Fantasy Football(ファンタジーフットボール)戦記

NFLのFantasy Football(ファンタジーフットボール)のほかMLBやNBAについて語ります

Nick Folesはどこへ行く、年間最高レーティングから3年でこんな展開とは

2016年07月31日 12時00分00秒 | NFL2016
先日、LA(Rams)がNick Folesを解雇したというニュースが流れました。そしてFolesの行き先にかかわる記事も出回っています。
 
例えばこんな記事。Washingtonpostが考えるべきと推薦していたのは、SFとDEN、そしてKCでした。詳しくは記事を読んでいただくとして、SFにはNick Folesが輝きを放っていた時(2013年シーズン)のPHIのHCだったChip Kellyが、KCにはFolesをドラフトした時(2012年)のPHIのHCであるAndy Reidがいるという根拠のようです。
 
DENについては、Emmanuel SandersとDemaryius Thomasの有能なWRを使えるのに「butt fumble」でおなじみのMark Sanchezや2年目のTrevor Siemian、新人のPaxton Lynchでは心もとないという評価が背景にあります。
 
確かに2014年シーズンのPHIはFoles先発、Sanchez控えで開幕を迎え、Folesの鎖骨骨折を機にSanchezが先発に昇格したという経緯があります。2年前はFolesのほうが格上だったわけで、Sanchezに先発が務まるならFolesでもいいのではないか、という指摘は一理あります。ただDENはこの噂を即座に否定しています。
 
ESPNにFolesの移籍先の有力候補とされたDALも、オーナーのJerry Jonesが自ら、Foles獲得を否定する声明を現地時間の29日金曜日に出しました。
 
なかなか思うに任せませんね。
 
Folesのこれまでの実績を振り返ると、派手な活躍をした2年目から急降下したというイメージが強いですね。
 
Year Tm G GS Att Cmp Cmp% Yds Y/A TD TD% Int Int% Rate
2012 PHI 7 6 265 161 60.8 1699 6.4 6 2.3 5 1.9 79.1
2013 PHI 13 10 317 203 64.0 2891 9.1 27 8.5 2 0.6 119.2
2014 PHI 8 8 311 186 59.8 2163 7.0 13 4.2 10 3.2 81.4
2015 STL 11 11 337 190 56.4 2052 6.1 7 2.1 10 3.0 69.0
 
これまでの4年を振り返ってみましょう。Folesは2012年にドラフト全体88位で、PHIに指名されました。Andrew Luck(全体1位)、Robert Griffin III(同2位)、Ryan Tannehill(同8位)、Brandon Weeden(同22位)、Brock Osweiler(同57位)、Russell Wilson(同75位)、Kirk Cousins(同102位)、Ryan Lindley(同185位)という同期がいます。
 
1年目はMichel Vickの控えとして開幕を迎え、6試合に先発しまあ普通の成績でしたが、2年目にPHIのHCがChip Kellyに代わると突然のブレイク。この年もVickの控えでスタートしましたが10試合に先発し、QBレーティングが119.2という全QB中の最高値(規定投球回数を超えた中で)をたたき出しました。
 
パスAttemptが317回と少な目なのに、距離は2891ヤード、TDが27回もあればパッサーレイティングは伸びますね。しかも、INTがわずか2回。これなら計算式に照らしても、高い値が出ますね。Week9のOAK戦では、レーティングで満点(158.3)を記録しています(28回投げて22回成功、406ヤード、7TD、0INT)。
 
この年のFolesはまさに神懸った活躍で、先発した試合は8勝2敗でした。3勝5敗で前半を終えたチームをNFC東地区優勝(10勝6敗)に導く大活躍でした。
 
まだこのときはRussell WilsonがSuper Bowlで勝つ前だったこともあり、同期の中でFolesの株も急上昇。最高潮だった時期でしょうかね。
 
しかし2014年シーズンは、中盤で鎖骨を骨折。INTも8試合で10回と、「前年が出来過ぎだったのかも」と周囲に思われ始めました。そして、2015年シーズン開幕前に、Sam BradfordとトレードでSTL(当時)に送られます。
 
Folesのプレイスタイルは日本版のWikipediaにも書いてあるように、「足の速さも肩の強さもないため、唯一にして最大の武器であるコントロールが生命線」。これが乱れるようだと、なかなか結果は出ません。そしてSTLではTDが急減。INTも10となり、シーズン途中でCase Keenumに先発を奪われます。
 
TDが少ないのはSTLに信頼できるターゲットとなりうるWRがいないという、ちょっと同情できる側面もありました。Folesにすればあまり合っていないチームにトレードされた格好ですが、2年前の実績を知っているだけにここまでの没落は残念でした。
 
そして2016年にLAに戻ったRamsは、ドラフトでトレードアップする方針を確定。ご存知の通り、全体1位でJared Goffを指名(そうでなくても、2016年の先発はKeenumという報道もありました)しています。
 
