Fantasy Football(ファンタジーフットボール)戦記

NFLのFantasy Football(ファンタジーフットボール)のほかMLBやNBAについて語ります

NEは恵まれていたか、2019年シーズンのStrength of Scheduleを振り返る

2020年02月22日 17時39分00秒 | NFL2019
筆者が2019年シーズン終了直後に書いていた 2020年シーズンのStrength of Scheduleですが、NFL.comに掲載された動画で確認が取れました。数値は記事の表に書いていたとおりで間違っていませんでした。
 
せっかくなので再掲します。
 
地区 1位 2位 3位 4位
AFC東 NE BUF NYJ MIA
0.537 0.525 0.533 0.529
AFC北 BAL PIT CLE CIN
0.438 0.457 0.461 0.477
AFC南 HOU TEN IND JAX
0.518 0.498 0.502 0.494
AFC西 KC DEN OAK LAC
0.500 0.512 0.496 0.492
NFC東 PHI DAL NYG WAS
0.486 0.459 0.482 0.465
NFC北 GB MIN CHI DET
0.504 0.516 0.508 0.525
NFC南 NO ATL TB CAR
0.490 0.525 0.502 0.500
NFC西 SF SEA LAR ARI
0.527 0.508 0.516 0.518
 
来シーズンは32チームの中で、NEのスケジュールが最もきつい(16試合を戦う相手チームの平均勝率が最も高い)ようですね。AFC東が、現在勢いのあるAFC西とNFC西の全チームと対戦するため、こんなことになったようです。その一方で、今季リーグ最高勝率のBALが来シーズンは最も楽な対戦相手となりました
 
さて2019年シーズン前半にNEが8連勝したときは、「また今年もSuper BowlにNEが進出するのか」と多くのAFCチームのファンが嘆いたのではないかと思います。そんな中ささやかれていたのは、「NEは対戦相手に恵まれてるんじゃね」疑惑です。
 
その疑惑が本当だったのかを検証してみました。まず、2019年シーズンにNEが対戦した相手チームの2018年シーズンの平均勝率は0.473でした。5割を切っていますから、相対的に戦いやすい顔ぶれだったといえます。
 
ではNEが戦った16戦を前半と後半に分けてみるとどうだったというと、前半に戦ったチームの(2018年シーズンの)平均勝率は0.391なのに対して、後半に戦ったチームの平均勝率は0.555でした。だれがマッチメイキングをしたのか知りませんが、NEがロケットスタートを切れるように大きな忖度がなされていたように見えます。
 
そして8試合を戦った相手の2019年シーズンの平均勝率も、2018年シーズンと同じ0.391と著しく低いものでした(つまり前年から進歩がなかったということ)。NEがこれらのチームを下したので結果的に各チームの勝率が下がったわけですが、それでもNEが前半で8戦全勝を飾れた背景にはこのとてつもなく偏った対戦カードがあったといえるでしょう。
 
Week Day W/L TEAM 18年勝数 平均勝率 19年勝数 平均勝率
1 2019/9/9 ○33-3 PIT 9.5 0.391 8 0.391
2 2019/9/16 ○43-0 MIA 7 5
3 2019/9/23 ○30-14 NYJ 4 7
4 2019/9/30 ○16-10 BUF 6 10
5 2019/10/7 ○33-7 WAS 7 3
6 2019/10/11 ○35-14 NYG 5 4
7 2019/10/22 ○33-0 NYJ 4 7
8 2019/10/28 ○27-13 CLE 7.5 6
9 2019/11/4 ●20-37 BAL 10 0.555 14 0.547
11 2019/11/18 ○17-10 PHI 9 9
12 2019/11/25 ○13-9 DAL 10 8
13 2019/12/2 ●22-28 HOU 11 10
14 2019/12/9 ●16-23 KC 12 12
15 2019/12/16 ○34-13 CIN 6 2
16 2019/12/22 ○24-17 BUF 6 10
17 2019/12/30 ●24-27 MIA 7 5
  勝率 0.750   0.473   0.469  

