タックの庭仕事 -黄昏人生残日録-

≪ 釧路市庁舎耐震改修事業 ≫

P1030555 一昨年の耐震診断の結果、震度6強の地震で主要構造部分に損傷を受けることが明らかになった釧路市庁舎について、市は、財政難から新築を断念し、建物の内外壁に筋交いを入れる耐震改修事業計画を策定した。
 どこぞの市町村のような、借金による分不相応な豪華庁舎新築を断念したことは、市長の賢明な選択だと思う。五億円を超える改修総事業費でさえ、「合併特例債を考えていたが、借金であることに変わりはなく、市費負担も大きく、財政難から難渋していた」(4月30日付『釧路新聞』第1面)のである。
 庁舎の改修に国の補助は認められないが、災害時の避難場所や情報発信場所に限って、国が今年度から事業費の三分の一を補助する方針を決めたため、市は一億八千万円の補助が得られ、事業着工の目処が立つことになった。5月初旬の入札、市議会での工事請負契約の締結決定を経て、ようやく事業が動き始めた。6月27日撮影の上の写真では、まだ庁舎の周りを囲い所々に足場が設置されている程度だが、工事は順調に進んでいるようである。P1030707工事関係車両の出入りがしだいに多くなってきた。
 7月21日撮影の左の写真では、二年計画の一年目工事である、外壁に鉄筋コンクリート製の強化フレームを設置するために、重機が入り基礎作業が行われている。
 鉄筋コンクリート製の強化フレームの実物は、北海道教育大学釧路校の講義棟で実見することができる。かなり太いコンクリート製の筋交いが窓を塞ぐため、採光上の問題が生じるが、これは我慢せねばなるまい。毎年、数十億円に及ぶ歳入欠損が見込まれる釧路市は、健全財政を達成するのが急務である。庁舎耐震改修によって不便が生じてもやむを得ないだろう。

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