文部科学省は、平成19年10月に竣工した中央合同庁舎第7号館(千代田区霞が関3ー2ー2)に、会計検査院・金融庁・国立教育政策研究所とともに入所し、その組織は、生涯学習政策局・初等中等教育局・高等教育局・科学技術/学術政策局・研究振興局・研究開発局・スポーツ/青少年局・文化庁・大臣官房・大臣官房文教施設企画部・国際統括官から成る。
4月4日に、国立大学整備に関連して収賄容疑で逮捕された大島寛容疑者は、前大臣官房文教施設企画部長、現沼津工業高等専門学校長である。 文部科学省は、いわゆる利権で業者と癒着する機会の少ない役所だが、大臣官房文教施設企画部は、「文教施設整備のための計画策定・立案のほか、国立大学などの施設整備にあたり、各大学への予算配分を行う絶大な権限を持っている」(4月5日付『讀賣新聞』第35面〈社会〉)という。他の部局との異動がほとんどない閉鎖的組織の中で、大島寛容疑者は長期にわたって辣腕を揮い、特定業者との癒着が自然に生じたのだろう。
贈賄容疑で逮捕された倉重裕一容疑者とは十年来の知己だそうだ。同じ部署に長くいれば、いくら志操堅固な人物でも感覚が麻痺する。国民から搾り取った税金で、とてつもない合同庁舎を建て、その中で碌でもない役人らが何をやっているか知れたものではない。
<合同庁舎の写真は、フリー百科事典『ウィキペディア』から転載、大島寛容疑者の写真は、4月5日付『讀賣新聞』第1面から転写>
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