Folesはこれを受けワークアウトを欠席していたそうです。解雇後に「これがお互いにとってベスト」とLAのFisher HCが言ったようですが、確かに仕方ない流れかもしれません。
 
まだFolesは27歳。同期のRG IIIがCLEでチャンスをもらえるくらいなら、Folesにも可能性はあるでしょう。
 
と、いろいろ考えていた時に、各チームの2016年シーズンの先発と控えのQB一覧をまとめた記事(評価が高い順に並んだランキングになっている。このランキングにはいろいろ言いたいことがありますが省略)を発見しました。公開されたのは2016年7月10日ごろで、FitzpatrickのNYJ契約延長などが盛り込まれていないためランキング部分には修正が必要ですが、各チームのQB陣容を理解するには最適でしょう。
 
Rank Team Starter Backup
1 GB Aaron Rodgers Brett Hundley
2 NE Tom Brady*1 Jimmy Garoppolo
3 PIT Ben Roethlisberger Landry Jones
4 CAR Cam Newton Derek Anderson
5 SEA Russell Wilson Trevone Boykin
6 ARI Carson Palmer Drew Stanton
7 NO Drew Brees Luke McCown
8 ATL Matt Ryan Matt Schaub
9 IND Andrew Luck Scott Tolzien
10 CIN Andy Dalton A.J McCarron
11 OAK Derek Carr Matthew McGloin
12 SD Philip Rivers Kellen Clemens
13 DAL Tony Romo Kellen Moore, Dak Prescott
14 BUF Tyrod Taylor E.J Manuel, Cardale Jones
15 TB Jameis Winston Mike Glennon
16 MIN Teddy Bridgewater Shaun Hill
17 WAS Kirk Cousins Colt McCoy
18 JAX Blake Bortles Chad Henne
19 KC Alex Smith Aaron Murray
20 NYG Eli Manning Ryan Nassib
21 MIA Ryan Tannehill Matt Moore
22 CHI Jay Cutler Brian Hoyer
23 DET Matthew Stafford Dan Orlovsky
24 PHI Sam Bradford Carson Wentz, Chase Daniel
25 BAL Joe Flacco Ryan Mallett
26 TEN Marcus Mariota Matt Cassel
27 LA Jared Goff Case Keenum
28 HOU Brock Osweiler Tom Savage
29 DEN Mark Sanchez Paxton Lynch, Trevor Siemian
30 CLE Robert Griffin III Josh McCown, Cody Kessler
31 SF Blaine Gabbert Colin Kaepernick
32 NYJ Geno Smith Bryce Petty, Christian Hackenberg
*1 suspended four games
 
この表を見て感じたのは、まだFolesが呼ばれる可能性は十分にあるということ。例えば、上の表で5位の評価を受けているSEAですが、WilsonにもしものことがあったらルーキーのBoykinがリリーフでは怖すぎます。
 
先発が健在である限りは必要ないけど、怪我したとたんにすぐに招集…そんなJoker的な位置づけなのかと思います。なのでシーズン開始までに就職先が決まらなくても、慌てることはないでしょう。
 
筆者としても、ここまで書いた手前、Folesの今期の逆襲に期待しているのですよ。
 

2015年シーズンからアメリカンフットボールのFANTASY FOOTBALL を楽しんでいるトーマスといいます。NFLだけでなく、MLBやNBAについても語りますのでよろしくお願いします。

 

AFC東BUF バッファロー・ビルズ NFC東DAL ダラス・カウボーイズ
 MIA マイアミ・ドルフィンズ  NYG ニューヨーク・ジャイアンツ
 NE ニューイングランド・ペイトリオッツ  PHI フィラデルフィア・イーグルス
 NYJ ニューヨーク・ジェッツ  WAS ワシントン・レッドスキンズ
AFC北BAL ボルティモア・レイブンズ NFC北CHI シカゴ・ベアーズ
 CIN シンシナティ・ベンガルズ  DET デトロイト・ライオンズ
 CLE クリーブランド・ブラウンズ  GB グリーンベイ・パッカーズ
 PIT ピッツバーグ・スティーラーズ  MIN ミネソタ・バイキングス
AFC南HOU ヒューストン・テキサンズ NFC南ATL アトランタ・ファルコンズ
 IND インディアナポリス・コルツ  CAR カロライナ・パンサーズ
 JAX ジャクソンビル・ジャガーズ  NO ニューオリンズ・セインツ
 TEN テネシー・タイタンズ  TB タンパベイ・バッカニアーズ
AFC西DEN デンバー・ブロンコス NFC西ARI アリゾナ・カーディナルス
 KC カンザスシティ・チーフス  LA(STL) ロサンゼルス(セントルイス)・ラムズ
 OAK オークランド・レイダース  SF サンフランシスコ・49ers
 SD サンディエゴ・チャージャース  SEA シアトル・シーホークス

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