タックの庭仕事 -黄昏人生残日録-

<11月30日付・新聞4紙の第1面トップ記事>

 <『讀賣新聞』第49871号・第1面・トップ記事の見出し>

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 <『朝日新聞』第46175号・第1面・トップ記事の見出し>

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 <『毎日新聞』第49927号・第1面・トップ記事の見出し>

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 <『北海道新聞』第25890号・第1面・トップ記事の見出し>

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 私は、国政選挙であれ地方選挙であれ、投票日前に報道機関が「有権者の支持動向」なる、いわゆるトレンド調査を実施し結果を発表することに反対する者である。調査結果は投票前の有権者に少なからず予断を与える可能性があり、特に、調査のたびに毎回、保守党に辛い結果を出す報道機関が、鬼の首でも取ったかのように「内閣不支持 初の逆転」などとはしゃぐのは百害あって一利なし。どんな選挙でも、有権者が雑音に惑わされずに自分自身の信条に基づいて投票できるよう手助けするのが報道機関の役目ではないのか。トレンド調査(画像<下段・左>は11月21日付『北海道新聞』第2面から、<下段・右>は11月30日付・同新聞・第1面から転載)は雑音以外の何物でもない。

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 調査の方法は、お決まりのRDDで、今どき固定電話による回答者が有権者の総意を代表しているとは思えない。<調査実施・共同通信社、発表・北海道新聞社>の組み合わせは、<革新勢力への荷担>と決まっている。前掲『北海道新聞』第1面には、「北海道政治どこへ」と題する記事が掲載されていて、見出し「1強継続か王国再建か」に新聞社の強い期待が現れ出ている。
 北海道はもともと革新勢力が強い土地柄で、昭和30年に生まれた55年体制(与党第1党・自民党と野党第1党・日本社会党が対峙する政治的構図)の中にあって、日本社会党は圧倒的な強さを誇った。平成5年7月の衆院選挙で自民党と日本社会党が大敗し55年体制が崩壊した後は、新党ブーム・民主党政権誕生と消滅・自民党復活と政局はめまぐるしく変わったが、その間、北海道で現在の民主党が長期間王国を形成した事実はない。北海道新聞社は「王国復活」の文言を使うことで、己が期待する民主党の幻影に、自滅した日本社会党の盛時の残像を重ね合わせているのだろう。
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