ところが9試合目に、2018年シーズンにAFC北を制したBALに敗れたことで先行きに暗雲が垂れ込めます。対戦相手も厳しく、NFC東の強い方の2チーム(PHIとDAL)にはなんとか勝利しましたが、2018年シーズンにAFCの地区優勝を飾ったHOUとKCには連敗を喫します。

後半に戦った8チームの(2018年シーズンの)平均勝率は0.555でした。そしてこの8チームは(不振だったCINと同地区のMINを除けば、)2019年シーズンも好調を維持しており、2019年シーズンの平均勝率は0.547でした。

つまりNEの2019年シーズンは前半はとてつもなく楽だったけれど、後半がとてつもなくきついスケジュールだったわけです。何でこんなことになったんでしょうね。

結局NEは、AFC地区で優勝を飾った3チームに敗れてPlayoffの先行きに不安を残し、さらにお客様のはずのMIAに地元の最終戦で敗れるという失態を犯したため、First Round Byeも逃します。結果的にPlayoff初戦で、上り調子のTEN(2019年シーズンは9勝でした)に打ち取られてシーズンエンドと相成ったわけですが、この予兆は後半の4勝4敗という勝敗に表れていたわけですね。

上の表にあるとおり、来シーズンのNEの対戦相手の2019年シーズンの平均勝率は0.537ですから、NEは2019年シーズンの後半並みの強さの相手とシーズンを通して戦うことになります。

Tom Bradyの去就はまだわかっていませんが、2020年シーズンのNEはなかなか厳しいことになるのではないでしょうか。そのためにはMIAとNYJ、BUFの3チームに頑張ってほしいわけですが、来シーズンこそはどうなんでしょうねぇ(ずっと期待して裏切られ続けてきたので懐疑的です)。

Week Day W/L TEAM 18年勝数 平均勝率 19年勝数 平均勝率
1 2019/9/6 ○10-3 CHI 12 0.527 8 0.504
2 2019/9/16 ○21-16 MIN 8.5 10
3 2019/9/23 ○27-16 DEN 6 7
4 2019/9/27 ●27-34 PHI 9 9
5 2019/10/7 ○34-24 DAL 10 8
6 2019/10/15 ○23-22 DET 6 3.5
7 2019/10/21 ○42-24 OAK 4 7
8 2019/10/28 ○31-24 KC 12 12
9 2019/11/4 ●11-26 LAC 12 0.480 5

0.402

10 2019/11/11 ○24-16 CAR 7 5
12 2019/11/25 ●8-37 SF 4 13
13 2019/12/2 ○31-13 NYG 5 4
14 2019/12/9 ○20-15 WAS 7 3
15 2019/12/16 ○21-13 CHI 12 8
16 2019/12/24 ○23-10 MIN 8.5 10
17 2019/12/30 ○23-20 DET 6 3.5
  勝率 0.813   0.504   0.453  

ではNEだけでなく、ほかのチームはどうだったのか検証してみましょう。いくつものチームを取り上げるのは大変なので、ここは筆者が応援するGBを見てみます。上の表はGBの年間の戦いっぷりです。

ほかのGBファンの皆様に叱られるかもしれませんが、筆者は今シーズンGBが13勝を挙げるとは予想していませんでした。もしかしたら対戦相手に恵まれていたのではないか?そう思ったので検証したわけです。

結果は、その通りでした。GBの対戦した相手は2018年シーズンに0.504の平均勝率でしたが、2019年は平均勝率で0.453しか上げられませんでした。つまりGBは前年よりもチーム力が下がった相手と対戦できたわけです。

もちろんGBが対戦相手に勝ったことも相手の勝率に影響していますが、数字だけで比較すると、シーズン全体を通してNEよりも楽な対戦相手と戦えたことになります。

2018年シーズンの勝率で前後半をみると、前半の方がきつかったことになりますが、NEほど大きな差はないです。前半戦で大きかったのは2018年も19年も12勝を挙げているKC戦で、Patrick Mahomesが欠場したことでしょうか。この試合に勝利できたことで、結果的にFirst Round Byeを勝ち取れました。

