽しんでいるトーマスといいます。NFLだけでなく、MLBやNBAについても語りますのでよろしくお願いします。

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