タックの庭仕事 -黄昏人生残日録-

≪低迷する証券大手11年4~12期連結決算(12年2月)≫

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 二月一日、証券大手五社の2011年4~12月期連結決算が出そろったが、ヨーロッパの財政・金融危機によって、三社が赤字、二社が減益となった。
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 純損益赤字は、みずほ証券▼633億円・大和証券グループ▼503億円、野村HD▼104億円(みずほ本社=写真<左>は、『ウィキペディア』から転写。大和<グラントウキョウ>及び野村本社も同様)で、原因は、世界的な金融緩和により企業が株式や社債発行で資金を調達するのを控えたこと、個人投資家がリスク回避の姿勢を強めたことによる。
 法人や個人の株式売買の発注が減れば、証券会社の手数料収入が落ち込むのは理の当然である。証券各社とも、株式・投資信託などの販売手数料拡大の戦略見直しが不可欠となる。今後、世界的に金融規制が強化されることがあっても、自己資金を使った株式売買なども規制され、戦略の見通しは立ちにくいだろう。さらに、米格付け会社による日本の証券会社格下げが収益拡大の障害となる。格付けが投機的水準に及ぶと立ち直りは一層困難になると予想される。

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