後半には、今季不振だったLAC(それなのに敗け)やCAR、さらにNFC東の弱い方の2チーム(NYGとWAS)との対戦が組まれていました。結果として後半は2019年シーズンの平均勝率が0.402の8チームと対戦できたわけです。前半できつい相手と戦って7勝1敗で頑張った分、後半は少し楽ができたというシーズンだったのでしょうか。

ただGBのOLが、Bosa兄弟には歯が立たなかったことは反省材料です。PlayoffでSFに突かれたRun対策を含め、このオフにGBが手を入れなくてはいけないところは山積みのようです。

追記:DETの2019年シーズンの成績に入力ミスがあったため、表内のデータを修正しています。本文中の数字も修正しています。

2015年シーズンからアメリカンフットボールのFANTASY FOOTBALL を楽しんでいるトーマスといいます。NFLだけでなく、MLBやNBAについても語ります。

AFC東 BUF バッファロー・ビルズ NFC東 DAL ダラス・カウボーイズ
MIA マイアミ・ドルフィンズ NYG ニューヨーク・ジャイアンツ
NE ニューイングランド・ペイトリオッツ PHI フィラデルフィア・イーグルス
NYJ ニューヨーク・ジェッツ WAS ワシントン・レッドスキンズ
AFC北 BAL ボルティモア・レイブンズ NFC北 CHI シカゴ・ベアーズ
CIN シンシナティ・ベンガルズ DET デトロイト・ライオンズ
CLE クリーブランド・ブラウンズ GB グリーンベイ・パッカーズ
PIT ピッツバーグ・スティーラーズ MIN ミネソタ・バイキングス
AFC南 HOU ヒューストン・テキサンズ NFC南 ATL アトランタ・ファルコンズ
IND インディアナポリス・コルツ CAR カロライナ・パンサーズ
JAX ジャクソンビル・ジャガーズ NO ニューオリンズ・セインツ
TEN テネシー・タイタンズ TB タンパベイ・バッカニアーズ
AFC西 DEN デンバー・ブロンコス NFC西 ARI アリゾナ・カーディナルス
KC カンザスシティ・チーフス LAR ロサンゼルス・ラムズ
OAK オークランド・レイダース SF サンフランシスコ・49ers
LAC ロサンゼルス・チャージャース SEA シアトル・シーホークス

フッター

2015年シーズンからアメリカンフットボールのFANTASY FOOTBALL を楽しんでいるトーマスといいます。NFLだけでなく、MLBやNBAについても語ります。

AFC東 BUF バッファロー・ビルズ NFC東 DAL ダラス・カウボーイズ
MIA マイアミ・ドルフィンズ NYG ニューヨーク・ジャイアンツ
NE ニューイングランド・ペイトリオッツ PHI フィラデルフィア・イーグルス
NYJ ニューヨーク・ジェッツ WAS ワシントン・フットボール・チーム
AFC北 BAL ボルティモア・レイブンズ NFC北 CHI シカゴ・ベアーズ
CIN シンシナティ・ベンガルズ DET デトロイト・ライオンズ
CLE クリーブランド・ブラウンズ GB グリーンベイ・パッカーズ
PIT ピッツバーグ・スティーラーズ MIN ミネソタ・バイキングス
AFC南 HOU ヒューストン・テキサンズ NFC南 ATL アトランタ・ファルコンズ
IND インディアナポリス・コルツ CAR カロライナ・パンサーズ
JAX ジャクソンビル・ジャガーズ NO ニューオリンズ・セインツ
TEN テネシー・タイタンズ TB タンパベイ・バッカニアーズ
AFC西 DEN デンバー・ブロンコス NFC西 ARI アリゾナ・カーディナルス
KC カンザスシティ・チーフス LAR ロサンゼルス・ラムズ
LAC ロサンゼルス・チャージャース SF サンフランシスコ・49ers
LV ラスベガス・レイダース SEA シアトル・シーホークス